すべて真夜中の恋人たち の商品レビュー
初めての「川上未映子」さんの作品を読んだ。 全体的に入江冬子の静かで動きのない生活がダラダラ続き、良くも悪くも退屈な話なのかと思いきや、静かな生活の描写が詳細で言葉遣いがうつくしく、三束さんとの出会いから、何か起こって、冬子の動きのない生活が変わっていくのでは…という期待がふくら...
初めての「川上未映子」さんの作品を読んだ。 全体的に入江冬子の静かで動きのない生活がダラダラ続き、良くも悪くも退屈な話なのかと思いきや、静かな生活の描写が詳細で言葉遣いがうつくしく、三束さんとの出会いから、何か起こって、冬子の動きのない生活が変わっていくのでは…という期待がふくらむ。 が、結局、静かに流れていくだけの物語。 でも、冬子の単調な生活が少しずつ変わっていくので、その表現力が素晴らしいと思う。なかなか言葉にできない感覚が残った。
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冬子の思考はあまり理解できなかったが、本の世界観は割と好きだった。三束さんの嘘もよくわからなかった。
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読み終わるまでにものすごく時間がかかった。正直、私はずっと冬子に対してイライラしていたし、それは最後までなくならなかった。お酒に頼らないと好きな人と話せない、上手くいかなくなったら全てをシャットダウンしてしまう、もっと現実を見るべきだと私は思った。やっぱり、思っているだけでは、願...
読み終わるまでにものすごく時間がかかった。正直、私はずっと冬子に対してイライラしていたし、それは最後までなくならなかった。お酒に頼らないと好きな人と話せない、上手くいかなくなったら全てをシャットダウンしてしまう、もっと現実を見るべきだと私は思った。やっぱり、思っているだけでは、願っているだけでは、物事が進むことはない。自分が行動したことで必ずしも上手くいくとは限らないけど、今を変えたいと思うのなら勇気を出してまずは1歩動き出すことを大切にしていきたい。反面教師にしたいな、と思った本。
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人に触れるって、いくら年を重ねても痛みを伴うもの。でも、大人になると、その痛みをごまかす。痛くても苦しくても、素の自分で向き合うことが大事。傷つき、傷つけながらも前を向いたときに見えるものこそが、生きる光なのだろうなと感じた。
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一つ一つの情景が細かく、思い浮かびやすかった。 心で感じた際に起こる身体の変化や感覚の変化が忠実に言葉に綴られていて、冬子の心情が痛いほど伝わってきた作品だった。
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初めての川上未映子さん。 表現がとても美しかった。冬子さんと三束さんの喫茶店の向き合っているシーン、話さなくともなんとなくお互いが意識をしている沈黙の空間がなんとも言えなくて、恋愛が始まりそうでもう既に始まっているような静かなドキドキがあった。 冬子さんは生きづらさを感じていて...
初めての川上未映子さん。 表現がとても美しかった。冬子さんと三束さんの喫茶店の向き合っているシーン、話さなくともなんとなくお互いが意識をしている沈黙の空間がなんとも言えなくて、恋愛が始まりそうでもう既に始まっているような静かなドキドキがあった。 冬子さんは生きづらさを感じていて、そんな中で三束さんに出会って、お酒を飲まないと緊張してしまうくらいな存在であった訳だけど、お化粧が落ちてしまうまで涙を流せるほど想いを募らせることができるって素敵だなと思った。 聖のいう、大人になると考えなくていいような簡単な関係が楽っていうのちょっと分かってしまう。 感情が絡んでくると考えることがいっぱい出てきて、恋愛って大変なんだよなと億劫になってしまう気持ちがわかる年に自分もなってしまったな。 冬子さんみたいに、1人でいる時も相手が話してくれた話しを思い出して、進めてくれた本を分からないけど読み切って、貸してくれたCDを何度も何度も繰り返し聴きたくなるくらいな想い人ができたらいいな〜。
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動作の表現が細かい。心情も。 恋愛も友情も、生き方そのものも、色々いいことも苦しいこともあるよなぁー
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一文が長くて、うううってなってましたが、 2人の雰囲気の描写が想像できるくらいとても リアルで、その意味での読みやすさはありました。 自分の考え方、境遇と重なる部分もあり、 なんだかんだ読み進めてしまいました。
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自己完結してしまうところや逡巡してしまい前進しないのは自分にとって大切な事や人に対しては尚更そうなってしまうなと思った。 対してそんな人間にイライラしてしまう周りの登場人物の気持ちもわかって、そんな風に生きれたらいいと思うし、そういう人たちの背景にもそういう考えで生きる背景がそれ...
自己完結してしまうところや逡巡してしまい前進しないのは自分にとって大切な事や人に対しては尚更そうなってしまうなと思った。 対してそんな人間にイライラしてしまう周りの登場人物の気持ちもわかって、そんな風に生きれたらいいと思うし、そういう人たちの背景にもそういう考えで生きる背景がそれぞれあるということを考えさせられた。
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エゴというものが希薄だった入江さんが、幾つかの出会いと交わりを通して微かに変化していく様が、静かに丹念に描かれていて胸に迫る。
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