注文の多い注文書 の商品レビュー
ショートストーリーが5本、それぞれクラフト・エヴィング商會への依頼(注文書)その回答(納品書)レビュー(受領書)という3つの章に分かれて書かれている形式が特徴的。この「クラフト・エヴィング商會」というのが「どんな物でも取り寄せる」とあって、注文書もクセモノばかり。それに対する納品...
ショートストーリーが5本、それぞれクラフト・エヴィング商會への依頼(注文書)その回答(納品書)レビュー(受領書)という3つの章に分かれて書かれている形式が特徴的。この「クラフト・エヴィング商會」というのが「どんな物でも取り寄せる」とあって、注文書もクセモノばかり。それに対する納品書も。全体を通して虚構と現実の間のような世界観がたまらない。そしてそれゆえに少し難しいと感じる部分が個人的にはあった。読むのに時間はかからないので、またいつか読み直し、新たな発見を楽しみたい。
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「ないもの、あります」のクラフト・エヴィング商會。 「ここで働きたい!」と思うほどますますクラフト・エヴィング商會が好きになる一冊。 クラフト・エヴィング商會に届く様々な注文書。 それは、実在する小説からヒントを得た商品を小川洋子氏による素敵なストーリーを添えられたもの。 そ...
「ないもの、あります」のクラフト・エヴィング商會。 「ここで働きたい!」と思うほどますますクラフト・エヴィング商會が好きになる一冊。 クラフト・エヴィング商會に届く様々な注文書。 それは、実在する小説からヒントを得た商品を小川洋子氏による素敵なストーリーを添えられたもの。 その依頼に応え、商品を納品するクラフト・エヴィング商會の「納品書」と注文者の「受領書」の3つで 1つ短編が成り立っています。 文章だけでなく、納品された商品の写真まで掲載されており、大人のファンタジーとして完璧。 もっとも好きだったのは、「貧乏な叔母さん」。 優しさに溢れた、クラフト・エヴィング商會らしい仕上がりでした。 技巧が素晴らしく、はっとさせられたのは「冥途の落丁」。 「納品書」の空白と、「受領書」の存在の欠落―。 電車の中で思わず、「あっ」と小さな声を出してしまいました。 読み終わっての感想は、ただただ、「すごいなぁ」の一言です。 こんな作品を生み出せるなんて、本当に素晴らしいし、羨ましいです。 本好き、空想好きの大人におすすめの一冊。 2014年25冊目。
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珍しい品物を探し求め、クラフト・エヴィング商會に探索を依頼する人々。注文書、納品書、受領書から成る短編集。小川洋子さんとクラフト・エヴィング商會の世界が融合して素敵な作品になっている。
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ないものがあるクラフト・エヴィングに寄せられた5件の注文。そして納品書、受領書。 正直面白くはなかったけど、観点がすごいなとは思った。
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「ないものを探してください」 という注文主を描く小川洋子作のストーリーに、クラフト・エヴィング商會がカタチで応えていくという短編集。 小川洋子さんは、既存の5人の作家の作品を 奇妙なんだけど、ナチュラルなちょっと今までにない感じ。 注文にはペースがあり、サリンジャーとか村上春...
「ないものを探してください」 という注文主を描く小川洋子作のストーリーに、クラフト・エヴィング商會がカタチで応えていくという短編集。 小川洋子さんは、既存の5人の作家の作品を 奇妙なんだけど、ナチュラルなちょっと今までにない感じ。 注文にはペースがあり、サリンジャーとか村上春樹とか内田百閒とか。レジェンドなみなさん。 吉田篤弘さんの文体とクラフト・エヴィング商會さんのそれは違うので、プロだなぁと。写真があったのも、クリエイションな本として良かったです。 【本文より】 「ない」と済ませてしまうことのほうが、簡単そうに見えて、じつはすごく難しいですよね。だから、どんな難しい注文でも、「時間をかける」というエネルギーを使えば、必ず「ある」に辿り着けるんですね。
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不思議な小説だな、と思いながら読んでいた。 小川洋子が、クラフト・エヴィング商會という会社に注文をだし、クラフト・エヴィング商會から注文のものが届き、それに対してのコメントを書くという形態の短編が5編収められている小説。注文は小川洋子が書いているのだが、誰が注文主なのかについては...
