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ワーカーズ・ダイジェスト の商品レビュー

3.7

72件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    26

  3. 3つ

    23

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

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2015/04/04

等身大のリアルってこういうのかな。「漠然とした疲れ」に非常に頷けるのだけど、これ疲れてるときに読んだらもっとぐったりしそうだが大丈夫か、それとも同調して泣いたらすっきりするのかな。不思議な本でした。

Posted byブクログ

2015/02/08

何故だかずっと男性の書かれたものと思い込んでいて、読み終わって初めて女性の作家さんだと気づいた・・・ 働くって、ぱっやり大変だよね。 どんな仕事でも。 そして辛いのは仕事そのものでは無かったりするんだよね・・・ そこはとても共感。 でも、なんでも恋愛につなげて終わりを良くし...

何故だかずっと男性の書かれたものと思い込んでいて、読み終わって初めて女性の作家さんだと気づいた・・・ 働くって、ぱっやり大変だよね。 どんな仕事でも。 そして辛いのは仕事そのものでは無かったりするんだよね・・・ そこはとても共感。 でも、なんでも恋愛につなげて終わりを良くしてまとめようとするのって好きじゃない。 それならば、せめて違うタイトルにした方がいいと思う。

Posted byブクログ

2015/02/06

ぎゅっと文章が濃縮されているようなタイプの本で、その薄さのわりに読み終えるのに時間がかかってしまった。 表題作は、この二人が交差してくっつくのだなと思っていたのに、まぁ見事に出会わないこと。 それが拍子抜けでもあり、リアルでもあった。 なんてことない時に、「そういえば」とふと相...

ぎゅっと文章が濃縮されているようなタイプの本で、その薄さのわりに読み終えるのに時間がかかってしまった。 表題作は、この二人が交差してくっつくのだなと思っていたのに、まぁ見事に出会わないこと。 それが拍子抜けでもあり、リアルでもあった。 なんてことない時に、「そういえば」とふと相手を思い出すところなんかはとくに。 オノウエさんの話はオトナというか、仕事人が読むものだなぁといった印象。 3人が昼食をつつきながらオノウエさんの話をしている姿は目に浮かぶようだった。

Posted byブクログ

2014/11/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あまりにも日常の一コマすぎてなんと言えばいいのやら…笑 学生が社会人の日常というものを体験したいと思った時に読むとわかりやすいと思う。 表題作は好き。ようやく最後でつながったー長かったー。 運命というか人と人との巡り合わせの素晴らしさをじんじんと感じて2人が再会した瞬間は心震えた。 2人とも、会わない間にいろいろあったねぇ。 でも、日常のふとした瞬間にお互いの事を思い出して、なんとなく「会いたい」と思い合っていて、それが叶って、本当に良かったなぁ。 オノウエさんの不在はなんかあまり…な感じでした。

Posted byブクログ

2014/10/26

表題作は、32歳の男女が主人公のお仕事小説。 佐藤(男)サイドのちょっと不気味なクレーマー話も、佐藤(女)サイドの面倒くさい人間関係のしがらみも、それぞれに読み応えはあるのだがはやく点と点が線にならないかとウズウズしつつも、変に運命的なやつは止めてくれよ、とおもう。 恋愛じゃない...

表題作は、32歳の男女が主人公のお仕事小説。 佐藤(男)サイドのちょっと不気味なクレーマー話も、佐藤(女)サイドの面倒くさい人間関係のしがらみも、それぞれに読み応えはあるのだがはやく点と点が線にならないかとウズウズしつつも、変に運命的なやつは止めてくれよ、とおもう。 恋愛じゃない、友達じゃない、一度仕事の打ち合わせをしただけの男女が、要所要所で思いだす「あのひと」。 向こうがこちらを覚えているかも怪しい、でもあのひとに話したい…。 そして津村さんは裏切らない。 今回も、報われるなあーとおもう。 終わりかたも、すき。 スパカツ、食べたくなりました。 同時収録の「オノウエさんの不在」は、世代交代のお話。 オノウエさんという絶対的な先輩がいなくなることで、「何かが自分に伝播した」と感じる主人公。 大きな変化じゃないのだけれど、はじまりとはちがうおわりに至るところが巧み。 「鑑賞」として解説を書かれた益田ミリさんの漫画もとてもよかった。

Posted byブクログ

2014/10/16

津村さんの作品を読むのは2作品目。 つらつらと過ぎていく日常だけど、毎日少しずつ状況は変化する。微々たることに心ゆれることもあれば、笑ってやり過ごせる時もある。明日になれば、たまたま関わりあった人が、自分と偶然、似た者同士なんだってことも、起こりうるかもしれない。心を澄ませば、さ...

