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「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? の商品レビュー

4.1

57件のお客様レビュー

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2024/09/06

■どんな本か 東大卒で自身もママである著者が、大学院修士論文を本としてまとめたもの。なぜバリキャリの彼女が、そっち側(子ども重視する伝統的な女性立ち位置に見えるもの)にいってしまうのか??その裏側にある様々な葛藤や悩みを15人のインタビューを通して分析していくもの。 ■印象に残...

■どんな本か 東大卒で自身もママである著者が、大学院修士論文を本としてまとめたもの。なぜバリキャリの彼女が、そっち側(子ども重視する伝統的な女性立ち位置に見えるもの)にいってしまうのか??その裏側にある様々な葛藤や悩みを15人のインタビューを通して分析していくもの。 ■印象に残った内容(を解釈したもの) 偏差値の高い大学を卒業し、大手企業への就職を果たし、ハイスペックな夫と結ばれ、20代で妊娠。世間でいう勝ち組の女性たち。 でもその一部の女性は男並を目指すゆえに、0か100になってしまう。100出せない自分が許せなくて、でも50は納得いかなくて(競争には勝てないから)、0を選んでしまう事実がある。そこの葛藤は本人が言わない限り無かったものにされ企業には見えない。 ハイスペ夫にも仕事での成功を求めるから、夫が仕事の手を緩めることを勧めない。結果、社会は変わらない。。。 ■感想 女性たちのヒリヒリする気持ちが痛い位に刺さる。 私はこの本を今年になって手に取ったが、10年以上前の本だった。さぁ社会は変わっているか? こんな思いや悩みをする女性たちは減っているか? 男女平等に育てられたのに社会に出た途端に出くわすジェンダーギャップの衝撃。妊娠した途端に変わる周囲の目。ハンデを背負った状態・ビハインドで始まる闘い。母にだけ罪悪感を持たせる周りの目と社会構造。条件変えず働き続けられる夫への羨望と悔しさ。自己決定の裏側にある、声にならない声。女であることを受け入れられる自分とそうでない自分。本来違う分野である仕事と育児を天秤にしなくてはならない葛藤。 もうヒリヒリしすぎて泣けちゃう! 次作も読む。

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2022/09/21

今の私と同じ歳くらいのときに出版されたようで驚きました。尊敬の眼差しです、、(゚∀゚) なかなか読む時間が取れず、頭とおしりくらいしか目を通せてないのが残念です(´・ω・`) どんな方が書いたんやとググったらめちゃくちゃ美人さんでビビりました!(*´ω`*)

Posted byブクログ

2022/02/14

自分が男なみに評価されるために頑張ってきたこと、これがそれからは通用しないために悩むことになることを突きつけられた。いずれ降りることになるなら今の頑張りはなんの意味があるのか。結婚で選ぶパートナー、仕事はもっとしたたかに選ばなければならないのか。女性として生きていくことってしんど...

自分が男なみに評価されるために頑張ってきたこと、これがそれからは通用しないために悩むことになることを突きつけられた。いずれ降りることになるなら今の頑張りはなんの意味があるのか。結婚で選ぶパートナー、仕事はもっとしたたかに選ばなければならないのか。女性として生きていくことってしんどいなあと思った。

Posted byブクログ

2021/10/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ジェンダーについて自分がどのように捉えているのか、本文中に登場する15人と比較する中で、第三者的に捉えることができたように思う。 仕事と育児とのバランスに関する自分なりの納得感の得方、落としどころを見つける上で参考になると感じた。 今回扱われているのは0-2歳子育て中の女性たちだが、その後子どもの年齢が上がって行くにつれて別の葛藤が生じるように思われ、そちらについても興味深い。

Posted byブクログ

2020/09/23

ワーキングマザーが子育てをしながら、仕事にどう向き合っていくか、インタビューを基に分析。 「育休世代」という筆者の世代は、やりがい、自己実現重視。 なので、仕事をしっかりやりたいという気持ちで入りながら、大学までにはほぼ感じなかった、様々な”女性的な”扱いを経験する中で、人それ...