不思議な小説だな、と思いながら読んでいた。 小川洋子が、クラフト・エヴィング商會という会社に注文をだし、クラフト・エヴィング商會から注文のものが届き、それに対してのコメントを書くという形態の短編が5編収められている小説。注文は小川洋子が書いているのだが、誰が注文主なのかについては、仮の設定があり、例えば若い女性であったり、J.D.サリンジャー読書クラブの三代目会長であったり、様々だ。注文の内容もユニークなもので、人体欠視症治療薬であったり、バナナフィッシュの耳石であったり、背中に乗る貧乏な叔母さんであったりする。その注文にクラフト・エヴィング商會が応え、納品する。それは実在しないものの注文であり、実在しないものの納品である。納品書にはきれいな写真が添えられていたりして、不思議であるが、なかなか洒落た物語だな、と思いながら読んでいた。 なお、注文はベースになる物語がある。それは川端康成やサリンジャーや村上春樹の小説をベースに編み出されているものだ。 ところが、ネットで検索すると、「クラフト・エヴィング商會」は実際に存在するのだということを知った。ウィキの説明を下記に引用する。 【引用】 クラフト・エヴィング商會は、日本のグラフィック・デザイナー、著作家。吉田篤弘と吉田浩美に二人からなるユニットである。実在しない書物や雑貨などを手作りで作成し、その写真に短い物語風の文章を添える、という形式の書物をいくつか出版しているほか、ブックデザイナーとして文芸書など多くの書籍のデザインを手がけている。 【引用おわり】 ということなので、「実在しないものを納品する」のは、この会社の存在意義なのであった。本書では、小川洋子が「実在しないもの」を、書籍の中から編み出し「注文」する。それに対してクラフト・エヴィング商會が、出来るだけ心を震わせるような形で「納品」する。やり取りは全く自然で、最初は小川洋子がすべて書いたのだろうという風に思いながら読んでいたが、思わぬ仕掛けがあったのだ。
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注文書、納品書、受領書の3篇からひとつの話が成り立っている、まずこの発想の面白さと装丁から感じ取れた不思議な世界観に惹かれて読んでみた。 人間の真理をつくような、一見シュールな面もありそれでいて温かみが感じられる独特な世界観にハマってしまった。小川洋子の丁寧で上品な文章がまた良...
注文書、納品書、受領書の3篇からひとつの話が成り立っている、まずこの発想の面白さと装丁から感じ取れた不思議な世界観に惹かれて読んでみた。 人間の真理をつくような、一見シュールな面もありそれでいて温かみが感じられる独特な世界観にハマってしまった。小川洋子の丁寧で上品な文章がまた良し。 5つの短編集なのでサクッと読めてとても良かった。
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恋人の身体が見えなくなってしまったのでその治療薬をーー サリンジャーが物語を書くために必要なあるものをーー 様々なひとが様々な理由で入手困難なものを買いに来るクラフト・エヴィング商會。 そこでやりとりされる注文の多い注文書と、納品書、受領書の物語。 面白かった。小川洋子さんの文...
恋人の身体が見えなくなってしまったのでその治療薬をーー サリンジャーが物語を書くために必要なあるものをーー 様々なひとが様々な理由で入手困難なものを買いに来るクラフト・エヴィング商會。 そこでやりとりされる注文の多い注文書と、納品書、受領書の物語。 面白かった。小川洋子さんの文体から醸し出される不思議な空気感もだけど、クラフト・エヴィング商會が導き出した品物たちがまたたまらなく良い。しかも写真付き! 素晴らしいユニット作品でした。
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いつも小川糸さんの本を探すときに目につく小川洋子さん。一度読んでみようと思った。 ちょっと私には良さの分からなかった。
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小川洋子さんが大好きで読みました。 原作を読んだことのある話はなかったけれど、「貧乏な叔母さん」が一番のツボ。 あとは後書きの対談がすごく良かった。 無くしたものに対する捉え方がとても温かい人なんだなと感じさせられました。 クラフト•エヴィング商會の方の文章は初めて見たけれどかな...
小川洋子さんが大好きで読みました。 原作を読んだことのある話はなかったけれど、「貧乏な叔母さん」が一番のツボ。 あとは後書きの対談がすごく良かった。 無くしたものに対する捉え方がとても温かい人なんだなと感じさせられました。 クラフト•エヴィング商會の方の文章は初めて見たけれどかなり好みだったので、こちらも探ってみたい…
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