木暮荘物語 の商品レビュー
2023.3.9 読了。 小田急線世田谷代田から徒歩5分のぼろアパートに住む4人の住人とその人々の周囲で生きる人物たちが織り成す連作短編集。 三浦しをん作で舞台がぼろアパートというあらすじを読んでほんわかゆったりした物語かと想像していたが予想よりもアダルトな内容だった。 生き...
2023.3.9 読了。 小田急線世田谷代田から徒歩5分のぼろアパートに住む4人の住人とその人々の周囲で生きる人物たちが織り成す連作短編集。 三浦しをん作で舞台がぼろアパートというあらすじを読んでほんわかゆったりした物語かと想像していたが予想よりもアダルトな内容だった。 生きていくのには愛されたいし求められたいと思う時があるがそれは全て恋愛や性欲に繋げなければならないのか?と時に淡々と時に激しい感情で描かれていた。それぞれの抱える悲しみを含んだ葛藤を秘めつつも受け入れたり流されたり、ちょっと隣人に支えられたりしながら止まることのない人生を生きていく登場人物たちが変わり者ながらも愛すべき人々だった。
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木暮荘に住む人達の 「性」「癖」などを複雑に繋げた話 個人的に、男なので性に全く興味が無いわけではないが… あまり全編的に性がテーマなのが 好きではないので 最初はどうかな…と思いましたが… そこは やっぱり上手いこと物語を複雑に進めてくれたので楽しく読めました 光子さんの話が...
木暮荘に住む人達の 「性」「癖」などを複雑に繋げた話 個人的に、男なので性に全く興味が無いわけではないが… あまり全編的に性がテーマなのが 好きではないので 最初はどうかな…と思いましたが… そこは やっぱり上手いこと物語を複雑に進めてくれたので楽しく読めました 光子さんの話が1番良かったかな。2階の住人との関係性も面白かった。 並木くんや、ニジコさんが特に目だった気がするのが 日本の本や、漫画の主人公は【発達障害】もしくはグレーゾーンの人達が主人公になりやすく、それを色々な面で仲間がサポートしてくれる物語が多い気がする 【のだめ…悟空…ルフィ…】 そんな彼らだから物語は無限に広がるし、その中で彼らは才能を爆発させる…。 話は変わり(変わるのかよ!!) 自分は他の男性より性に対して欲が少ない方で どちらかと言うと動物を飼ったり、虫を捕まえたり、魚釣ったり…UFOキャッチャーも好き…狩猟本能と言うかそういう欲は強い… 同僚達に性の話が出ても…店にも一切行かないので… 逆に質問すると嫌がられる 後輩達は皆おデブ… 【胸?…お前らの方が女性よりあるじゃん】 【お尻?…お前らにもあるだろ?】 【人間は無い物ねだりなんだから、無いものを欲しがるんだから突起物ついてるのは男なんだから…無い女性の見て そんな興奮する?】 とか言うと後輩に「やめてくださいよ!言わないでくださいよ!」と言われる… 性とはなにか…価値観を探すためにこの本を読んでも良いかもですね。 ※結局俺が何が言いたいかって言うと 【昨日誕生日でしたが…ブクログで自分は44のオジサンです!!って言ってたけど…昨日から44だったよ!!】って事!!(1年間年齢間違えてた…)
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ぼろアパート〈木暮荘〉を舞台にした、オムニバス短編七話が収録されています。 タイトルや裏表紙の紹介文から、“ほっこり系”を期待して読み始めたのですが・・・いやぁ、思っていたのと違っていましたね。 まさに、“性・セイ・SAY(byレイザーラモン・・古)!”。 性の話ばっかりで、正直...
ぼろアパート〈木暮荘〉を舞台にした、オムニバス短編七話が収録されています。 タイトルや裏表紙の紹介文から、“ほっこり系”を期待して読み始めたのですが・・・いやぁ、思っていたのと違っていましたね。 まさに、“性・セイ・SAY(byレイザーラモン・・古)!”。 性の話ばっかりで、正直面喰ってしまいました。 “うーん・・苦手なんよね~、こういうの・・”と“ハズレ感(スミマセン)”を抱きながらも、とりあえず読み進めていったわけですが、徐々に“この手の内容”に慣れてくると、人間って何とも滑稽な生き物だな・・と、個性豊かな登場人物達に面白味と、ある種の愛おしさを感じるまでになってきたので不思議なものです(笑)。 個人的には、一見だらしない女子大学生・光子が友人の赤ちゃんを押し付けられてしまう第六話「ピース」が好きでした。 途中までは、“何これ・・”な感じでしたが、読み終わってみると、結果、心がほんわかしていまして、読後感良ければすべて良し(?)といったところですかね~。 読みやすいですし、人間のみっともなさが可愛く思えてくる、何とも味のある一冊でした。
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1冊の中に「セックス」と言うフレーズをふんだんに使ってる小説を初めて読んだ。 でも、いやらしさを感じないのが三浦しをんさんならではだろう。
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ピースが結構印象に残った。 ほんまに、短い期間やけど大切に育てた友達から預かった赤ちゃんを、返さなければいけない光子の気持ち。確かに、光子がいなければその赤ちゃんは生きられなかった。でも、それを知っててかつ伝えられるのは光子に赤ちゃんを預けて、それを返しに貰いに来た友達で、それが伝わるかも分からない。その子にとってかけがえのない存在であって、光子にとってもかけがえのない存在だったのに、なんか悲しすぎた。 この話。性欲について書かれてるのが多いけど全く気持ち悪いと思わないんよね。サラサラとした文体で書かれていく話は、人の純粋で人に言いづらい、でも本人にとっては真剣な悩みである性欲。それは人の生物としての当然の感情であって、ありのままを書いてるような読んでて笑えて共感できる作品だった。
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築ウン十年、全六室のぼろアパート「小暮荘」 住人は老大家の小暮、女子大生の光子、サラリーマン神崎、花屋店員の繭 この住人たちを中心に描かれる連作 何となくのイメージで、ほのぼの系のお話かと想像していました。 でもこの作品、ちょっと違った。 登場人物たち、みんな変わってる。 変わ...