津村さんの作品を読むのは2作品目。 つらつらと過ぎていく日常だけど、毎日少しずつ状況は変化する。微々たることに心ゆれることもあれば、笑ってやり過ごせる時もある。明日になれば、たまたま関わりあった人が、自分と偶然、似た者同士なんだってことも、起こりうるかもしれない。心を澄ませば、ささいな奇跡に気づくのかも。

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2014/10/10

『ワーカーズ・ダイジェスト』というタイトルに納得。 なるほど、うまい。 のっけから共感の嵐だった。 いや、まだここまで疲弊していない気もするのだけど、でもこの感覚は今の私のすぐお隣さんだろうなと思う。 毎朝同じ時間に起きて、同じ行動をして、同じ人と笑い合って、同じ時間に寝ること...

『ワーカーズ・ダイジェスト』というタイトルに納得。 なるほど、うまい。 のっけから共感の嵐だった。 いや、まだここまで疲弊していない気もするのだけど、でもこの感覚は今の私のすぐお隣さんだろうなと思う。 毎朝同じ時間に起きて、同じ行動をして、同じ人と笑い合って、同じ時間に寝ることは、惰性というか慣性というかそういう類のものだ。 そんな毎日を悲惨と感じることなく淡々と働いているサラリーマンのための小説だと思う。(男性、女性問わず「サラリーマン」という単語がしっくりくると感じる人のための) 私にとってこの本は「面白い!」と広めたくなる本ではないけれど、職場で交わす(なかなか真意が理解出来ない)会話よりもすんなりと頭に入ってきた。 そして深層心理の深めのところ(いろいろ間違ってるけれど感覚として)で吸収出来た気がする。 この本を読んだことでこれからの仕事の仕方は間違いなく変わる。 私にとってこの本はそういう本だ。 もしかしたら今こそ津村さんの本を読むタイミングなのかもしれない。

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2014/09/21

生年月日と苗字が一緒の32歳の男と女が主人公の話。 今まで読んだ津村さんの中では、一番この本が好きかも。主人公の年齢も近いし、舞台も近いので、いろいろ共感できた。 一緒に収録されてるオノウエさんの不在も印象に残る話だった。3人が尊敬できる元上司のオノウエさんを救おうとする話。

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2016/05/29

津村さんは始めてです。それにしても錚々たる受賞歴ですね。この作品も織田作之助賞受賞作品です。 紹介には「お仕事小説」とあります。どうも「お仕事小説」というと山本幸久さんのイメージが強い私です。しかし津村さんの作品は、山本さんのような生き生きした軽い話では無く、押し潰されかけ、ヘト...

津村さんは始めてです。それにしても錚々たる受賞歴ですね。この作品も織田作之助賞受賞作品です。 紹介には「お仕事小説」とあります。どうも「お仕事小説」というと山本幸久さんのイメージが強い私です。しかし津村さんの作品は、山本さんのような生き生きした軽い話では無く、押し潰されかけ、ヘトヘトになりながら何とかこなして行くという現実の「お仕事」の世界の物語。 そういう世界を描きながら、著者の眼差しはどこか暖かい。そこが魅力なのですね。

Posted byブクログ

2014/09/01

偶然にも名字と生年月日が同じだった男女。 二人はふとした瞬間に互いを思い出しながら、 それぞれの1年を過ごしていく。 帯には「男女」ということが強調されていたので、 恋愛なのかな?と思って買いました。 ワーカーズ・ダイジェスト、というタイトルが、恋愛にどう結ぶのか。 読んでみれば...

偶然にも名字と生年月日が同じだった男女。 二人はふとした瞬間に互いを思い出しながら、 それぞれの1年を過ごしていく。 帯には「男女」ということが強調されていたので、 恋愛なのかな?と思って買いました。 ワーカーズ・ダイジェスト、というタイトルが、恋愛にどう結ぶのか。 読んでみれば、本当に、お仕事小説でした。 ささやかなつながりを持ちながら、それぞれの仕事をしていく。 恋愛関係になることなく。 正直、終わりがあっけなさすぎて、あれ?と思って何度も見返してしまいました。 途中はとても面白かったのに、最後が少し残念。 でも、32才という年齢の男女の、仕事への向き合い方、感じ方、生き方。 それはなんとなくすっと落ちてきました。 ただ、2人が絡むことの意味がもう少しあればよかったな、と思いました。 思い出したように繋がるんだけど、それがなんか…。 もう少し踏み込んであればなぁ、と。 そことラストは残念でしたが、全体的にはよかったかな、とは思いました。

Posted byブクログ