山女日記 の商品レビュー

湊かなえ(著者)

2016/04/02

いつも、湊かなえ氏の本は、綺麗な生け花を想像してしてしまう。
とても、綺麗に、生けられて、其々の花の個性が、上手に引きたてられるのだが、その根元には、大きな剣山があるように、綺麗な話の中に、毒を含む話が、多かったのに、この本は、優しさを感じる内容だった。

妙高山、火打ち山、槍ヶ岳、利尻山、白馬岳、金時山、トンガリロの7話。

其々、結婚、離婚、不倫、人生に迷いながら、答えを見つけ出すのに、地上から離れたところで、今までの事を悩み、考え、気持ちの整理が出来る山へと、足を向ける。

どの話も、好きである。
妹が、エリート医者に嫁いだ姉との差に、ひがんでいても、姉は、反対に妹へ嫉妬していたりして、、、、
自分自身では、見えなかった事が、山で、心が通じる事がある。

山登り、ただひたすら歩くだけ、、、ゴールが、見えないのに、、、、だけど、歩き続けるのは、そこに、ゴールの頂上が、存在出来るから、、、、

雨女だと、山登りは、たいへんだろうなぁ～と、思うけど、この本の中で、「晴れた日は、誰と一緒でもたのしいんだよ。」、、、、その後の「雨が降っても一緒にいたいと思える人がある事を誇りに思う。」と、描かれている。
良い言葉だと、思う。

昨日の新聞の広告欄に、大きく、伊藤忠商事が、鶴瓶さんと希林さんが、掲載されていて、、、「雨を見るから晴れも楽しい」
「人生雨も降らんとあかんね」と、、、、載っていた。

そう、だから、人間強くなれるんだと、、、、この本と同様に、思えた。

2016/04/01

山登りをする女性たちの山登りの中で人生を考える、岐路になる、昔を思い出す、決心をする物語をいくつか。山ならではのストーリーもある。結婚するかしないか、離婚するか、昔の彼との思い出、自分の悩み…普段下界では気付きにくいことも山登りの中では気づけるかもとの期待もある。短編集だから読みやすいが、まとまった大きな感動とかはない。

2016/03/29

7話の短編集だが微妙に人間関係が繋がっていたりもする。槍ヶ岳や利尻山は山自体に興味があったので、こんなルートでこんな風景なのかぁと想像しながら読んだ。排泄物を持って帰らなきゃいけない山は辛いなぁと思ったり。職場や恋愛、夫婦関係など人間関係に疲れた女性が山でリフレッシュし前向きに進む話でもある。図書館で借りた本。

2016/03/19

山女たちの連作集。
湊かなえ作だけど、毒はなく、ちょっとドキッとする女同士のやりとりなんかはあるけど、前向きでよかった。

2016/03/16

色んな思いを抱えて登山する女性達の七編の短編小説。
いつもながら、湊かなえさんの女性の心理描写と情景に引き込まれてスラスラと読了。短編集でありながら、登場人物が繋がっていて楽しませて頂きました。
若い頃、登山した想い出が甦ってきました。登山大好きな山ガールには、楽しめる一冊ですね。

2016/02/05

いろんな理由で山に登る人達。 いつものように短編だけど最後にひとまとまりになる。基本が短編なので、途中の様子や最後は 想像するしかない。それが好きな人ははまるかな。

2016/01/15

読了。湊かなえ『山女日記』
★★★
短編集が繋がってる感じです。それぞれの短編ごとの主人公が違うのですか、つながりがあります。
明るいタッチで書かれているのに、重さが感じられるので、読み終わったあとの清々しさがなくちょっと残念。
湊かなえだから、仕方ないか〜〜

2016/01/13

働くことに疲れたOLが、ふと山に登る。自分も山に登っているのでものすごくものすごく共感しながら読んだ。登山ってしんどいし時間も長いから、自分や相手の素を見つめるよい時間になる。湊かなえさんも登ってるのかなあ。

2016/01/05

登山にまつわる連作短編集。
結婚や離婚や家族などに悩む女性が山を通して自分を見つめ直す。
少しずつ登場人物が重なっている連作とはいえ、短編なのでどうも一作ずつが盛り上がりに欠ける感が。
でも、便利な登山グッズや持っていくと役立つアイテムなども登場するので、山に興味がある人には面白いかも。
2016/01

2015/12/30

それぞれのヒロインの大小の岐路。踏み出す一歩の決断と清々しさ、、。以前読んだ北村さんの"八月の～"の残響があるので感動は今一つかナ!。むしろ湊さんの作品というのが意外!?…♪。