イノセント・デイズ の商品レビュー
読んでいて辛い作品だった。 主人公が幸せからどんどん転落していく様子から読んでいて目を背けたくなった。 生きることこそが幸せなのか。 胸にグッとくる衝撃的な作品だった。
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センセーショナルな報道。「いかにも」の一言を添えて、型にはめたような犯罪者の境遇を想像する世間。 義父から1度殴られたこと、元恋人のストーカーになったこと、偽物の事実に混じった本当が全ての信憑性を高めてしまう悲しさ。 そして何よりそれらを事実たらしめるのが確定死刑囚となった幸乃の意志である虚しさ。 たとえ世間に人生を丸ごと誤解されようとも、幸乃の一生はイノセントな日々を紡いだものであり、それに触れた人々がいる。 皐月、敬介、翔のように、怒りや諦念を抱えられながらも、求心力があって側近を携えるタイプっているよなぁと思う。そして、幸乃にはそこに屈しない強さがある。 理子、八田、慎一から、ただ真っ直ぐに必要とされていたら何かが変わったのだろうか。
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タイトルの通りの主人公であまりにも悲しすぎる話だった。 帯にある様に不運と悪意に支配された人生で読んでいて切なすぎた。 特に恋人敬介との描写は読む手が止まってしまってしまった。 本当はこういう人ほど、幸せになるべきと世の中の不公平を感じてしまった。
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面白いの一言では片付けられない話だった。 半分以上読み進めたところで人の死に直面する出来事があって、どんな気持ちで読んだらいいのかわからなくなってしまった。 あまりにも救いがなくてやり切れなくて、精神的に読むのがしんどかった。でも、読むのをやめられなかった。 死にたいと思っている人間に生きてほしいと思うのはエゴなのかな。わからない。 幸乃にとってはこの結末が救いだったんだろうか。 それでも生きててほしかったと思ってしまう。
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一気に読んでしまった。 どんどん悲惨な生活に転がり落ちてしまった主人公。 本紹介から彼女が殺したという前提で読み進めてしまう。 家族を殺された表向き100パーセント可哀想な被害者だが、人間的にはクズに近いやつだった。現実にも近いことはあるのかな、と思った。 無実なのに報われない結末に切ない想いになるが、それもこの小説のおもしろさかもしれない。
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一気に読んでしまった 物悲しいストーリー 人に見捨てられ続けたかわいそうな女の子にさいご桜の花びら1枚が寄り添う
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誰かに必要だといわれたかったのだろうか 最期が本人が望んでいたことなのかあと少しだけ間に合ってほしかった
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プロローグからして悲しい結末を予感させる。どこかで引っくり返るんじゃないかと読みすすめていったが… 幼少期、母の愛情もあったし温かい家庭があった。慎一からの手紙で生きる希望を持って欲しかった。読みながら祖母が居なければとか母が死ななければとか、理子の罪を被らなければとかタラレバを考えてしまう。でも、幸乃の死への決心?執着?が真っ直ぐすぎて読み終わったあと涙も出ないし、どういう感情で居れば良いのか?とモヤモヤ感が募った。
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冤罪をテーマにした本はこれまでに何冊か読んだことがありますが、その中でも後味が悪い部類に入ります 世間が、犯人だと決めつける 実際にも起こっているというか起こりうること 今ならネットであっという間に情報が拡散し、何が本当なのかわからなくなる時代 本当のことは結局、当事者にしかわからないのに 幸乃はこれで良かったのかもしれない でも、それも独りよがりなようにも思える
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読み進めていくうちに,それぞれの「人」の像が結ばれていく.その度に,面白いのだけれども,ページを進める指が重くなる.読み進めるたびに,色々なものが明らかになるし,読み進めるたびに予想が出来てくる.だけど,良い予想と悪い予想は同時に成り立ち,ページ毎に天秤は違う方に傾き,逸ったり焦...
読み進めていくうちに,それぞれの「人」の像が結ばれていく.その度に,面白いのだけれども,ページを進める指が重くなる.読み進めるたびに,色々なものが明らかになるし,読み進めるたびに予想が出来てくる.だけど,良い予想と悪い予想は同時に成り立ち,ページ毎に天秤は違う方に傾き,逸ったり焦ったり苦しくなったり. enigmaのreturn to innocenceが延々と流れながら読み進めていった.
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