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山女日記 の商品レビュー

3.8

285件のお客様レビュー

  1. 5つ

    45

  2. 4つ

    118

  3. 3つ

    88

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2015/09/26

今を強かに生きる女達の 悲喜こもごもがパンパンに詰まったリュックを背負わされ、 さぁ、 山の頂まで登るよ! 息切らして 汗だくで、足が棒になるまで苦しんで てっぺんまで行くよ。 どんな事も (見下ろせば小さな事なんだ。)と自覚する為に さぁ、行くんだよ。 わかっちゃいるが 肩に...

今を強かに生きる女達の 悲喜こもごもがパンパンに詰まったリュックを背負わされ、 さぁ、 山の頂まで登るよ! 息切らして 汗だくで、足が棒になるまで苦しんで てっぺんまで行くよ。 どんな事も (見下ろせば小さな事なんだ。)と自覚する為に さぁ、行くんだよ。 わかっちゃいるが 肩に食い込むリュックは重い。 しかも、上り坂を歩き続けるという負担は相当なもの。 そうやって 苦しんで 息切らして 辿りついたゴールに何がある? 頑張った<甲斐>は本当にあるの? 途中、やばいくらいに 大泣きした。 何でだろ? 多分、私が根性なしだからだな。(笑 彼女達が見た、山頂からの景観は素晴しかった。 でも、 人生観は変わらない。 絶対に変わらない、と思った。 それより、 担いできた<荷物>が、 少なくとも<お荷物>ではなかった、と言う事に気付く事が出来て、晴れ晴れとした気持ちになれた。

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2017/11/09

湊さんには珍しい登山を題材にした小説である。 レポの達人まーちさんがすでにレポを書かれているので、 詳細はそちらでよく分かると思う。 タイトルの「山女日記」は、登山者向けネットのサイトのことであり、 山の情報を集めるのには、丁度いい人気サイトである。 この作品は7つの短編から成...

湊さんには珍しい登山を題材にした小説である。 レポの達人まーちさんがすでにレポを書かれているので、 詳細はそちらでよく分かると思う。 タイトルの「山女日記」は、登山者向けネットのサイトのことであり、 山の情報を集めるのには、丁度いい人気サイトである。 この作品は7つの短編から成っているが、 主人公たちはみなこのサイトを少なからず利用していたようだ。 ●妙高山、●火打山、●槍ヶ岳、●利尻山、 ●白馬岳、●金時山、●トンガリロ 山の名前がそのまま短編作品のタイトルになり、 その山へ登る主人公たちのドラマが展開する。 頂上をめざす女性たちが山を克服することで、 それぞれの持つ悩みに対する解決策を見出すストーリーとなっている。 確かに・・・ これは山岳小説ではないし、ミステリでもない。 しいていえば、OLやアラサー女性はどう生きるべきかと問う 湊さんの人生論がつまった小説だろう。 下界で起こるさまざまな悩みを持つ女性たち。 山という神秘的な境遇を用い、 そこで出会った人々、すれ違った人々をうまく絡み合わせて、 次の章へと繋げていくテクニックは流石だった。 私は山は嫌いではないが、まーちさん同様、 この作品を読んでも山に登りたいとは思わなかった。 山そのものの、素晴らしさや美しさよりも 主人公たちの心理描写がよく書かれていたせいかもしれない。 そういう意味ではやはり、 湊さんは自然描写よりも心理描写が得意な作家さんなのだろうなあ。

Posted byブクログ

2015/08/31

山に登ってそれぞれの悩みと想いが昇華していく様が温かく描かれており、心が休まる。 山登りの経験はあまりないが、無性に山に登りたくなった。

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2015/08/30

おもしろかった  主役が山が好きな女性の短編連作。いろんな女性がそれぞれの思いで山に向かう。女性目線なんだけど、とてもわかりやすく楽しく読めたのは、作者の腕だろうなぁ。女性からすると違和感があるかもしれないけど、私が読むとそんなものなんだろうということでストーリーを追えるから逆...

おもしろかった  主役が山が好きな女性の短編連作。いろんな女性がそれぞれの思いで山に向かう。女性目線なんだけど、とてもわかりやすく楽しく読めたのは、作者の腕だろうなぁ。女性からすると違和感があるかもしれないけど、私が読むとそんなものなんだろうということでストーリーを追えるから逆に良いのかも。  とにかく文章が上手な人だなぁと感心。こんな短編良いなぁ。

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2015/08/27

「誰かと共有したい」この素晴らしい景色を。この感動を。辛い登りの後にやってくる達成感を。 自分という人間を他人に分かってほしいという承認欲求と紙一重のような気がする。自分が素晴らしいと思った物、感動した体験を誰かに伝えたい、理解してほしい、あわよくば一緒に体感したい。そんな人間...

