木暮荘物語 の商品レビュー
おんぼろアパートの住人と周りの人達。 老夫婦の旦那のセックスの告白に「自分身の回りの老夫婦は…?」と置き換えてしまって気まずくなってしまったけど、それぞれの性と生活のあり方が面白い。 性の充実が日常の充実に直結するのではなく(その場合もある)誰かに必要とされてるかどうかが重要なの...
おんぼろアパートの住人と周りの人達。 老夫婦の旦那のセックスの告白に「自分身の回りの老夫婦は…?」と置き換えてしまって気まずくなってしまったけど、それぞれの性と生活のあり方が面白い。 性の充実が日常の充実に直結するのではなく(その場合もある)誰かに必要とされてるかどうかが重要なのかなあと。 みんなが人の繋がりを求めてる気がして、みんなが必死で生きてる気がして、愛おしさがあった。
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「舟を編む」を読んでからの本作 小暮荘というおんぼろアパートに住む人々のお話 そんなに強い関わりや繋がりがあるわけではないのに、おんぼろ故に他者の存在を感じながら生活する人々 大家の小暮老人が「必要とされたい、求められたい」と思う気持ちがよくわかるなぁ
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木暮荘住んだら何かあるかもね//モトカレとイマカレなぜか仲良しに繭の気持ちはどこへゆくのか/旧友が残した言葉セックスが木暮老をば終始悩ます/男根に似てるキノコが見えるのはトリマー美禰とヤクザの前田/淹れられた泥の味したコーヒーはいったいなにを示すのだろう/観測者女子大生の生活を覗...
木暮荘住んだら何かあるかもね//モトカレとイマカレなぜか仲良しに繭の気持ちはどこへゆくのか/旧友が残した言葉セックスが木暮老をば終始悩ます/男根に似てるキノコが見えるのはトリマー美禰とヤクザの前田/淹れられた泥の味したコーヒーはいったいなにを示すのだろう/観測者女子大生の生活を覗いてるうち目の人となる/子を生めぬ光子のもとに赤ん坊木暮荘みな子育てモード/嘘つきが作ったならば砂の味並木とニジコつくる料理は。 ■木暮荘についての簡単な単語集 【葵】光子の友人。 【亜季】光子の友人。はるかを生んだ。 【伊藤晃生/いとう・あきお】繭の現在の恋人。お人好しっぽい。 【神崎】木暮荘の住人。二〇一号室。サラリーマン。会社が気に入らなくて税理士の資格を取ろうとしている。あるとき、住人のいない隣の部屋との間の壁をうっかり破ってしまった。 【九鬼クッキング】並木が子供の頃から続く人気料理漫画。担当編集者は野島さん。 【桑田】瀬戸並木の、写真の(自称)師匠。最近あまり仕事してないらしい。酒に身体を蝕まれている。 【木暮】木暮荘の大家。一〇一号室で暮らすようになったのは自宅に娘夫婦と孫たちが転勤の都合とかで転がり込んできたから。妻を残してジョンとともに木暮荘に入った。 【木暮荘】築ウン十年、全六室のボロアパート。 【佐伯・夫】フラワーショップさえきの奥で「喫茶さえき」を経営している無口な男。長年フラワーショップさえきに勤めているのに繭はまだ名前を知らない。 【佐伯・妻】フラワーショップさえきの経営者。おっとりしている。最近夫の淹れるコーヒーに泥の味を感じられる。他の人は何も言わないので自分だけの感覚らしい。 【ジョン】小暮の飼犬。 【セックス】《セックスとは本来、発情したら挑みかかるだけの身勝手な衝動のことなのではないか。》p.263 【瀬戸並木】三年前、繭とつきあっていたが何も言わずに旅に出たので繭は別れたつもりだった。繭とは同じデザインスクールで繭はデザイン科、並木は写真科だった。で、今はいちおう写真で食っていけてる。《俺はこれからもきっと、ずっとこうだと思う。気の向くままふらふら歩く》p.37。《こういう、距離の取りかたがちょっとずれたひとを、並木はきらいではなかった。》