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日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか の商品レビュー

4.5

81件のお客様レビュー

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2024/01/12

度々話題になる「基地」や「原発」問題。 なぜこれだけ問題になっても解決に踏み出せないのか。 本書では、その背景に戦後、日本を占領していたアメリカの支配から抜け出せない構造にあると語られている。 そしていつの間にかアメリカの言いなりになり、アメリカに押し付けられるままに日本のシステ...

度々話題になる「基地」や「原発」問題。 なぜこれだけ問題になっても解決に踏み出せないのか。 本書では、その背景に戦後、日本を占領していたアメリカの支配から抜け出せない構造にあると語られている。 そしていつの間にかアメリカの言いなりになり、アメリカに押し付けられるままに日本のシステムを変える政治家政府に問題があると。 確かになぜここまでアメリカの言いなりになり、アメリカの好き勝手にされるのかと疑問に思ってきたが、そういう背景があったのかと。 日本人に主権が与えられる未来があるのだろうか、と絶望しながら読んだ。

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2021/12/08

戦後、GHQの占領下から連綿と続く日本の闇を多くの資料から解き明かしてくれる。 アメリカによって作られた憲法の上にさらに日米安保条約が存在し、未だアメリカの占領下にある日本。 何も言えないどころか積極的に尻尾を振る政治家たち。 泊原発での少女の言葉に耳を傾けろ。そろそろ日本は自立...

戦後、GHQの占領下から連綿と続く日本の闇を多くの資料から解き明かしてくれる。 アメリカによって作られた憲法の上にさらに日米安保条約が存在し、未だアメリカの占領下にある日本。 何も言えないどころか積極的に尻尾を振る政治家たち。 泊原発での少女の言葉に耳を傾けろ。そろそろ日本は自立する時期にきたのではないか。

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2023/05/08

【憲法九条と米軍基地はワンセットだった!】 書名「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか?」の答えは、「原子力村」をその一部とする「日米安保村」があるから。政官産学の巨大で強力な「安保村」の対米従属が戦後日本を一貫して支配してきた。その証拠が次々と突きつけられる。 首都...

【憲法九条と米軍基地はワンセットだった!】 書名「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか?」の答えは、「原子力村」をその一部とする「日米安保村」があるから。政官産学の巨大で強力な「安保村」の対米従属が戦後日本を一貫して支配してきた。その証拠が次々と突きつけられる。 首都圏の上空全域を独占する米軍横田基地管空圏。米軍基地の治外法権によるCIAの日本への自由な出入国。冷戦時代の沖縄への核ミサイル1,300発配備。安保などの高度な政治決定には憲法判断をしないという「砂川裁判」最高裁判決。それによる、日米地位協定・日米原子力協定の絶対化。鳩山政権の「辺野古の県外移設」政策の圧殺。民主党政権の「原発稼働ゼロ」政策の挫折。有事の際、自衛隊は在日米軍の指揮下に入るという密約、原子力村の経済規模は年間2兆円だが、安保村の経済規模は年間530兆円など。 こうした「安保村」は、敗戦時に昭和天皇(+側近グループ)とマッカーサーの間で萌芽が作られた。「安保村」を打破する方策はあるのだろうか? (門倉/本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会)

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2021/04/07

自分がいかに日本という国の現状を知らないか思い知らされた。義務教育で与えられた知識だけでは全てはわからない。無知が1番怖い。知識を得るための行動を起こすことが重要だと思った。

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2020/11/13

なぜ戦後70年以上がたっても、米軍基地がなくならないのか。戦後の憲法策定、講和条約、日米地位協定、安保の成立の経緯を文献資料に丁寧にあたりながら紐解き、最終的には共産化を恐れる日本の権力層の意思によって、現在まで続く米軍駐留のしくみが形作られたと結論付ける。敗戦国だからこうなって...

なぜ戦後70年以上がたっても、米軍基地がなくならないのか。戦後の憲法策定、講和条約、日米地位協定、安保の成立の経緯を文献資料に丁寧にあたりながら紐解き、最終的には共産化を恐れる日本の権力層の意思によって、現在まで続く米軍駐留のしくみが形作られたと結論付ける。敗戦国だからこうなっているのだ、とざっくり考えていたところだが、これだけの資料、事実を提示されると、やはり眼から鱗という気分です。 一報で、なぜ原発がなくならないのかについては、基地と同様な構造があることが推察されると述べるのみで、なぜ、その原因が米国との関係にあるのかなど、具体的な資料の提示や説明がなかったのは残念。本来は戦後史の説明を目的として企画された本で、原発のところは震災後の状況により、あとから急遽、企画に加えられたのかもしれない。

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2018/01/12

この本は、一度は読んでおく価値があると思います。 現在の安倍総理は改憲を望んでいます。 あくまでも日本が戦争を主体的に行うという意味ではなく、国際貢献の義務(集団的自衛権)を果たす事が目的であり、それには現行の憲法では不都合がある、という説明かと思います。 「なぜ、法令整備や...

