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雨の降る日は学校に行かない の商品レビュー

3.6

56件のお客様レビュー

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    8

  2. 4つ

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2019/06/01

人間関係の描き方が好きな相沢沙呼さんだけど、これは少し息苦しさを感じる中学生のいじめや疎外感、孤独感と絡めた話。ただ、話の作りは好きです。

Posted byブクログ

2019/05/21

「先生。わたしたち、どうして学校に行かないといけないの?」 中学生の憂鬱とかすかな希望を描き出す、切ない連作短編集。 普通じゃなくて、ごめんなさい。生きにくい子で、ごめんなさい。 表題作「雨の降る日は学校に行かない」より 昼下がりの保健室。そこは教室に居場所のないサエとナ...

「先生。わたしたち、どうして学校に行かないといけないの?」 中学生の憂鬱とかすかな希望を描き出す、切ない連作短編集。 普通じゃなくて、ごめんなさい。生きにくい子で、ごめんなさい。 表題作「雨の降る日は学校に行かない」より 昼下がりの保健室。そこは教室に居場所のないサエとナツのささやかな楽園だった。けれどサエが突然“自分のクラスに戻る"と言い出して──「ねぇ、卵の殻が付いている」 “お父さん、お母さん、先立つ不孝をお許しください"。早朝の教室で、毎日手帳に書いていた架空の遺書。その手帳を偶然にも人気者の同級生が拾ってしまう――「死にたいノート」 揺れ動く6人の中学生の心を綴る6つのストーリー。

Posted byブクログ

2019/05/03

「ねぇ、卵の殻が付いている」 日常に戻る友人を。 学校の何処かに居場所を作れば、それで十分だと思う。 苦しい想いをしてまで無理に教室に行く必要はないけれど、自分の居た証を残す為には勇気をだして行く必要もあるのかもな。 「好きな人のいない教室」 周りに合わせようと自分を隠して。 ...

「ねぇ、卵の殻が付いている」 日常に戻る友人を。 学校の何処かに居場所を作れば、それで十分だと思う。 苦しい想いをしてまで無理に教室に行く必要はないけれど、自分の居た証を残す為には勇気をだして行く必要もあるのかもな。 「好きな人のいない教室」 周りに合わせようと自分を隠して。 年頃の女の子達の中でも少し垢抜けた子達の話題はやっぱり恋話が定番だよな。 ちょっとした事でも、相手に好意があるのではと思った瞬間から冷やかしの対象になってしまうのもあるあるだよな。 「死にたいノート」 遺書を何度も何度も書き綴り。 彼女の言う通り、死にたいは生きたい・助けての叫びなのかもしれない。 意味も無く死にたいなんて思う事は少ないだろから、本人は気付いていないどこかで心が悲鳴を上げていたのだろうな。 「プリーツ・カースト」 周りから外れた子の末路。 全てはちょっとした事から始まって、それが次第にクラスに浸透してしまった時が一番危険な状態だよな。 真面目に校則を守り授業を受けている人が、からかいから虐めの対象になるのはおかしいよな。 「放課後のピント合わせ」 光を浴びたかった彼女の居場所。 認証欲求が強く日陰から抜け出したいと思った末の行動だったかもしれないが、他人のスレッドを覗いた時に浮かんだ気持ちが普通の人の感想なのではないだろうか。 無意識に構図などに拘っていた彼女は、元々写真のセンスが良かったのだろうな。 「雨の降る日は学校に行かない」 彼女が生きてきた狭い世界。 担任の先生は本気で彼女に悪い点があるから上手くクラスメイトとやってけないのだと思っているのであれば、それは表面上のクラスしか見てない加害者の一人だろうな。 保健の先生が居なければ、彼女は自分ばかり責め続け普通じゃない事に押し潰されてしまっていたかもしれないな。

Posted byブクログ

2019/03/15

読んでるとつらくなるけれど、 救われる話もある。 若い書き手の感覚っていうか、最近の子どもたちの状況を教えてもらった気がする。 やっぱり、つらいなあ。

Posted byブクログ

2018/12/20

学校のめんどくさい人間関係に煩わされる中学生の女の子を描いた連作短編 教室に馴染めない子、自分のキャラについて悩む子、承認欲求の強い子など様々 中学生の悩みものの小説って女子が主人公なのが多い気がする 僕が男子のを読んでないだけな気もしないでもないけど いや、でもホント、この...