築ウン十年、全六室のぼろアパート「小暮荘」 住人は老大家の小暮、女子大生の光子、サラリーマン神崎、花屋店員の繭 この住人たちを中心に描かれる連作 何となくのイメージで、ほのぼの系のお話かと想像していました。 でもこの作品、ちょっと違った。 登場人物たち、みんな変わってる。 変わってるけど、なんとも愛おしい。 人と人との繋がりが温かくて、人間っていいなぁと素直に思う。 共通のテーマは性と愛かな。 もう、びっくりするの。 2階の床の節穴から階下の女を覗き見する男。 そして、それを知っていながら自由に暮らす女。 他もみんなこんな感じ。 恥ずかしいほど性の欲望が描かれているのに、なぜかクスッと笑えたり、じんわり涙したり。 絶妙な加減が良いのです。 あー、読み終わるのが寂しい。 この住人たちと、もっと一緒にいたい。 余談 この「小暮荘」 私が20代の頃に住んでたアパートによく似ているの 沿線は違うものの、生活圏はほぼ同じ (駅チカ物件で周囲にはおしゃれカフェやベーカリーがあるのに、我がアパートときたら……) 巻末にある間取り図を見たら、こちらもほぼ同じ (うちは四畳半だったかな) 浴槽なしのシャワーブース 広い庭 もちろん古くて壁薄い ○○荘(大家の名字) 大家さんは庭を挟んで向かいに住んでいましたが… もう懐かしくてね 二年前見に行ったら、おしゃれマンションに変わってました
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木暮荘というレトロなアパートが舞台の物語。 木暮荘に住む人だけで無く、 住人の知り合いの話があるなど、 その拡がりが面白かった! その後どーなるの⁉︎って話が多々あるんだけど それもまた味なのかなぁと思いました。 ちなみに最終話、 木暮荘の人、間接的にしか出てないっていう....
木暮荘というレトロなアパートが舞台の物語。 木暮荘に住む人だけで無く、 住人の知り合いの話があるなど、 その拡がりが面白かった! その後どーなるの⁉︎って話が多々あるんだけど それもまた味なのかなぁと思いました。 ちなみに最終話、 木暮荘の人、間接的にしか出てないっていう...笑
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読む前は『小暮写真館』と関係あるのかな~なんて思ってたけど、あっちは宮部さんでしたね。当たり前だけど全然違った。 そしていざ読んでみたら、これまた想像と全然違った。「木暮荘」の住人の、ほのぼのとした日常を描いているのかと思ったけど(間違ってはいない)、縦軸としてあるのは「性」。ストーカー。性交渉。男根。浮気。覗き。嘘。セックス。この世界では性的欲動がつきまとう。日常は性と隣り合わせだ。それが極端に表れている人間たちの「性」活をのぞき見したみたいだ。「ピース」が良かった。最後には並木のキャラも好きになった。
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連作短編集。木造の築何十年かのボロアパート、木暮荘。そこに居住する人達のぬくもりある触れ合いのお話し。 ホッコリするお話で、読後感は良い。
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小田急線世田谷代田駅近くの、今にも崩れそうな木造二階建てアパート木暮荘。そこに住む住人たちの物語。 【203号室】花屋に勤める繭と今彼伊藤、そして元カレ並木の再会と別れの物語。 【101号室】娘夫婦との同居で手狭になった自宅から移ってきたオーナー木暮。伊藤や女子大生との奇妙な交流...
小田急線世田谷代田駅近くの、今にも崩れそうな木造二階建てアパート木暮荘。そこに住む住人たちの物語。 【203号室】花屋に勤める繭と今彼伊藤、そして元カレ並木の再会と別れの物語。 【101号室】娘夫婦との同居で手狭になった自宅から移ってきたオーナー木暮。伊藤や女子大生との奇妙な交流の物語。 【庭】木暮の飼い犬ジョンが気になるご近所さんでトリマー美禰と、スタンダードプードルのミネの飼い主前田の、ほろ苦い絆の物語。 【花屋】繭の勤める花屋の佐伯夫婦の浮気と和解の物語。 【201号室】隣の202号室に忍び込み、階下の女子大生の部屋をひたすら覗き見する神崎と、それを黙認する女子大生の不思議な関係。 【102号室】生理がなく妊娠不可能な女子大生光子が、友達が産み落とした赤ん坊を押し付けられ、木暮荘の住民とありったけの愛情を注ぎ込む一週間の物語。 【ご近所】毎週火曜に花屋で5本の白バラを買うニジコと、繭をストーキングしていた並木の、奇妙な同居生活と各々の門出。 大好きな三浦しをんさんの作品の1つですが、久々に読んでみると、愕然とするほど内容を忘れていました。最近仕事がらみの本を読むことが多かったので、のんびりと小説を読んでよい時間を過ごせました。
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