よるのふくらみ の商品レビュー
窪美澄さんの小説を読むのは「ふがいない僕は空を見た」に続いて2作目。 編ごとに語り手が変わっていって、それぞれの登場人物の角度から語られる。 登場人物それぞれが各々の事情や痛みを抱えていて、その描写がてにとるようにリアル。 読んでよかった。
Posted by
私が本当に愛した彼女は妾腹の子だったので、物悲しさと懐かしさが入り混じった感情で読ませてもらった。 私の青春時代を思い起こさせる内容で、個人的には良かった。
Posted by
きっと男女で思う・考えるところは全然違うんだろうなぁと思う。女の人はこの作品をどのように感じるのだろう。とにかく男心をわかってらっしゃるというか何度も「くぅぅぅ」と歯がゆく心を揺さぶらせてくれる著者はさすがだなと思いました。良かった。
Posted by
どうしようもない遣る瀬無さ、後悔、でも最後にはほんのりとした救い。こういう小説が最近多いような気がする。時代の求めるところなんだろうか。
Posted by
女はみんな『いんらん』なのよ。。。 トランプさんやドゥテルテさんが国家元首になり、世界中で極右政党(やら極左政党やら)が樹立される時代。 そんな時代でも? 男が女に向かって『お前淫乱だよね?』と言える時代では無いだろう。。。 映画でも書籍でもそうだけど、こう言う時、...
女はみんな『いんらん』なのよ。。。 トランプさんやドゥテルテさんが国家元首になり、世界中で極右政党(やら極左政党やら)が樹立される時代。 そんな時代でも? 男が女に向かって『お前淫乱だよね?』と言える時代では無いだろう。。。 映画でも書籍でもそうだけど、こう言う時、人は必ず誰かに主眼を置く。 本作に登場する主な三人の、あなたは誰な主眼を置くだろうか? とりあえず。 兄弟どちらでも良いが、みひろだけは無いな!と思った。 女性作家ならではの一作。 不快感極まり無いこのエンディング。 でも何でだろうなぁ? この作品好きです( ´ ▽ ` ) 正しい事とか綺麗な事とか、残念ながら、世の中そんなんばかりぢゃ無い。 日頃自分が読んだりしない本だけに、感慨深く読み進められました。 アメトーークの読書大好き芸人含めて・・ 秋冬になると、本を読みたくなるよねぇ(*´ω`*) オススメの一冊です。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
イケメン兄弟に愛される女の子、なんて少女漫画みたいな設定だけど、3人それぞれの心の中はドロドロしていてリアルだ。 女にだって性欲がある、だけど表在化してしまうと後ろ指を指されることになる。まして、狭いコミュニティならなおさら。「いんらんおんな」と揶揄された母親を汚らわしいと思う気持ちと、自分の性欲がぶつかり合う様は、理性vs感情という単純な対立構造ではないと思うからこそ苦しい。 兄弟は、おなじ環境でおなじ両親に育てられるのに全然違うタイプに育ったりする。それだけ、兄弟の結びつきの強さと、お互いの存在を認め合ってることの現れではないか。圭祐と裕太も、互いを意識するあまり溝が深まり、互いの嫌なところが目に付く。わたしは長女だから、下の子の立ち回りのうまさをうらやむ気持ちも、能天気さに苛立つ気持ちもすごく理解できた。でも人間的に魅力的なのは裕太なのかなあ。切ないね。
Posted by
女1人男2人のドリカムみたいな恋愛だった。 ヒロインの子は最後の方幸せそうな雰囲気が漂ってきて、結構独善的な兄に振り回されてきた子だったからちょっとすっきりした。
Posted by
みひろの夫の圭祐,弟の裕太をめぐる話が6つの短篇で展開されるが,近所のみんながお互いの家の様子を良くしている昔のまちが舞台でほのぼのとした感じだ.みひろの母の失踪事件や圭祐たちの父親の浮気問題など楽しめる話題で話が進む.里沙とショウの母子の話と,最後に出てくる京子の存在が面白かっ...
みひろの夫の圭祐,弟の裕太をめぐる話が6つの短篇で展開されるが,近所のみんながお互いの家の様子を良くしている昔のまちが舞台でほのぼのとした感じだ.みひろの母の失踪事件や圭祐たちの父親の浮気問題など楽しめる話題で話が進む.里沙とショウの母子の話と,最後に出てくる京子の存在が面白かった.
Posted by
窪美澄のちょっと個人的にわたしが一番読みたかったやつかもしれないやつです。 よかった。女、女のことって感じでした。母親としての女、娘としての女、恋人として、妻として、たくさん種類があって機能している。でも奥底に眠って擬態しているんです。女が。女だって欲情する。ストレートな言葉だけ...
窪美澄のちょっと個人的にわたしが一番読みたかったやつかもしれないやつです。 よかった。女、女のことって感じでした。母親としての女、娘としての女、恋人として、妻として、たくさん種類があって機能している。でも奥底に眠って擬態しているんです。女が。女だって欲情する。ストレートな言葉だけど、それ以外では表現できない。だって、それが体の機能なんです。 みひろが自分の欲望をいつも心とは違うところへ切り離していて、それがなんだか切なくてやけに合理的で、わかるような気がしたのでした。
Posted by
ある年齢を過ぎると、してない、ということが人には言えない秘密になる。 言う機会なんてないのだが、それでも秘密を抱えている重い気持ちになる。
Posted by