この本は、一度は読んでおく価値があると思います。 現在の安倍総理は改憲を望んでいます。 あくまでも日本が戦争を主体的に行うという意味ではなく、国際貢献の義務(集団的自衛権)を果たす事が目的であり、それには現行の憲法では不都合がある、という説明かと思います。 「なぜ、法令整備や日米安保条約の改正をすっ飛ばして、国家権力の砦となる憲法での制限解除が必要なのか?」 「なぜ、国際連盟配下の「国連軍への貢献」ではなく、「集団的自衛権の行使」が必要なのか?」 「なぜ、GHQは9条を認めていたのに、「アメリカの軍事力(基地)」が日本に存在するのか?」 「なぜ、独立国家である日本が他国であるアメリカに「新たに国土を明け渡して」軍事基地を提供しなくてはならないのか?」 このような今までは我々が(積極的には)触れてこなかった不合理に対し、公開されている公文書の事実で謎を解き明かしていくので、その語り口はやや扇動的ではありましたが、説得力があるものでした。 多くの方に手に取ってもらい、今後の改憲の議論を、ただTVの中で流れているものを眺めるのではなく、自身で一度考えてみる材料にして欲しいと思いました。

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2017/08/21

『戦後史の正体』『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」 『検証・法治国家崩壊』』の、創元社の「<戦後再発見>双書」を 手掛けた編集者が本書の著者である。 第一弾だった『戦後史の正体』はがっかりだったが、あとの2冊は 非常に興味深く読んだし、勉強にもなった。 なの...

『戦後史の正体』『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」 『検証・法治国家崩壊』』の、創元社の「<戦後再発見>双書」を 手掛けた編集者が本書の著者である。 第一弾だった『戦後史の正体』はがっかりだったが、あとの2冊は 非常に興味深く読んだし、勉強にもなった。 なので、本書にも期待した。だって、タイトルに「基地」と「原発」が 入っているのだもの。私の期待はいい方に裏切られた。 現政権が在日米軍基地と原子力発電所をどう考えているのかの 分析かと思ったのだ。そうではなかった。これは日本国憲法の 成り立ちと、その問題点を戦後70年の経緯から解説・分析した 書だった。 『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』を読んでいたので、 在日米軍基地の問題は割に分かりやすかった。それにしてもだ。 アメリカ国内では住民の生活環境や自然環境に配慮して、低空 飛行訓練が禁止されている地域があるって言うのに、日本国内は どこでもOKってなんだよ。 あ、一部、禁止区域があったわ。沖縄の在日米軍の住宅地上空。 お~いっ、日本人の住宅上空なら墜落の危険性は無視していい のかよっ。 建前上、日本にアメリカ軍が駐留しているのは東アジアの平和と 秩序維持の為…なんだが、実は日本がまかり間違って再武装した 時の抑止力でもあるって話に目からうろこが落ちる思いだったわ。 危うくコンタクトレンズを落とすくらいに。 万が一、日本がアメリカに刃向ったらひとたまりもなく制圧される のだろうな。常に共同訓練をやっている自衛隊の能力だって全部 把握しているんだろうし。 そして、もうひとつの驚愕の事実。国連憲章では日本は未だに 「敵国」であるということ。この「敵国」にはドイツも含まれていたの だが、英米の影響を受けることの少ないフランスの法学者の説 だと、既にドイツは「敵国」から除外されているそうだ。 それは、先の大戦後に日本とドイツが自国の犯した過ちにどのよう に対処して来たかの違いだそうだ。 ホロコーストの碑の前で跪いた首相がいたドイツ。歴史と向き合う ことを説いた大統領のいたドイツ。では、我が日本は…ってこと なんだなぁ。 もうひとつおまけ。実はアメリカは日本からの完全撤退を考えていた ということ。発案はアメリカ国務省。でも、軍部に押し切られちゃった。 あれ?湾岸戦争もイラク戦争も国務省vs国防総省だったよな。 アメリカ内部も先の大戦後から国内の対立構造が変わってないのか。 民主党の鳩山政権を持ち上げている部分は気に入らないが、全体と してよくまとまっている。あとはタイトルに「原発」と入っているのだから、 もう少し原発関連の記述があってもよかったんじゃないかな。 自民党が憲法改正案なんてのを作っていたな。権力者がこんなもんを 考えること自体おかしいじゃないか・・・と感じた人なら読んで欲しい。

Posted byブクログ

2017/06/27

日本はなぜ基地と原発を止められないのか 矢部宏治 集英社 素晴らしい読みがいのある本である
編集者が研究者となって書いた本 内容も深いし論文に近いが読みやすい 311の福島原発事故以来大きな疑問に目覚めた日本人 矢部さんは沖縄問題から地位協定を本格的に調べだし 2011年の地震...

