骨を彩る の商品レビュー
短編集なんですが、それぞれの主人公が繋がっていて、話の主人公ではない登場人物の背景を見れるのはとても新鮮で面白かったです。 図書館で借りて読んでる途中で返却日を迎え短編集だし…読み終わらずに返そうかな?と一瞬迷いましたが、一日延長させて頂き、読破しました。 最後まで読んで良かった...
短編集なんですが、それぞれの主人公が繋がっていて、話の主人公ではない登場人物の背景を見れるのはとても新鮮で面白かったです。 図書館で借りて読んでる途中で返却日を迎え短編集だし…読み終わらずに返そうかな?と一瞬迷いましたが、一日延長させて頂き、読破しました。 最後まで読んで良かった。話がつながります。 表紙も素敵ですね。 初めての作家さんでしたが、また別の作品も読んでみたいと思います。
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連作の短編集。 悩みを抱えたそれぞれが前向きになる話。 短編で脇役だった人物が次の短編の主役になっていくので感情移入しやすい。
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喪失を抱えた人たちの短編連作。 繊細さを重ねたような表現がとても好み。 やわらかい中にも、ぐさりと刺してくるものがある。 皆、日々何かを喪いながら生きている。外側からは決して見えない骨の内側で、もがいている。決して明るい話ではないが、喪うものばかりではなく、希望も垣間見えるの...
喪失を抱えた人たちの短編連作。 繊細さを重ねたような表現がとても好み。 やわらかい中にも、ぐさりと刺してくるものがある。 皆、日々何かを喪いながら生きている。外側からは決して見えない骨の内側で、もがいている。決して明るい話ではないが、喪うものばかりではなく、希望も垣間見えるので救われる。 どの話にも印象深い台詞や場面があり、何度も読み返したいと思える本だった。
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側から見てもわからない 自分にしかわからない"欠けている部分" それは失くてもいいのかもしれないけど 生きていくたびに違和感を感じる__。 静かな心の叫びが痛いぐらいに刺さる作品でした。
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各話に関わった人達がそれぞれ主人公になって紡がれる短編5話。5話目は1話目に帰ってくる(良いぞぉ… 主人公たちはそれぞれ悩んでる。でも必ず寄り添ってくれる優しい人がそばに居てきっっつい日常から何とか救い出してくれる…前を向けるわ。 3話目の主人公に感情移入しすぎて不整脈。
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繊細な話が多い、短編小説。人間の表現しにくい微妙な部分をテーマに食い込ませて、移りゆく人間関係がとても良かった。 「やわらかい骨」の中に沢山出てきた「肋骨のあたり」「骨」がどんな感情、感覚の隠喩なのかわからなかったのが悔しい。
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「喪失」をテーマに描かれた連作短編集。彩瀬まるさんの文章やテーマがことごとく好きで、著作を読めば読むほど好きという気持ちが膨らむ。どうして、こんな生きていくうえでのやるせなさとか切なさとか日々数滴垂らされる幸せみたいなものを書くのがうまいんだろう。 何かを「喪失」するときって喪失...
「喪失」をテーマに描かれた連作短編集。彩瀬まるさんの文章やテーマがことごとく好きで、著作を読めば読むほど好きという気持ちが膨らむ。どうして、こんな生きていくうえでのやるせなさとか切なさとか日々数滴垂らされる幸せみたいなものを書くのがうまいんだろう。 何かを「喪失」するときって喪失したくてするわけじゃない、どうしようもないものに奪われることもあるし、なんか微妙に歯車が噛み合わなくて喪失しか道がないときもある。 そしてもともと持っていたものを喪失するだけじゃなくて、自分がもともと持っていなかったもの、喪失した状態がデフォルトだったときもある。 でも生きることとか人生って何かを失ってくことだよなあ…。 得たものよりも失ったもの持てなかったものに視線がいきがちになるのはどうしたって仕方のないことで、そういう部分を否定せず、だからといって称揚もしない。 それでいてどうにかこうにか生きていくことを書いていて、うっすらと希望を見せてくれるところが彩瀬まる作品の好きなところだなあと思う
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人間の複雑さが書かれた連作短編だった。 どうしようもない問題で頭を悩ませたことがある人や、知らなくてもいいような苦労を知ってしまった人がこの作品には多く登場する。苦労の形も人それぞれ。 人間はみんな生きるのは初めてで、自分の身に起きたこと以外はなかなか想像もできないものだと思う。子どもだからというわけではなく、大人になっても、知らずに驚くような話を他者から聞くことだってある。誰を責めるでもなく、その初めて知ったことをどう受け止めるかということが大事なのかもしれないと思った。どんな出来事でも、受け取り方は人それぞれ違うのだ。 みんな、外に見せている顔とは別の顔を内側に持っていたりする。外から見えないだけに自分だけだと思いがちだけれど、きっと誰しも、消化できないものの一つや二つあるのだろうと思った。 自分を支えるための強がりや逃避だって時には必要であり、そこから自分を解き放つのもまた自分である。でも他者とのコミュニケーションのなかでそのきっかけを見つけられるかもしれないと、希望もあった。 個人的には「ハライソ」のゲーム友達が少し羨ましかった。ゲーム友達でありながら親友のような、と思えばただの隣人のような、不思議な関係。嫉妬もないし所有しないし無理強いもない。でも時には他の人に言えない大事な相談をしたりする。そんな関係がいい。
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事情を抱えても人は進むしかない。そんな気持ちになった。夫婦、恋人、親子、友人。人は1人では進めない。干渉し共鳴し生きていくということなのだろう。各短編はハラハラする展開もあり面白く読めました。色々繋がってはいるのですが、ちょっと難しく、関係性に戸惑います。ざらりとした感覚は残りま...
事情を抱えても人は進むしかない。そんな気持ちになった。夫婦、恋人、親子、友人。人は1人では進めない。干渉し共鳴し生きていくということなのだろう。各短編はハラハラする展開もあり面白く読めました。色々繋がってはいるのですが、ちょっと難しく、関係性に戸惑います。ざらりとした感覚は残りましたが、深く刻まれるものはなかった。
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23/03/18読了 とてもよかった。世の中の普通とはなんなのか、誰だって、宝物とは対極の他人に見せられないなにかを持って生きている。つい自分だけが苦しい気がしてしまうけど。
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