p.251。《並木には、共感と観察を同時に行う癖があった。》p.263 【トリミングハウス プティ・キャン】美禰が勤めている店。主は中井さん。美禰がひそかに「女ムツゴロウ」と名付けているのはどんな犬でも魔法のように手なづけてしまえるから。従業員は美禰の他には二十三歳の土田くん。 【ニジコ】北原虹子。フラワーショップさえきでいつも五本の花を買う女性。《耳に届くニジコの声は、冬の風みたいに乾いている。》p.252。他人の作った料理は食べたくない。「嘘の味がするから」。泥の味がするときは浮気しており、砂の味がするときは嘘をついているとわかるのだとか。 【はるか】赤ん坊。亜季が生んだ。 【フラワーショップさえき】繭が勤めている花屋。佐伯夫妻が経営している。夫は奥のスペースで喫茶店も経営している。もともとは喫茶店だったものに妻が花屋を併設した。 【前田五郎】美禰が見つけた「モノ」に気がついたゆいいつの? 他者。カタギでない雰囲気。《俺ぁ、飯が食えてたまに笑えりゃ、それでいい。そうやって死ぬまで生きられりゃいいなと思うよ》p.111 【牧野】喫茶さえきの常連の女性。就職浪人中。 【光子】木暮荘の住人。一〇二号室。女子大生。生理の来ない体質で妊娠は難しいと言われている。 【美禰/みね】峰岸美禰。トリマーで「トリミングハウス プティ・キャン」で働いている。専門学校生だった頃からもう十年近く勤めている。木暮荘の犬(ジョン)を洗いたくてしかたがない。ある日駅の柱に奇妙なものを発見するが誰も気がつかないようだ。 【繭】坂田繭。木暮荘の住人。二〇三号室。花屋「フラワーショップさえき」の店員。デザインスクールを出てから六年間勤めている。アルバイト時代も含むと八年。今の恋人は伊藤晃生、前の恋人は瀬戸並木。
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「木暮荘物語」というタイトルは、宮部みゆきさんの「小暮写真館」と混同してしまう。 小泉今日子さんと角田光代さんが書評を書いているので読んでみようと思った作品。 三浦しをんさんの小説は、「舟を編む」「神去なあなあ…」「愛なき世界」など読んだが、本作品はこれらと雰囲気が違う。 角田...
「木暮荘物語」というタイトルは、宮部みゆきさんの「小暮写真館」と混同してしまう。 小泉今日子さんと角田光代さんが書評を書いているので読んでみようと思った作品。 三浦しをんさんの小説は、「舟を編む」「神去なあなあ…」「愛なき世界」など読んだが、本作品はこれらと雰囲気が違う。 角田光代さんが、本書の登場人物は変人ばかりだと言っているが、現実社会でこんな人ばかりが密に接する状況は考えにくい。 非現実の設定にすることで、現実のドロドロ感をうまく排除しているように感じる。 中核にあるテーマは「性」で、「生」の中の「生殖」に関わる問題をいろいろと提起した内容になっている。 このテーマを取り上げるとは、三浦しをんさんにとってチャレンジングな作品だなあと思った。 変人キャラで資産家の娘が出てくる。 この女性は、働くことなく優雅に一人暮らしをしている。 彼女は父から貰った財産を食いつぶすことを目的に生きている。 この物語では脇役っぽい一人なのだが、かわいそうな人だと思った。 資産家の娘に限らず、この物語の登場人物たち、このあとの人生はどうなるの? 難しいテーマなのに深刻にならず、むしろ笑い飛ばすような書きっぷりは、三浦しをんさんならではだ。
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本作を読んで、落語に登場する長屋の住人の人情噺や、高橋留美子の漫画「めぞん一刻」を思い出しました。みんな余計な力が抜けていて、心に正直に生きている。でもここまであけすけなくらいに正直だと、突き抜けているというか、うらやましいというか。だって、人は皆だいたいは、理性で自分を抑制しな...
