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注文の多い注文書 の商品レビュー

4.1

142件のお客様レビュー

  1. 5つ

    45

  2. 4つ

    50

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    2

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2024/03/27

ないものも、あるかもしれない。 なさそうだと思っても、探してみれば、あるかもしれない。 依頼人は、自分の人生を語るように、詳細に注文内容を語り、クラフト・エヴィング商會は、その品物を真摯に探す。 依頼人が本当に欲しかったものは、もしかしたら別のものだったかもしれないけれども、そ...

ないものも、あるかもしれない。 なさそうだと思っても、探してみれば、あるかもしれない。 依頼人は、自分の人生を語るように、詳細に注文内容を語り、クラフト・エヴィング商會は、その品物を真摯に探す。 依頼人が本当に欲しかったものは、もしかしたら別のものだったかもしれないけれども、それに気が付くための品物だったのかもしれない。

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2024/02/17

偶然か必然か直前に読んだ百閒がカブる。 こんな小説?の描き方があるのか。 レイアウト、挿入された写真が美しい。 確かにcase1はビビり散らかす。 サリンジャーもチェックしようと思う。

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2024/02/03

やっぱり小川洋子は、クラフト・エヴィング商會と親和性が高いな…。 多分クラフト・エヴィング商會の不思議な品物群と、幻想小説家としての小川洋子が、心地良く共鳴するんだと思う。 個人的に「人体欠視症治療薬」と「バナナフィッシュの耳石」が、かなしくてどこか怖くて、だけどこの世と地続き...

やっぱり小川洋子は、クラフト・エヴィング商會と親和性が高いな…。 多分クラフト・エヴィング商會の不思議な品物群と、幻想小説家としての小川洋子が、心地良く共鳴するんだと思う。 個人的に「人体欠視症治療薬」と「バナナフィッシュの耳石」が、かなしくてどこか怖くて、だけどこの世と地続きな気がして好き。

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2023/09/16

「ないものあります」(クラフト・エヴィング商會著)が大好きだったので、この本を見つけたときは、とても嬉しかった。 小川洋子さんの「注文書」と「受領書」、クラフト・エヴィング商會の「納品書」は、どれもすばらしくおもしろかった。五つの小説が源泉となっているので、その小説にも興味が持て...

「ないものあります」(クラフト・エヴィング商會著)が大好きだったので、この本を見つけたときは、とても嬉しかった。 小川洋子さんの「注文書」と「受領書」、クラフト・エヴィング商會の「納品書」は、どれもすばらしくおもしろかった。五つの小説が源泉となっているので、その小説にも興味が持てる。カラー写真もみるだけで、わくわくがとまらない。私の考えでは思い付かないような「ないもの」に「あります」と、すんなり答えてくれるクラフト・エヴィング商會。都会の中の引き出しの中にあるような場所にきっと、あるんだろうな。 「人体欠視症治療薬」 「バナナフィッシュの耳石」 「貧乏な叔母さん」 「肺に咲く睡蓮」 「冥土の落丁」

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2023/07/14

音楽に詳しくないのでよくわからないけれど、きっと、素晴らしい連弾ってこんな感じなんだろうなぁと思う。

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2023/09/21

小川洋子とクラフト・エヴィング商會の共著。小川洋子さんの文学少女っぷりを感じさせる作品。 小川洋子が5冊の小説から想起された“もの”の『注文書』を作成し、クラフト・エヴィング商會が『納品書』とともに納品するという構成の作品。 クラフト・エヴィング商會による『納品書』と『納品物(...

