麒麟の翼 の商品レビュー

東野圭吾(著者)

2014/05/07

事件を事実と関係なく簡単に終わらせるのではなく、事実を最後まで解明するというのは簡単なことではないのだろう。易きに流れることがないようにしたい。

事件は周りの人も不幸にする、というのは、今まで想像していなかったことではあるが、現実として起きていることなのだろう。自分の考えの浅はかさを思い知った。

オチとしては納得できないものではないが、何か釈然としない部分があった。追い立てられるようなワクワク感が欲しかった。

2014/05/06

出だしは興味深く読み進められたが、話が進むにつれて、事件の動機や内容が、ちょっとお粗末に感じてしまった。
「あ、そういうつながりだったのか、なるほど」とか発見や驚きがあるものだが、「え、そうなっちゃうの？」という顛末。
印象に残らない作品。

2014/05/03

文庫本かで再読。前にも思ったのだろうが、映像化が先にありきの感があり、ミステリーとしてはイマイチ。新参者のほうが面白い。ガリレオの真夏の方程式もそうなのだが、どうも子供が絡む作品は相性が良くないようだ。

2014/04/26

東野圭吾はあと真夏の方程式しか読んでないけど、私には合わないなと思った。
毎回殺人の動機が軽率すぎる。関係ない人巻き込んでおいてなんか良い話として終わる感じが納得できない。
八島は殺人こそしてなかったけど瀕死の被害者を助けずに盗みをしていたなら殺人に関与したも同然だろうし、被害者の父親も、本当に息子のことを思うならダイイングメッセージを残すよりも何としてでも生き延びて、生きることで直接息子や友人を更生させるべき。もう助からないと思ったのかもしれないけど・・
だいたい息子に直接聞かず、まずその友人に話を聞きに行くのもちょっと不自然だと思った。

途中までの話の展開は面白いだけに、最後が残念。真相が見え始めた時、まさかそれはやめてよ・・と思いながら読んでいた。

2014/04/24

映像を先に観てしまうと、原作を読むときに、どうしても演じた俳優の顔が浮かび、読書時の豊かな（？）想像力が削がれてしまう（もちろん、加賀恭一郎は阿部寛が適役だけど）。
この作品も、原作を先にすれば、もっと読むことを楽しめたかも。昔、「観てから読むか？読んでから観るか？」というコピーがあったけれど、やはり、読んでから観るべきだ。
本作のテーマは、「…人は誰でも過ちを犯す。大事なことは、そのこととどう向き合うかだ。逃げたり目をそらしたりしていては、また同じ間違いをする」。Ｐ352
ここにあるのでは。

2014/04/20

東野圭吾の麒麟の翼を読みました。

加賀恭一郎シリーズの日本橋を舞台にしたミステリーでした。
日本橋の翼を持った麒麟の像の下で会社員が亡くなります。
その会社員は近くのガード下で刺されたのですが、その像までたどり着いて息絶えたのでした。

容疑者として挙げられた青年は警官から逃げようとしてトラックにはねられて意識不明の重体になってしまいます。
マスコミや警察の上部はその青年が会社員を刺殺した犯人と考えますが、加賀はその裏に隠れた事件の真相をあぶり出していきます。

事件を解決しないと被害者の家族も容疑者の恋人も救われない、という加賀の言葉が重く感じました。

2014/04/18

ネタバレ注意

少年犯罪ものはずるいなー。
途中まではいつもの感じやったけど、最後4/3あたりからやられたなー。

2014/04/16

うーん、読みやすさはピカイチなんだけど、、、、、

若干、謎を解くのに無理な感じがする。
でも重厚ではなく心地よく読める点はこれはこれで魅力だ。
それ故何かと手を出してしまう作家だが、最近これっていう作品は出ていない。

2014/04/13

「私たち、お父さんのこと何も知らない。」
胸を刺された男性が日本橋の上で息絶えた。

瀕死の状態でそこまで移動した理由を探る加賀恭一郎は、
被害者が「七福神巡り」をしていたことを突き止める。

家族はその目的に心当たりがない。
だが刑事の一言で、ある人物の心に変化が生まれる。

父の命懸けの決意とは。

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今回は、ハラハラドキドキ感はなく、ひたすら読み進めるって感じ。
ただ、この人間の心に語りかける内容は圧巻。

事件が起きれば、加害者と被害者が出てくる。
被害者は被害を受けてるのに、報道や噂で一瞬に一変して
加害者側になったりもする。

殺された被害者の残された家族。
死んでしまった加害者の彼女。

完全に事件が解決しないと、誰も救われへん。
被害者も加害者も死んでるのに、そこから事件を解決した加賀恭一郎。

犯人を探しだして捕まえるだけでなく、それぞれ犯人とわってる人に
加賀恭一郎が語りかける姿、言葉が心に響いた。

2014/04/12

安定の加賀恭一郎シリーズ。その主人公の人柄に惹かれる。事件を解決することは犯人を見つけ出すことではない、そのがん細胞が巣食った全てを切り取ることだ。

まさに、その考え方を地でいく。地道な作業、何度も原点に回帰し、本当の論理を突き詰める。どんな道でも大事な作業だと思う。

作品自体は、どうしてそれが？と思うところがつがなるところが面白い。けど、そこまでの驚きはなかったかもしれない。