本作を読んで、落語に登場する長屋の住人の人情噺や、高橋留美子の漫画「めぞん一刻」を思い出しました。みんな余計な力が抜けていて、心に正直に生きている。でもここまであけすけなくらいに正直だと、突き抜けているというか、うらやましいというか。だって、人は皆だいたいは、理性で自分を抑制しながら生きているものだから。江戸の町の長屋も、めぞん一刻も、そして木暮荘も、住んでいる人たちはとても魅力的でした。
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おもしろかった~ ここに住む人たち、そして周りの人たち。 性と生の感情があふれてる! このあと、みんなどうしてるんだろう? めちゃめちゃ気になる!!
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理想的な生き方を阻む性、促す性、いろいろな性の形が描かれています。女性作家が性を描いた作品は多いですが、私が出会った作品の中では、1番すうっと入ってきたような、1番(私の感覚と)乖離がなかったような…。ただ、官能系ではないにしろ、1話ごとにセックスセックスとくるのと、尻切れ感のあ...
理想的な生き方を阻む性、促す性、いろいろな性の形が描かれています。女性作家が性を描いた作品は多いですが、私が出会った作品の中では、1番すうっと入ってきたような、1番(私の感覚と)乖離がなかったような…。ただ、官能系ではないにしろ、1話ごとにセックスセックスとくるのと、尻切れ感のある結末に、読み疲れてしまった章もありました…とは言え、最終章で本作品への愛おしさが爆発。中途半端でいい加減で不器用な登場人物ばかりでしたが、一生懸命に生きる姿にエネルギーをもらうとともに、「もっと適当に生きても何とかなるかな」と、日々の生活に疲弊し切った私は思ったのでした♪
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
三浦しをんが書く人間が好き。 だから、これもとてもよかった。 ただ昔マッチングアプリで出会った男性と初めてデートした時に「小暮荘物語が1番好きな本」って言ってたけど、初対面で言うような本では無いだろと思った
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江戸時代の長屋暮らし、または途上国の下町ってこんな感じなのだろうか。 三浦さんの小説によく登場する、「おんぼろ木造アパート」「若い住人」「犬または猫」というフレームワーク。住人同士が日々助け合って過ごすような、生活感が溢れているお茶の間ホッコリ小説かと思ったら、性生活が露骨に描写...
江戸時代の長屋暮らし、または途上国の下町ってこんな感じなのだろうか。 三浦さんの小説によく登場する、「おんぼろ木造アパート」「若い住人」「犬または猫」というフレームワーク。住人同士が日々助け合って過ごすような、生活感が溢れているお茶の間ホッコリ小説かと思ったら、性生活が露骨に描写され、登場人物のプライベート丸出しの短編集だった。そりゃ、恥ずかしいけど、生きていれば誰だってありますよね・・・ ただし、登場人物同士の希薄で淡白な関係性、微妙な距離感は現代そのもの。この描き方はリアリティがあって面白い。プライベートはお互い様というか見て見ぬフリの割り切り方で、恥じらいも無く、木暮荘に住み続けて(居座って)しまうわけで、登場人物それぞれが「不思議な異常さ」を持っている。 物語自体は楽しく読めてしまうのだか、何となく違和感が漂う。そもそも、前時代的な木造賃貸物件に、若い女性が住んでいて、日々のいざこざやオーナーのペットを媒介して入居者同士が少しずつ繋がっていく・・・という設定はユートピアなのかも知れない。スタイリッシュだけれども殺伐としたアーバンライフの中にある、おんぼろ物件というオアシス、そんな期待を読者に抱かせてくれる巧妙な仕掛けが、この小説に仕組まれているのだ。
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「何言ってんだ笑」と「何やってんだ笑」が詰まったお話。 駅のホームや、喫茶店、アパート、、 目を凝らして過ごしてみようかな笑
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