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イノセント・デイズ の商品レビュー

3.8

123件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

    50

  3. 3つ

    29

  4. 2つ

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2018/02/01

「整形シンデレラ」と称された「田中雪乃」が犯した凶悪事件をきっかけに、彼女の過去を知る人物たちが動き出す。 7章に分かれており、その度違った視点で描かれる構成になっていて、ダレることなくどんどん読み進める事ができた。 エピローグは、女性刑務官、佐渡山と同じ心境になり、祈るような...

「整形シンデレラ」と称された「田中雪乃」が犯した凶悪事件をきっかけに、彼女の過去を知る人物たちが動き出す。 7章に分かれており、その度違った視点で描かれる構成になっていて、ダレることなくどんどん読み進める事ができた。 エピローグは、女性刑務官、佐渡山と同じ心境になり、祈るような気持ちでページをめくった。 救いの手が目の前にあったとしても、幸乃はもうその手を取る事はできない。 『もし本当に私を必要としてくれる人がいるんだとしたら、もうその人に見捨てられるのが恐いんです』(本文より) 死刑や裁判、冤罪に関する参考文献も興味深いものばかりで、今後いくつか読んでみたいと思いました。

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2018/01/04

死刑囚となった女性と、彼女にまつわるエピソードをもつ人たちの話。 章ごとに視点が変わり、彼女の新たな一面や真相が明かされていくため、ぐいぐい読み進められました。 人の評価はひとつではなく、どの側面を見聞きするかによって、善人が悪人になったり、その逆になったりすることをあらためて感...

死刑囚となった女性と、彼女にまつわるエピソードをもつ人たちの話。 章ごとに視点が変わり、彼女の新たな一面や真相が明かされていくため、ぐいぐい読み進められました。 人の評価はひとつではなく、どの側面を見聞きするかによって、善人が悪人になったり、その逆になったりすることをあらためて感じさせられます。 この物語のハッピーエンドは何だろう。きっと何年かかっても見つけられることはないだろうな。

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2020/06/04

何故こんな事件が起きたのか。何故そんな事をしたのか。真実は一体何なのか。読み進める内に明らかになって行く人の本性と真実。読む手が止まりませんでした。不運としか言いようのない境遇と、最後の喪失感に思わずため息がこぼれました。「死にたかった」彼女は犯人でもないのに…死刑囚となる。そし...

何故こんな事件が起きたのか。何故そんな事をしたのか。真実は一体何なのか。読み進める内に明らかになって行く人の本性と真実。読む手が止まりませんでした。不運としか言いようのない境遇と、最後の喪失感に思わずため息がこぼれました。「死にたかった」彼女は犯人でもないのに…死刑囚となる。そして目的は果たされる。やるせない。2017.11.30読了。

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2018/01/15

読み終わって明るくなる要素がひとつもない。 小説だから、と片付けられるほど軽いテーマでもない。 誰からも必要とされていない人なんていないと思いたい、幸乃のことを必要としていた人がいたことも分かっていたのに「生まれてきてごめんなさい」と言うしかなくなった幸乃、救えなかった慎一の気...

読み終わって明るくなる要素がひとつもない。 小説だから、と片付けられるほど軽いテーマでもない。 誰からも必要とされていない人なんていないと思いたい、幸乃のことを必要としていた人がいたことも分かっていたのに「生まれてきてごめんなさい」と言うしかなくなった幸乃、救えなかった慎一の気持ち、読んでいて辛すぎる内容でした。

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2017/10/28

ミステリーではない。面白くはない。全てはネグレクトが原因。 全部大人の所為。もう、責任もてないなら金がないなら子供産むなよ。しかしこれほどまでに希望を持てなくなるものなのか。

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2017/10/15

目次に置かれた判決文の断片が、目次のページではそれぞれ意味をなしている。なのに読み進めると、実はそんな断片が何も本当のことは捉えていなかったということ、それが痛いほど心に迫ってくる。みんな自分のことばかり考えていて外に吐き出した言葉は吐き出された途端になんの責任も取られない。人生...

目次に置かれた判決文の断片が、目次のページではそれぞれ意味をなしている。なのに読み進めると、実はそんな断片が何も本当のことは捉えていなかったということ、それが痛いほど心に迫ってくる。みんな自分のことばかり考えていて外に吐き出した言葉は吐き出された途端になんの責任も取られない。人生で関わった人々の投げ出していった気持ちを受け止めるしかなかった人は、いや受け止めることのできてしまった人は、そんな人々の罪を一身に引き受けるしかない。それは神のような行いかもしれないし、みんな少しづつ少しづつ受け止めているとすればみんな少しづつ神なのかもしれない。そんなことを考えさせられた。

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2017/10/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

悲しすぎる生き様。主人公は全く共感できるところが無いのだが、不思議とグイグイ引き込まれる、、、んっ⁉︎ 帯にある通り、ラストにかけて、いろんな人のいろんな祈りがジワリジワリ〜⤴︎⤴︎⤴︎ そして驚愕のラストを期待するも、スカされた感が、、、でも独特の余韻が、、、やられた(≧∀≦)

Posted byブクログ

2017/09/11

本屋さんが推していたので読んだのですが、苦手でした。確かにイノセントだけど、イメージと違う…。主人公の周りの人たちに共感できる人がおらず、もはや何をしたいのかもよくわからず不満でいっぱいです。

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2017/09/06

本人が死刑で死ぬことを願っている場合,冤罪を証明する方法はあるのだろうか?幸乃の加速する不幸はもう彼女が望んでいるとしか思えない.慎一にしても,あの時勇気を出せば状況は変わっていただろう.今更遅いが,それでも理子のような人間よりはよほどましかもしれない.最低な人間ばかりを周りに呼...

本人が死刑で死ぬことを願っている場合,冤罪を証明する方法はあるのだろうか?幸乃の加速する不幸はもう彼女が望んでいるとしか思えない.慎一にしても,あの時勇気を出せば状況は変わっていただろう.今更遅いが,それでも理子のような人間よりはよほどましかもしれない.最低な人間ばかりを周りに呼び寄せる連鎖,読んでいて暗くなった.

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2017/09/05

イノセントデイズ、まさにこの物語の主役、「幸乃」の人生そのものだと思います。多少の汚れをまといながら人は生きていくものなのに、まっさらすぎて、それが眩ししくて関わる人は惹かれると同時に恐れるのかもしれません。そしてその白さを汚して満足しては後悔する。重たくてつらいけど読み応えのあ...

イノセントデイズ、まさにこの物語の主役、「幸乃」の人生そのものだと思います。多少の汚れをまといながら人は生きていくものなのに、まっさらすぎて、それが眩ししくて関わる人は惹かれると同時に恐れるのかもしれません。そしてその白さを汚して満足しては後悔する。重たくてつらいけど読み応えのある本でした。

Posted byブクログ