学校のめんどくさい人間関係に煩わされる中学生の女の子を描いた連作短編 教室に馴染めない子、自分のキャラについて悩む子、承認欲求の強い子など様々 中学生の悩みものの小説って女子が主人公なのが多い気がする 僕が男子のを読んでないだけな気もしないでもないけど いや、でもホント、この年代の女子の人間関係めんどくさい 正しくは「めんどくさそう」だけどね それぞれ違った人間を一箇所に集めて交わらせたら、そりゃいろいろあるわな 最初と最後の話が百合百合しくてよい むしろ、この2つ以外いらなくね?と思うけど その他の話があるからこそこの2つが生きてくるのかなとも思う 最後のを読んでからまた最初のを読むと、「なるほど、なるほど」と思うところがいくつか 救われた部分があってよかったよ

Posted byブクログ

2018/05/05

中学のおとなしめの女子のスクールカーストの話。私自身は男子校だったし、娘が通っている学校では幸いこのような話を聞かないが、世間では良くある話だと聞く。ヒトに言いづらい心の内面がよく表現されていると思う。

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2017/10/14

「どうして、学校に行かないといけないの?」 ここに出てくるのは様々な理由でクラスメートとの関係に悩みを抱えた女の子達。彼女たちの気持ちはよく分かる。私もどっちかと言えばそんなタイプだったし。 なんで目立つ子達は、あんなに自分たちの方が正しいとか上だとかという顔をしていられるのだ...

「どうして、学校に行かないといけないの?」 ここに出てくるのは様々な理由でクラスメートとの関係に悩みを抱えた女の子達。彼女たちの気持ちはよく分かる。私もどっちかと言えばそんなタイプだったし。 なんで目立つ子達は、あんなに自分たちの方が正しいとか上だとかという顔をしていられるのだろう。規則を守っている方が、バカにされなきゃいけないのだろうか? みんな仲良くなんて言うけれど、どうしたって合わない人達は存在する。彼らは友達じゃなくてただの知り合いなんだから。私は常々、クラスメート(知合い)とは挨拶と連絡事項さえちゃんとできれば問題ないと思ってる。もちろん楽しく過ごせればそれが一番だ。大人になって思えば、多少嫌なことも堪えて上手く付き合っていく処世術を身に着けるのも社会勉強として大切だ。でもどうしても折り合いが付かなければ、本人が平気であれば一人で過ごしてもいいと思う。友達なんて無理やりつくるものじゃないのだから出来なければそれでもいい。それを寂しい奴だとか言う方が違うと思う。 この子達は、本当はとても強い。もちろん現実はもっと大変だろう。長谷部先生のような大人もいないかもしれない。でもだからこそ、この本が必要なのだと思う。

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2017/08/23

短編集。中学生の学校生活での葛藤のおはなし。 保健室の長谷川先生の、「人間って大きくなるの。」という言葉が印象的でした。私が周りの人と違うのは、同じことができないのは、その場所があわないから。でもいつか人間は大きくなって今までいけなかった場所に行くこともできるし、今まで居心地が良...

短編集。中学生の学校生活での葛藤のおはなし。 保健室の長谷川先生の、「人間って大きくなるの。」という言葉が印象的でした。私が周りの人と違うのは、同じことができないのは、その場所があわないから。でもいつか人間は大きくなって今までいけなかった場所に行くこともできるし、今まで居心地が良かった場所がある日突然窮屈になる。 私は最近会社を辞めましたが、私が大きくなったのかなって思いました。居心地が良ければ、いつまでもいてもいいし、窮屈になったら罪悪感とか感じることなく出ていけば良い。胸にすとんときました。

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2017/02/04

どのお話も、中学生女子の複雑な感情がよく描かれているな、と思いました。中でも「自分に嘘をついてまで、みんなと合わせたって、なんの解決にもならない」というフレーズが印象に残りました。確かに周りに合わせることで、本当に問題が解決できることもあるけど、それで解決できないこともある。また...

どのお話も、中学生女子の複雑な感情がよく描かれているな、と思いました。中でも「自分に嘘をついてまで、みんなと合わせたって、なんの解決にもならない」というフレーズが印象に残りました。確かに周りに合わせることで、本当に問題が解決できることもあるけど、それで解決できないこともある。また、さっちゃんの何で学校に行かないといけないの?勉強をしないといけないの?といった質問への先生の返答が好きで、自分が中学生のときにその答えを言ってくれる人がいたら良かったなと思いました。

Posted byブクログ

2016/12/28

暗い話、読みたくない。そう思う人はこんな物語とは無縁なんだろうな。 私にとって、これは無縁なんかじゃない、苦い思い出を呼び起こす話だ。今も傷が癒えていない。振り返れば良い経験だった、なんて綺麗事はごめんだ。 この物語は、そんな経験をした人に寄り添ってくれる本だと思う。現在進行形で...

暗い話、読みたくない。そう思う人はこんな物語とは無縁なんだろうな。 私にとって、これは無縁なんかじゃない、苦い思い出を呼び起こす話だ。今も傷が癒えていない。振り返れば良い経験だった、なんて綺麗事はごめんだ。 この物語は、そんな経験をした人に寄り添ってくれる本だと思う。現在進行形で何かと戦っている人には、特に読んでほしい一冊。

Posted byブクログ