ワーキングマザーが子育てをしながら、仕事にどう向き合っていくか、インタビューを基に分析。 「育休世代」という筆者の世代は、やりがい、自己実現重視。 なので、仕事をしっかりやりたいという気持ちで入りながら、大学までにはほぼ感じなかった、様々な”女性的な”扱いを経験する中で、人それぞれの対応をしていく。 仕事に意欲があった人ほど早く見切りをつけて辞める。 色々と条件面を考慮して残っていた方が良いと冷静に判断した人間が残るのと、いわゆる女を捨てて、男勝りに戦っていく人が残るというのは、確かにそうかもと思える部分があった。 1984年生まれの筆者自体が東大卒の総合職、早めの結婚出産ということで、インタビューも同様のサンプリングのバリキャリ、早く結婚、出産のいわゆる勝ち組を対象にしている。 なので、ある意味偏った母集団の話であるというところを意識して読む必要もある。 あとは、インタビュー対象が若い年であるというのも、偏りになっていると思う。年齢ごとに仕事に対する情熱やイメージは移ろっていくものなので、歳をとってくると、先を計算しだして、いつまでも純粋に「やりがい」と言っていない気もする。 世代の考え方なのか、歳なりの考え方なのかを歳を追って定点観測することで導き出して欲しいなと思った。 もともとが論文を新書向けに書き直しているので、少し硬く、読みにくいところもありますが、なるほど、そうだよねというフレーズも盛りだくさんで、働く女性も、むしろ、女性と働いている男性が読むべき本だと思います。

Posted byブクログ

2020/09/06

一緒にプロジェクトをやったことのあるママの社員と雑談している時に「ぜひ!」と勧められた本です。結果的にこの夏の「はたらく」ことについて考える課題図書第四弾になりました。「女性活用はなぜ失敗するのか?」という副題の構造を調査によってかなり明確に顕在化した本だと思います。「なんとなく...

一緒にプロジェクトをやったことのあるママの社員と雑談している時に「ぜひ!」と勧められた本です。結果的にこの夏の「はたらく」ことについて考える課題図書第四弾になりました。「女性活用はなぜ失敗するのか?」という副題の構造を調査によってかなり明確に顕在化した本だと思います。「なんとなく感じていた…」ことと「なるほどそうなのか…」ということがないまぜになった複雑な読後感です。ハッキリしたけどスッキリしないような…。そのモヤモヤ感が会社と社会が抱えるこの問題の難しいところなのでしょう。国も会社の制度として施策を打っているのだと思いますが、教育と会社の接続のところでジレンマが起こっているがよくわかりました。「一億総活躍社会」を提唱し女性と高齢者の労働力を社会に組み込もうとした首相が退陣することになりました。その路線を継承するといわれている次の首相候補はこの問題をどう考えているのか聞きたいところです。一方、今回のコロナ禍でリーダーシップを発揮しているドイツ、メルケル、台湾、蔡英文、ニュージーランド、アーダーンの女性トップの存在が注目されています。女性首相が生まれればいい、ということではないとも思いますが日本社会が女性活用の先進国になるにはまだまだ道遠し、かもしれません。ただ、著者のいう『「育休世代」のジレンマ』をテーマとしることはロールモデルの顕在化という観点から、その数が少ないにしてもインパクトが大きいと思います。そして、人生は続きます。「育休世代」の子供たちが大きくなった時の彼女たちのキャリア形成についても息長く調査して欲しいと思いました。著者その人が当事者なのできっと。

Posted byブクログ

2020/01/09

制度が整ってきたのに、どうして総合職正社員の女性が出産後退職するのか。 どのようにして「ぶら下がり」になっていくのか。 筆者が大学院の修士論文に加筆したもの。 学術的で様々な視点から分析されており、説得力のある良書。 ワーママを部下に持つ世代、ワーママ世代、これから結婚出産をする...

