山女日記 の商品レビュー

湊かなえ(著者)

2016/08/17

いろんな女性達が、いろんな悩みを抱えつつ山に登る話。自分は山登りをしたことがないから、その達成感も風景もあんまり現実味を帯びなかったけど、いいなぁ、やってみたいなぁと思えた。それぞれの山に登る話が短編のようで、でもつながっていて、同じ登場人物でも見る角度で違っていたり、女子あるあるみたいなのが、さすが湊かなえだなぁと思った。

2016/08/04

30代、人生の岐路に立つ妙齢の女性たち。
結婚と老いた親、仕事、家族。
胸に重いモヤを抱えて山を登る。
同僚と彼と家族と、そして独りで。
山で出逢う人や自然に彼女たちはふと立ち止まる。

バブルがはじけた世代の彼女たち。
まずは格好から入っちゃうとか、新品の装備に靴が羨ましい。
ダナーの登山靴！
山での描写がリアル。前を歩く後ろを歩く気持ち、私だけが思ってたんじゃないのねーとか。
「感動は気持ちの余裕の上に成り立っている」
確かに。
「日本一の富士山に登る、ではない。あの美しい山の頂に立つのだ。」
登山の話、でもヒリヒリと痛くなる連作集。

最後にこの話をもってくるのが、この作者なんだろうな。
後味がどんよりとなる。
なんだろうな、結婚ってやっぱいいよ、ってことなんだろうか。

2016/07/26

2016.7.26-45
妙高山、火打山、槍ヶ岳、利尻山、白馬岳、金時山、トンガリロ編。
悩みを抱える立場の違う女性が山に関わり改めて自分を振りかえる連作。

2016/07/25

何かしらの悩みを抱えるそれぞれの章の主人公が山登りを通してその課題に向き合い、前を向くきっかけを得るというストーリー。

その中で「山女日記」という山ガールがこぞって集うサイトが共通ネタとして登場する。

湊かなえ作品にしては珍しい方向性で、
今のままの私じゃなだめだな。
向き合わなきゃなぁなんてことを思わせる作品。

2016/07/13

最初の短編でどんな裏があるのかと、ハラハラしながら読んだけど、特に何も起こらず。
今まで読んだ湊さんの作品と全然違う！爽やかな連作短編でした。最後のトンガリロがせつなくて好き。

2016/07/05

今年は利尻にご縁があるのです。
短編の中に利尻山に登るお話があることを知り、文庫化を待てずに購入。

おもしろかった！

2016/06/25

湊さんと言えばミステリーが定番でそれはそれで楽しませてもらっているのだが私的お気に入りは「望郷」、その流れを汲むと思われる本作も期待を裏切らない仕上がりになっている。
山ガールブームに乗っかったライトなものでなくご自身の登山経験も基にした造り込みは本格的であの山と渓谷への連載作と聞いてなお納得、遭難の二文字が存在しない清々しい山岳小説は新たなファンをつかむであろう。
人と人との繋がりを連作とした短編集なのだがやはり伏線の扱いは湊さんならでは、それぞれの荷物を背負い苦労をして登った山の頂きで明日への希望を真っ直ぐに見つめる女性たちの眼差しは強くそして美しい

2016/05/01

湊かなえさんらしい文体。構成。面白かった。章が異なるのに，話がリンクしているのが湊かなえさんらしさ。そして、話が黒くないのもよかった。

2016/04/27

他の湊作品より刺激や毒が抑えめな短編集。それぞれの短編がちょっとずつ繋がっていたりもする。
山に興味はないけど、読み物としてはそれなりに楽しめました。

トンガリロは行ってみたいー！

2016.4.27

2016/04/14

山で気持ちがクリアになるのは結構やけど、状況は何も変わってないのになあ…と素直に飲み込めない。同じ短編集ならサファイアの方が好きかな。