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太陽の棘 の商品レビュー

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147件のお客様レビュー

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2021/09/26

終戦後の沖縄での日本人画家とアメリカ人医師の交流を描く作品。じんわりと心が温かくなる読後感です。オススメ!

Posted byブクログ

2021/07/11

終戦記念日を迎える前にこの本に出会えて よかったと思えたよ。 今年は少し違う気持ちで、8月15日を迎えそうだなー。 終戦後の沖縄を舞台に、アメリカの精神科Dr.と ニシムイアートビレッジの画家との話。 どこまでが本当の話か分からないけど、 きっとそうだったんだな…って思えたよ。...

終戦記念日を迎える前にこの本に出会えて よかったと思えたよ。 今年は少し違う気持ちで、8月15日を迎えそうだなー。 終戦後の沖縄を舞台に、アメリカの精神科Dr.と ニシムイアートビレッジの画家との話。 どこまでが本当の話か分からないけど、 きっとそうだったんだな…って思えたよ。 何よりも戦後の沖縄について、考えさせられた。 沖縄に行ったことがなくて、「暑い」「ゴーヤチャンプル」 っと言ったイメージしかなかったけど、 戦時中の沖縄について、もっと日本人として 知りたいと思えた。 いや、むしろ知っとかないといかんね!!!! 最後のシーンは想像できたけど、 できたのに、泣けてしまったー。 分かっているのに、泣かせるマハさん、スゴすぎですー!!

Posted byブクログ

2020/10/03

沖縄のいつまでも残る心の底からの悲しみという言葉では表せない。地獄の苦しみ、死んだことは無いけれど、それに近い苦しさを感じる一冊です。読みたくなかった。

Posted byブクログ

2020/01/22

読みながら、何度もこみ上げるものがあった。 歴史上は、「戦後」とされる時代だが、現実には「戦争」は終わっていなかった沖縄と、沖縄人と、アメリカ人のお話。 芸術が結びつけたエドとタイラの友情を描きつつ、 垣間見える沖縄とそのなかを生きた力強い人々の現実に 引き込まれた。 何より...

読みながら、何度もこみ上げるものがあった。 歴史上は、「戦後」とされる時代だが、現実には「戦争」は終わっていなかった沖縄と、沖縄人と、アメリカ人のお話。 芸術が結びつけたエドとタイラの友情を描きつつ、 垣間見える沖縄とそのなかを生きた力強い人々の現実に 引き込まれた。 何よりも気がかりなのは、ヒガさんのこと。 どうかあんな理不尽な目に遭った人はいないでくれ、と思いつつきっとあの当時沖縄で現実に起こったことなのだろう、と読了後に現れた参考文献の数々から悟った。 きっとヒガさんもメグミさんも…多くの人の、出来事の、代名詞なのだろうと思った。 原田マハさんの作品は大好きで、片っ端から読んでいるが、 その中でも特に読んで良かった本。

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2019/08/21

じーんときた。すごいなぁ、アートの力。 アートがいかに人を結びつけるか、世界を変える力になるか、って原田マハさんの美術系小説でよくテーマになってるけど、この小説が新鮮だったのはそれがミクロな視点で描かれてたということ。 例えばゲルニカは「いかにこの絵を見て人々に平和を願わせるか...

じーんときた。すごいなぁ、アートの力。 アートがいかに人を結びつけるか、世界を変える力になるか、って原田マハさんの美術系小説でよくテーマになってるけど、この小説が新鮮だったのはそれがミクロな視点で描かれてたということ。 例えばゲルニカは「いかにこの絵を見て人々に平和を願わせるか、戦争を抑制できるか」っていう大きなレベルの話だったのに対して、 太陽の棘は、第二次大戦後の沖縄で、駐在米軍と地元の人々がアートによって心を開いていったという話。 (直接戦った兵士と沖縄戦を経験した人々ではなく、その少し後の世代だからこそ育めた関係性だとは思うけど…) 戦後の貧しく不穏な空気の中で、情熱を持ってアートをして、前向きに、異文化を排除せず共に生きようとする姿がとても愛おしく思えた。 実話に基づいている?ようで、いつか私もニシムイ・コレクションを見てみたい!と思いました。

Posted byブクログ

2019/07/11

アメリカ軍の精神科医と、沖縄の画家たちとの友情の話。 芸術を通して、深く繋がって行く。 芸術は国境を超える、ということを、改めて感じる話だった。 初めて原田マハさんの小説を読んだのだが、情景描写が美しく、沖縄の風景や風の様子、暑さなどが思い浮かび、五感で味わえた。 第二次世...