制度が整ってきたのに、どうして総合職正社員の女性が出産後退職するのか。 どのようにして「ぶら下がり」になっていくのか。 筆者が大学院の修士論文に加筆したもの。 学術的で様々な視点から分析されており、説得力のある良書。 ワーママを部下に持つ世代、ワーママ世代、これから結婚出産をするであろう若い世代の男女に是非目を通してもらいたい良書。 論文なので、気軽に読めるというわけではないが、斜め読みでもいいので、色々な人に読んでもらいたいと感じた。 メモ。 仕事の量は調整してもらいながらも、内容(質)は変わっていない例が継続の見通しがある。 預けるだけの収入を得られることに加え、やりがいがあることが、保育園に預けることの罪悪感を減らす。 雑感。 サンプルの方々、筆者の分析が自分と重なることがありすぎて、興味深く読めた。 サンプルが15人と少なく感じたが、筆者が過去の論文等で計量分析では一人ひとりの経路が見えなくなるため、敢えての15人とのこと。 学生時代に女性と認識していないマッチョ系(就活も女性が働きやすい会社とかではなく、やりがいや、男性社会の中で頑張ることを選んだ人)が辞めていく。男性同等に働き、意欲を持っていた人が、自分や会社が求めている働き方ができなくなり、諦めて辞める。(サンプルではマスコミや建築関係)また、マッチョ系の人は男性の育児参加や、子育て理解にも保守的。(バリバリ働いている男性を見ているからか?) 自分が女子校出身等で、女性であることを受け入れて過ごしてきた人は、女性が活躍できそうな会社を選び(やりがいと引き換えか?)、出産後も会社の制度を利用してマミートラックにも多少耐えながら継続している傾向がある。 会社は、育休明けの人の仕事の質を落とさずに、量を調整することで、離職を避けることができる。心理学的に仕事にやりがいが無いと、長時間子どもを預けてまで自分がやる必要のある仕事か?と思ってしまい、辞めることを考える。特に、新卒総合職で就職した女性の伴侶は同じくある程度の給料をもらっているため、共働きでないと生きていけない経済状況ではない。 母親側は、職場に諦めるのではなく、できるだけ交渉することで、仕事を継続することを検討する。次世代のためにも。 女性同士で戦わない。(これは非常に難しい…)

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2019/11/11

女性活躍を一概にいっても子育て世代と独身で 全然違うという当たり前だけど男性が考える女性活躍 の甘さが分かった。

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2019/04/07

会社の本棚にあった本。 女子的に色々考えるお年頃になってきたので(もう遅いけど)、先人方はどんなジレンマを抱えているのかと興味本位で読んでみた。 15人の女性へのインタビューからジレンマの要因を掘り起こし、それを社会への問題提起としてまとめている。 わかりやすいし、当事者の言葉...

会社の本棚にあった本。 女子的に色々考えるお年頃になってきたので(もう遅いけど)、先人方はどんなジレンマを抱えているのかと興味本位で読んでみた。 15人の女性へのインタビューからジレンマの要因を掘り起こし、それを社会への問題提起としてまとめている。 わかりやすいし、当事者の言葉はとても現実的。 なんだけど、結局は社会制度・配偶者の理解・地域社会の連携がやはり大きな要因。自明なことを自明だと表現するのは重要だと思う。 思うけれども、、、、せっかくインタビューという定性的手法を使っているのだから、そこで苦しんだことをどう解決してきたという所に焦点を当てて欲しかったなぁ。。。というのが個人としての感想。 まぁこの本は私が手に取ったところで意味がなくて、そういう”女性が輝くー”とか言っているお偉いさんとか、”ダイバーシティがー”とか言っているお偉いさんとか、職場の管理職とかが読んで初めて意味があると思うので、そういう人にぜひ読んでほしい。

Posted byブクログ

2019/03/15

どうしてこんな思いして働いてるんだろう、とかほんとに共感できた。ワーママに読んで欲しい。みんなジレンマをかかえてる。

Posted byブクログ