小川洋子とクラフト・エヴィング商會の共著。小川洋子さんの文学少女っぷりを感じさせる作品。 小川洋子が5冊の小説から想起された“もの”の『注文書』を作成し、クラフト・エヴィング商會が『納品書』とともに納品するという構成の作品。 クラフト・エヴィング商會による『納品書』と『納品物(の写真)』も見事なのだが、やはり小川洋子の『注文書』が素晴らしい。底本となった5本の小説への愛が溢れています。 人体欠視症は川端康成の『たんぽぽ』に出てくる魅惑の病。病である以上、魅惑も糞もないのだが、小川洋子さんもこの病で創作がしたくなったのでしょう。『たんぽぽ』が1話目の底本だ。 2話目の底本はサリンジャーの『バナナフィッシュにうってつけの日』、3話目は村上春樹の『貧乏な叔母さんの話』。 何となく似た系統の2作品ですね。「登場する料理を再現し試食する」「作家の好きなフレーズベスト10を作成する」「各作品のブックデザインを比較する」。『うん、わかるよ。わかる!』と言いたくなる様な活動をする読書クラブが2話目に登場します。 4話目はボリス・ヴィアンの『うたかたの日々』、またまた幻想的な病の登場。 そして最終話は内田百聞の『冥土』。 こういう本を読んで育った少女がああいった素敵な小説を書く作家さんになったんだなと勝手に妄想しちゃいました。 底本は読んで無くても楽しめますが、読んでいるに越したことはありません(ネタ元となった本という意味で“底本”と使ってます)。 “あるはずのないもの”を発注するという発想自体が小川洋子さんの『薬指の標本』っぽいなぁと思ってたら、途中で標本士の弟子丸さんが登場しました。『薬指の標本』が最大の底本かも知れません。

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2023/03/18

構成の面白い本だ。 作者たちも悩みながらも楽しく作ったのだろうと思う。 必ずしもすっきりとした気分になるわけではないが、不思議なものは不思議なまま、変なことは変なまま、笑って受け止めるのが楽しい作品なのだと思う。 それぞれに絡んだ元の作品も、まだ読んだことがないものがあるので、...

構成の面白い本だ。 作者たちも悩みながらも楽しく作ったのだろうと思う。 必ずしもすっきりとした気分になるわけではないが、不思議なものは不思議なまま、変なことは変なまま、笑って受け止めるのが楽しい作品なのだと思う。 それぞれに絡んだ元の作品も、まだ読んだことがないものがあるので、また読んでみたい。

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2023/03/18

ショートストーリーが5本、それぞれクラフト・エヴィング商會への依頼(注文書)その回答(納品書)レビュー(受領書)という3つの章に分かれて書かれている形式が特徴的。この「クラフト・エヴィング商會」というのが「どんな物でも取り寄せる」とあって、注文書もクセモノばかり。それに対する納品...

ショートストーリーが5本、それぞれクラフト・エヴィング商會への依頼(注文書)その回答(納品書)レビュー(受領書)という3つの章に分かれて書かれている形式が特徴的。この「クラフト・エヴィング商會」というのが「どんな物でも取り寄せる」とあって、注文書もクセモノばかり。それに対する納品書も。全体を通して虚構と現実の間のような世界観がたまらない。そしてそれゆえに少し難しいと感じる部分が個人的にはあった。読むのに時間はかからないので、またいつか読み直し、新たな発見を楽しみたい。

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2022/09/21

「ないもの、あります」のクラフト・エヴィング商會。 「ここで働きたい!」と思うほどますますクラフト・エヴィング商會が好きになる一冊。 クラフト・エヴィング商會に届く様々な注文書。 それは、実在する小説からヒントを得た商品を小川洋子氏による素敵なストーリーを添えられたもの。 そ...

「ないもの、あります」のクラフト・エヴィング商會。 「ここで働きたい!」と思うほどますますクラフト・エヴィング商會が好きになる一冊。 クラフト・エヴィング商會に届く様々な注文書。 それは、実在する小説からヒントを得た商品を小川洋子氏による素敵なストーリーを添えられたもの。 その依頼に応え、商品を納品するクラフト・エヴィング商會の「納品書」と注文者の「受領書」の3つで 1つ短編が成り立っています。 文章だけでなく、納品された商品の写真まで掲載されており、大人のファンタジーとして完璧。 もっとも好きだったのは、「貧乏な叔母さん」。 優しさに溢れた、クラフト・エヴィング商會らしい仕上がりでした。 技巧が素晴らしく、はっとさせられたのは「冥途の落丁」。 「納品書」の空白と、「受領書」の存在の欠落―。 電車の中で思わず、「あっ」と小さな声を出してしまいました。 読み終わっての感想は、ただただ、「すごいなぁ」の一言です。 こんな作品を生み出せるなんて、本当に素晴らしいし、羨ましいです。 本好き、空想好きの大人におすすめの一冊。 2014年25冊目。

Posted byブクログ

2022/08/24

珍しい品物を探し求め、クラフト・エヴィング商會に探索を依頼する人々。注文書、納品書、受領書から成る短編集。小川洋子さんとクラフト・エヴィング商會の世界が融合して素敵な作品になっている。

Posted byブクログ