静おばあちゃんにおまかせ の商品レビュー
面白かった 5編からなる短編連作ミステリー 一点だけ、最後の最後が自分としては気に入らないオチでした。 法律家を目指す静あばあちゃんの孫娘の円と葛城刑事が次々の難題を解決していきます。 ■静おばあちゃんの知恵 組織犯罪対策課長が射殺体で発見。被害者の体内に残されていた弾丸は組...
面白かった 5編からなる短編連作ミステリー 一点だけ、最後の最後が自分としては気に入らないオチでした。 法律家を目指す静あばあちゃんの孫娘の円と葛城刑事が次々の難題を解決していきます。 ■静おばあちゃんの知恵 組織犯罪対策課長が射殺体で発見。被害者の体内に残されていた弾丸は組対課長補佐の拳銃から発射されたもの。 犯人は課長補佐なのか? ■静おばあちゃんの童心 派手な服装をしている資産家の老婆が殺害。動機ある身内はみなアリバイがある。 そのアリバイは崩せるのか? ■静おばあちゃんの不信 新興宗教団体の教祖が死亡しながらも、死体が消失 教祖が蘇るとのこと。 密室からの死体消失の謎を解きます。 新興宗教にのめりこむ上司の娘を救い出すことができるのか? ■静おばあちゃんの醜聞 クレーン操縦者がその運転室で殺害。実質密室な状態でどのように殺害されたのか? ここでは、冤罪について語られ、「テミスの剣」での自身の判決についてのエピソードが語られます。 ■静おばあちゃんの秘密 独裁国家の元首が厳重な警備のホテルの部屋で銃殺 これまた実質密室状態の中で、どのように殺害されたのか? 全編を通して、静おばあちゃんの法律に対する想いが伝わる物語となっています。 さらに、円の両親の交通事故の真相にも迫ります。 いわゆる謎解き系なので、謎解き好きな方にはお勧め しかし、残念なのが最後のオチ このオチは嫌いです。 「テミスの剣」を読んでから、本書を読むのがお勧めです
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最後の第五話に静おばあちゃんの秘密が明らかになります。完全に油断していたので、衝撃でした。意外性という点では、同著者による「人面瘡探偵」に通じるものがあります。それぞれの短編もよくできており、オススメです。
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え、えー、うっそおぉん。。。という結末 私の知っている中山七里さんの作品とはまた違って、それはそれで面白いかな
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表紙からして軽いタッチのコージー ミステリーかと思いきや結構シリアスな事件だったりして予想外。テンポよく謎解きされていくからすぐに読める。連続ドラマ化されそうな感じ。最後の最後にファンタジー要素もあったのかとまた驚き。著者の幅広い作風にも驚いた。
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文庫初刷を積んでてやっと読めました。 中山七里ワールドではもはや普通となっている他作品の登場人物や事件がリンクしている部分も楽しめます。 ただこの作品は本当に予備知識ゼロで読むべきで、そうすることで得られる読後感を体感していただきたいな。 #中山七里 #静おばあちゃんにおまか...
文庫初刷を積んでてやっと読めました。 中山七里ワールドではもはや普通となっている他作品の登場人物や事件がリンクしている部分も楽しめます。 ただこの作品は本当に予備知識ゼロで読むべきで、そうすることで得られる読後感を体感していただきたいな。 #中山七里 #静おばあちゃんにおまかせ
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一つひとつの話が面白いのは言わずもがななのですが、最後にまいったと思わせてもらえるのが、もうすごい。 静おばあちゃんは、この後他の作品にもたくさん出てくるので楽しいですしね。
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まさかの結末に感涙!ほのぼのミステリーかと思わせての本格派な事件の数々、だけどほのぼの!面白かった‼︎
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刑事の葛城、女友達の円、円の祖母・静。 各人同士のコミカルなやり取りが微笑ましい社会派ミステリー。 正義、親と子、宗教団体、外国人労働者、独裁国家。 扱う題材には考えさせられるが、意外な真相と盲点を突く推理は面白い。 某神父を彷彿とさせる各話のタイトルも良い。
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他の刑事に比べて突出した技量は何も持ち合わせていなかった。洞察力が優れている訳でも犯罪捜査に広範な知識を有している訳でもなく、また恫喝や交渉術に長けている訳でもなかった。ただ、およそ刑事には似つかわしくない愛想の良さとセールスマン顔負けの粘り強さだけは自信があった。 世の中で起きている紛争や犯罪が正義と正義の衝突ということなの。おカネを盗んだり騙し取る行為だって、今日一日の日銭を稼がないと生活していけないからという正義。人を殺めるのも、この人間を生かしておいたら自分や誰かの不利益になるからという正義。 殺されて然るべき人間なんかどこにもいない。本当なら あの時に告げられた言葉をそのまま返したかったが、やめておいた。どんなに真摯な言葉でも、聞く者の耳が濁っていたら荒唐無稽にしか響かない。 「どんな人にも正義はあるけど組織の中にいると歪んでしまう」 「大人ってのは全体の正義のために罪を犯すことがあるんだ」 「戦争は大義名分のある大量殺戮。全体のために行われる殺人も存在する。でも、それは大抵が男どもの理屈でねえ。正義やら大義やらのために、お腹を痛めて生んだ子を殺されなきゃならない女にしてみたら堪ったもんじゃないわ。」 「行為は法が裁く。でも心を裁くのは神様に任せる。そう割り切るしかないんだってね」 震災、放射能漏れ、度重なる台風被害、そして欧州を起点とした経済機器。この国は千五かつてないほどの局面に立たされている。そんな中で世界一の電波塔を建てる意味は、やはり復興の旗印だ。どんな国難に襲われても何度でも立ち上がる。そういう国の象徴としてのタワーを造ることが建築屋の使命だと、土岐は思っていた。 土岐は、差別勘定は誰にでもあるものと考えている。しかし、それを言動に表すことは間違っている。 「仕事の価値はね、組織の大きさや収入の多寡じゃなくて、自分以外の人をどれだけ幸せにできるかで決まるのよ。」 新生パラグニアの国是は「軍事強盛大国」だった。税金の大部分は軍事予算といて大統領府と軍部が吸い上げ、経済も医療も教育も後回しとなった。ほどなくてして国民の中から不満が噴出いたが、大統領はこれに対し税金アップと国民皆徴兵制で応えた。逆らう者は政治犯の烙印を押され、漏れなく収容所送りにされた。うだるような熱気と伝染性疾病の万円する収容所は現世の地獄そのもので、収容された人間の半数以上が一年を待たずして野垂れ死んだ。 「決して自身の権力を己のために行使しないこと。公務員と名のつく人は皆そうね。既得権益、人事権、予算・・・。そうしたものに毛先ほどでも私欲を絡めたら、直ちにその職を辞さなければ駄目。そのためには絶えず身を律し続けること。それが人の上に立つ者に課せられた最低条件なの」
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