アメリカ軍の精神科医と、沖縄の画家たちとの友情の話。 芸術を通して、深く繋がって行く。 芸術は国境を超える、ということを、改めて感じる話だった。 初めて原田マハさんの小説を読んだのだが、情景描写が美しく、沖縄の風景や風の様子、暑さなどが思い浮かび、五感で味わえた。 第二次世界大戦の沖縄での激戦、戦後の沖縄の状況、沖縄の複雑な立場について、知っているつもりであった。 しかし、恥ずかしながらわかってはいなかったと痛感した。 いや、本を読んだところで本当の意味ではわかっていないのだろうけれど、小説を通して感じることで、胸に迫るものがあった。 小説は本の世界に入り込めるから、本当の体験ではないにしても追体験が出来ると改めて本書を読んで感じた。

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2019/03/30

図書館読了。原田さんらしく芸術を題材にして、戦後沖縄の絵描きたちを描いています。その後、彼らは生き抜いたのでしょうか

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2019/03/23

戦後の沖縄での軍医と画家との心の交流を描いたお話。どうやら実話に基づいているらしい。作り物めいた感がなく、切々とした物悲しさが伝わってきたのはそのせいだったのだろうか。 絵を描くことは生きる糧だったりもするのだろうけれど それだけでなく魂を揺さぶられるような出会いがありその後の人...

戦後の沖縄での軍医と画家との心の交流を描いたお話。どうやら実話に基づいているらしい。作り物めいた感がなく、切々とした物悲しさが伝わってきたのはそのせいだったのだろうか。 絵を描くことは生きる糧だったりもするのだろうけれど それだけでなく魂を揺さぶられるような出会いがありその後の人生に多大なる影響を及ぼしたりもする。貧しくもまっすぐに生きるタイラを見守るかのごとく主人公エド自らの人生を重ねていくあたりはさすがだなぁ。じわじわと世界観が広がっていく中、ヒガとのやりとりでラストに向けてのたたみかけがとてもよかった。沖縄での戦後は壮絶なものがあったのだろうけど、こういった交流もあったことを知り得ることができたのは読書の醍醐味なのだろう。 原田マハさんの丁寧な描き方もありものがたりに没頭できたのだろうし。

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2018/10/29

実際にあった出来事についての取材をベースに書かれたフィクション、しかも戦後間もない沖縄でのうちなんちゅの絵描きと米軍の医師との交流の話ということで大変読み応えがありました。戦争を、政府間の交渉や死傷者の数などのデータで言うのは一つの捉え方ではありますが、実際には、一人一人の個人の...

実際にあった出来事についての取材をベースに書かれたフィクション、しかも戦後間もない沖縄でのうちなんちゅの絵描きと米軍の医師との交流の話ということで大変読み応えがありました。戦争を、政府間の交渉や死傷者の数などのデータで言うのは一つの捉え方ではありますが、実際には、一人一人の個人の生活がめちゃくちゃになって、殺されたり、殺したり、生き延びても国家間の戦争が終わっても個人が負わされた傷や破壊された生活はそのままな訳で、そういう視点で戦争の救いの無さ理不尽さを描いた作品でもあります。

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2018/08/09

異邦人で描かれていたアートの持つパワーが陰であるなら、今作で描かれているのは陽のエネルギーである。 戦後の沖縄を舞台に、本来出会うはずのなかった米軍医師と沖縄人絵師が絵画を通じて友情を育んでゆく、実話を元にした作品。 爽やかな沖縄の描写と共に、美しい友情が描かれるが、戦後の沖縄を...

異邦人で描かれていたアートの持つパワーが陰であるなら、今作で描かれているのは陽のエネルギーである。 戦後の沖縄を舞台に、本来出会うはずのなかった米軍医師と沖縄人絵師が絵画を通じて友情を育んでゆく、実話を元にした作品。 爽やかな沖縄の描写と共に、美しい友情が描かれるが、戦後の沖縄を覆う複雑な事情にはそこまで深く切り込まない。その必要も無いのだろうけど、そのせいか少し物語としてはあっさりした印象。

Posted byブクログ