「誰かと共有したい」この素晴らしい景色を。この感動を。辛い登りの後にやってくる達成感を。 自分という人間を他人に分かってほしいという承認欲求と紙一重のような気がする。自分が素晴らしいと思った物、感動した体験を誰かに伝えたい、理解してほしい、あわよくば一緒に体感したい。そんな人間の共有欲求を、山というファクターを通して語られる連作小説。 団体行動が苦手で単独行する人も、元々誰かと一緒に体験したくて行動する人も、誰もが受け止めてもらえる懐の深さが山にはある。だからこそ魅かれる人も多いのかもしれない。 山と女。 それだけでなにやら物語が生まれてくるのだ。

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2015/08/24

湊かなえってこんな本も書くんだ。七花は小学生なのに考え方は大人で、親子逆転の対応、感性は女流作家ならではの物書き。吉田のクソボケ!と3回叫べは、まさに有川浩の作風のよう。最後は繋がるがやや中途半端かな?最後に全く関係ないけど読み方は「やまめにっき」じゃなくて「やまおんなにっき」だ...

湊かなえってこんな本も書くんだ。七花は小学生なのに考え方は大人で、親子逆転の対応、感性は女流作家ならではの物書き。吉田のクソボケ!と3回叫べは、まさに有川浩の作風のよう。最後は繋がるがやや中途半端かな?最後に全く関係ないけど読み方は「やまめにっき」じゃなくて「やまおんなにっき」だったんだ。

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2015/08/22

・妙高山 ・火打山 ・槍ヶ岳 ・利尻山 ・白馬岳 ・金時山 ・トンガリロ 湊かなえさんが「渾身の作」というような事を仰っていたので、これは読まねば、と。 どのお話にも面倒くさい人が出て来てモヤモヤする。それなのに、それぞれのラストでは、すぅっとそのモヤモヤが消えていく。 面白...

・妙高山 ・火打山 ・槍ヶ岳 ・利尻山 ・白馬岳 ・金時山 ・トンガリロ 湊かなえさんが「渾身の作」というような事を仰っていたので、これは読まねば、と。 どのお話にも面倒くさい人が出て来てモヤモヤする。それなのに、それぞれのラストでは、すぅっとそのモヤモヤが消えていく。 面白い感覚だった。 偉そうだけれど、 「また新しい事やってるなー。」 って感じ。 畳マンは少しアレだったけど。 そして、こういう登場人物がタイトルを越えて絡んで行く小説ってどうしてこんなにときめくのだろう。 「嗚呼、ありがとうございます!」 って感謝してるくらい。 それから、各タイトルのページの色の付いていない牧野千穂さんの挿画に目を奪われた。 読む前に堪能しても良し、読んだ後に反芻のためにじっくり楽しむも良しで。 ロマンスカーで金時山に行ってみたい。

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2015/08/21

ん?湊かなえさんの本だったよなぁ… 今まで私が読んだ湊さんの本とは違う~ でも、こんな感じ、好きです! 「そこに山があるから」、正確には「そこにエベレストがあるから」はイギリスの登山家ジョージ・マロリーの言葉。 私にはまったく理解できないのだけれど… 学生時代、ワンダーフォーゲ...

ん?湊かなえさんの本だったよなぁ… 今まで私が読んだ湊さんの本とは違う~ でも、こんな感じ、好きです! 「そこに山があるから」、正確には「そこにエベレストがあるから」はイギリスの登山家ジョージ・マロリーの言葉。 私にはまったく理解できないのだけれど… 学生時代、ワンダーフォーゲル部に所属していた友人から、登山中の1週間、お風呂に入らなかったと聞いて、そんなにまでしてどうして登るの?と聞いてしまった。 友人曰く「登った人にしかわからない」 それ以後も私の生活の中に「登山」は全く入ってこなかった。 でも、最近、「山ガール」なる言葉が流行り、中高年の登山も盛んになってくると、なぜだかちょっと興味が湧いてきたりしていた。 そんな時にこの本を手にしたのだが… 7編の短編集。 妙高山、火打山、槍ヶ岳、利尻山、白馬岳、金時山、トンガリロ山。 それぞれの山に登る山女たちは、山に登ることでそれぞれが抱える問題から、一歩踏み出していく。 私自身、一緒に山に登っているような気になってきた。山にはそれだけの魅力があるのだろうな… あらためてそんな気持ちにさせられる一冊でした。

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2015/08/18

山に行く前に読みたい本です。 日本の名峰にニュージーランド のトンガリロまで。 悩める7人の女性が挑む短編集。 富士山が最もよく見えるという 箱根の金時山。近場だし、 その素晴らしい富士山を 見に行きたくなりました。 内容より、山が気になりました。 山ガールしようかな。 帯...

山に行く前に読みたい本です。 日本の名峰にニュージーランド のトンガリロまで。 悩める7人の女性が挑む短編集。 富士山が最もよく見えるという 箱根の金時山。近場だし、 その素晴らしい富士山を 見に行きたくなりました。 内容より、山が気になりました。 山ガールしようかな。 帯より 「妙高山」 こんなはずでなかった結婚 「火打山」 捨てられない華やいだ過去 「槍ヶ岳」 父に言ってしまったあの言葉 「利尻山」 拭いきれない姉への劣等感 「白馬岳」 夫から切り出された別離 「金時山」 突然見失った将来の目標 「トンガリロ」 いつの間にか心が離れた恋人

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2015/08/10

山登りしないからな~でも面白かった。 登山って人生と一緒のような気がする。 共感し合えるのも大事だよね。

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