日本はなぜ基地と原発を止められないのか 矢部宏治 集英社 素晴らしい読みがいのある本である
編集者が研究者となって書いた本 内容も深いし論文に近いが読みやすい 311の福島原発事故以来大きな疑問に目覚めた日本人 矢部さんは沖縄問題から地位協定を本格的に調べだし 2011年の地震と原発事件で日米合同委員会の存在にのめり込んで行く 明治維新と名付けられた前後の時代から紐解き始め 戦後の不平等条約に引き続き平和憲法問題へと研究が深まっていく
 2006年アメリカでの公文書開示によって明らかになった 形式だけの独立に伴う安保条約の日本国民に対する嘘と秘密が表面化した そこには砂川裁判が日本政府・検察・最高裁などの全ての官僚組織が アメリカ軍の方針のもとに働くという 日本の憲法をも凌ぐ権利を与えている日米合同委員会の支配状況を この本が暴き出している ここで統治行為論と言う筋の通らない支配的で依存搾取的な話が 民主主義を掲げる社会でまかり通っている現実 アメリカでもフランスでもありえない現実 国連における敵国条項も戦勝国の五カ国のみが持つ決定権も 国連が掲げている趣旨と真っ向から対立している事実を無視したままである そのくせ国連の経費を賄う最大の国はニホンである 日本は未だに占領当時の実態のままで米に対する国境もなく治外法権であり 基地を通して出入り自由である上に 日本の上空に対する航空権のほとんどを握ったままである 現状では独立国であるための領土も主権もないし国民という範疇も曖昧である 原子力村と呼ばれる日米原子力協定しかり 安保村となる日米安全保障条約しかり 全てはアメリカ政府を抜きにした日米合同委員会というアメリカ軍が 全て英語による会議と文書によって日本の官僚を支配することで政府を骨抜きにし 国民を蚊帳の外に囲い込んでいるという仕組がバレてきたわけだ 国土の一部でも占拠されている状況下で憲法を変更してはならない 国際的には《占領者は占領地の現行法律を尊重》というハーグ陸戦条約がある がニホンにおけるアメリカ軍は日本人が望んでいるという理由でこれに違反している 現状のニホンでは憲法を人権保護から人権放棄へと後退させたい勢力と それはならじと現状維持をとなえる二派しかおらず 更に良い憲法を目指そうとする派がいないのが問題なのだけれど 実質占領状態なのだから現状維持しか選択しがないのである 民主主義世界のリーダーから基地帝国へと変貌したアメリカ 皮肉なことに70年前に自ら提唱して国連理念を今や自ら破壊している 最大の原因は国連憲章への集団的自衛権の追加にある
これは事実上の侵略行為となる ニホンが主権の制限に同意した上で時刻の法の一部として取り入れる必要があったのは アメリカとの軍事協定でなく国連憲章における国際法の原則にするべきだった

Posted byブクログ

2017/06/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

米国の許可を貰わないと何もできないという事実は承知しているつもりだったが、その現実を改めて見つめさせられ、言いようのない虚脱感を覚えた。

Posted byブクログ

2019/07/07

★批判的に読んでも驚きがあった★この手の分野の知識が薄いので、一歩間違えば陰謀論に堕ちてしまうような話の正否の判断は全くつかない。それでも裁判所が何も決められない仕組みの裏側に憲法があるという指摘は新鮮だった。だからと言って、安倍政権の憲法改正で良いわけではないだろうが。 国際連...

★批判的に読んでも驚きがあった★この手の分野の知識が薄いので、一歩間違えば陰謀論に堕ちてしまうような話の正否の判断は全くつかない。それでも裁判所が何も決められない仕組みの裏側に憲法があるという指摘は新鮮だった。だからと言って、安倍政権の憲法改正で良いわけではないだろうが。 国際連合と訳しているunited nationsは、第二次大戦中は連合国を指していた、つまりは戦時中の体制を引きずっているという内容も情けないが驚きだった。だから米軍の沖縄の基地は日本に対しても向けられていると。

Posted byブクログ