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木暮荘物語 の商品レビュー

3.7

321件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2024/03/01

ひとりひとり、それぞれが痛くて苦い時間を抱えて生きている。それは誰かと比べられるものではなくて、誰かに理解してもらえるものでもない。私の中にも消せない時間があって、幸せそうに見えるあの人にも、たぶん、きっと。 どんな過去も抱えて生きていくしかない。だから、肩を寄せ合い、新しい一...

ひとりひとり、それぞれが痛くて苦い時間を抱えて生きている。それは誰かと比べられるものではなくて、誰かに理解してもらえるものでもない。私の中にも消せない時間があって、幸せそうに見えるあの人にも、たぶん、きっと。 どんな過去も抱えて生きていくしかない。だから、肩を寄せ合い、新しい一歩を歩き出す。 光子の時間が、1番ハラハラさせられた。読み終わった後に、光子が母親になれる未来を願った。 三浦しをんお馴染みのテンポで、軽快に読み進められる。ただし人生を深く読み解いていくため、他の著書のお仕事小説とは異なる分類だな、と思った。

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2024/02/02

ものすごく古い二階建て木造アパート小暮荘。 70過ぎの家主、小暮さん。花屋に勤める20代の繭。今時の女子大生、光子。その光子の部屋を覗き見る、会社員の神崎。それぞれが何かに悩みながらも前に進んでいく姿は、とても人間らしくいろんな人生があるんだと思わされる話でした。

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2024/02/01

『木暮荘物語』読了。 なんか思っていたのと違うぞ…と思いながら読んでいたのですが、だんだん面白くなってきて一気読みしました。生と性が関わる内容で、クセ強めな住人たちを愛おしく感じた。不器用すぎて可笑しい反面、真剣に生きることや愛することに向き合っていて。人間味あふれる短編でした。...

『木暮荘物語』読了。 なんか思っていたのと違うぞ…と思いながら読んでいたのですが、だんだん面白くなってきて一気読みしました。生と性が関わる内容で、クセ強めな住人たちを愛おしく感じた。不器用すぎて可笑しい反面、真剣に生きることや愛することに向き合っていて。人間味あふれる短編でした。 なんとなく、女子大生の短編はすごくよかったな。人には人を愛する能力ってものがあるんだろうか。 私の場合は悲しいことに薄情な時があるんで、深く人を想ったことがあんまりないな〜と思ったり。自分のことばかりで、人に対して目を向けていないことに気づく。うん… 2024.1.31(1回目)

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2024/01/24

小田急線の世田谷代田から徒歩5分 全6室のぼろアパートの住民と その周囲の人々のことを描いた作品。 半年前から彼と付き合いだしたところに 三年間行方不明だった元彼に居候され、 3人での生活に悩む女の子 70過ぎて燃えるようなセックスがしたいと、 画策する大家。 駅の柱の男根...

小田急線の世田谷代田から徒歩5分 全6室のぼろアパートの住民と その周囲の人々のことを描いた作品。 半年前から彼と付き合いだしたところに 三年間行方不明だった元彼に居候され、 3人での生活に悩む女の子 70過ぎて燃えるようなセックスがしたいと、 画策する大家。 駅の柱の男根からつながる、ヤクザと トリマーの女の子の共通点。人を殺した? 夫の浮気に悩むフラワーショップ店長。 これは怖い話だった。 女子大生を天井から覗くサラリーマン 友達から赤ちゃんを預けられる こどもが持てない女子大生 お料理の味で嘘がわかるニジコ どれも変わってる人たちだけど、 なんか人間らしく、たくましく、 元気が出る。(浮気の話以外は…) 読みはじめてから読み終えるまで、 なんかいこいのぼろアパートとして 私のなかにたしかな存在感を残した。

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2024/01/06

おんぼろアパートの住人だけでなく そこに縁のあるちょっとクセのある人たちの物語。可笑しさと切なさが程よく入り混じってて、読んでいて心地よい。

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2023/12/26

小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年、全六室のぼろアパート木暮荘。そこに住むのは老大家の木暮と女子大生の光子、サラリーマンの神崎、花屋の店員の繭の四人。平穏な日々の中でもそれぞれが愛を求めて抱える悲しみ。それも繋がりはじめた隣人たちによって癒される。 木暮荘おもしろい。...

小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年、全六室のぼろアパート木暮荘。そこに住むのは老大家の木暮と女子大生の光子、サラリーマンの神崎、花屋の店員の繭の四人。平穏な日々の中でもそれぞれが愛を求めて抱える悲しみ。それも繋がりはじめた隣人たちによって癒される。 木暮荘おもしろい。魅力的な人たち。平凡なようで奇想天外で、いや、実はみんな案外こんなふうなのかもしれない。赤ちゃんの話が良かったな。赤ちゃんは光だ。

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2023/12/23

性と愛と生の物語。 ぼろアパートに住むどこかおかしい人たちの日常と人とのつながりを訥々と語ってくれるこの話を読んでるうちに、おかしいな、でもなんかいいな、と思わせられる。 最初の話で出てきた人がよさそうだけど繋がっているには大変難のありそうな元彼くんが、最後の話でまた新たに人と繋...

性と愛と生の物語。 ぼろアパートに住むどこかおかしい人たちの日常と人とのつながりを訥々と語ってくれるこの話を読んでるうちに、おかしいな、でもなんかいいな、と思わせられる。 最初の話で出てきた人がよさそうだけど繋がっているには大変難のありそうな元彼くんが、最後の話でまた新たに人と繋がっていくこのお話が好きです。

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2023/11/10

ほのぼの系だと思っていたら全然違った笑 全編「性」と「愛」をテーマにしていて、人には言えない秘密や癖(?)を持った木暮荘の住人を中心とした物語。 こういうつながりもいいな、と思った。 個人的にはピースが1番好き。

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2023/10/30

そんなバカな。と思うけど、でも良い。こういう人たちもいるかもしれない。分かんないから面白いのかも。いろんな考えの人もいるよな。

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2023/10/30

2023年初めてのしをん嬢読了。世田谷、小田急沿線であるにも関わらず庭付き木造建てのボロアパートで繰り広げられる男女の生活を綴る連作短編。どの物語もセックスがらみ(笑)。三角関係、老いらくの恋、トリマーとヤクザ、浮気、覗き、不妊と奔放のち母性、修道女の生活が連綿と続く。佐伯夫婦、...

2023年初めてのしをん嬢読了。世田谷、小田急沿線であるにも関わらず庭付き木造建てのボロアパートで繰り広げられる男女の生活を綴る連作短編。どの物語もセックスがらみ(笑)。三角関係、老いらくの恋、トリマーとヤクザ、浮気、覗き、不妊と奔放のち母性、修道女の生活が連綿と続く。佐伯夫婦、特に妻が怖い! しをん嬢はカメラマン・並木のような飄々とした人物を描くのが好きなんだろうな。それぞれのその後の人生を想像するのも面白そうだ。

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