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蜩ノ記 の商品レビュー

3.9

219件のお客様レビュー

  1. 5つ

    60

  2. 4つ

    82

  3. 3つ

    51

  4. 2つ

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2024/05/08

人間を知る小説であり、若い人を育てる生き方を学ぶ事ができる。 葉室作品の名作であるという事は間違いない。

Posted byブクログ

2024/05/06

知り合いに勧められて読んでみた。 不義密通の罪で3年後に切腹が命じれている武士、秋谷の生き方が一貫して清々しい。 (邪気まみれの自分が情けなくなるくらい、、、)。読み終えても清々しい小説だった。

Posted byブクログ

2024/04/20

真実かどうか曖昧な、何やら公にできない事情がありそうな罪により、10年後の切腹を命じられた武士の生き様を描いた作品。 色々な事件が周囲では起きるが、全体的なトーンとしては大きな抑揚なく進んでいき、武士の一分を貫いていくストーリーは、武士を美化していると言えなくもないが、それでも読...

真実かどうか曖昧な、何やら公にできない事情がありそうな罪により、10年後の切腹を命じられた武士の生き様を描いた作品。 色々な事件が周囲では起きるが、全体的なトーンとしては大きな抑揚なく進んでいき、武士の一分を貫いていくストーリーは、武士を美化していると言えなくもないが、それでも読者の期待を裏切らない生き様は、日本人はやはり好きですね。

Posted byブクログ

2024/04/06

3年後に切腹することが決められた武士。運命に抗わず凛として生きる姿に深く感動する。 季節、気候の描写も絶妙。登場人物は少ないが次第に明らかになる反応負の歴史。 時代小説として屈指の作品、名作中の名作だろう。

Posted byブクログ

2024/03/11

初めての葉室麟氏の作品。心が洗われるような読後感。人としての凛々しく信念のある生き方。素晴らしい作品に出会えたなと思えた作品でした。

Posted byブクログ

2024/03/03

人格者が嫌味なく描かれていて、本当に最後までずっと冒頭の川の音が聞こえているような本。清い気持ちになる。

Posted byブクログ

2023/12/26

「命を区切られたとき、人は何を思い、いかに生きるのか」蜩ノ記より思い巡らす|白田|雑記note @srtmsr #note #読書感想文 https://note.com/srtmsr/n/nbdd02f9dd4ec

Posted byブクログ

2023/11/11

すごく良かった。某所で借りて暇すぎて一度読んでからパラパラと各シーンを再確認して2.5回分くらい読んだ。源吉がこいつは大人物になるだろうと思ってたら殺されるあたりがクソ辛くて、読者の感情を鷲掴みにしたままそこからの展開が一気に魅せる。美しい。無駄がないかと言えばそうではなくて活か...

すごく良かった。某所で借りて暇すぎて一度読んでからパラパラと各シーンを再確認して2.5回分くらい読んだ。源吉がこいつは大人物になるだろうと思ってたら殺されるあたりがクソ辛くて、読者の感情を鷲掴みにしたままそこからの展開が一気に魅せる。美しい。無駄がないかと言えばそうではなくて活かされなかった種もある気がするけど、ラストに向けて収束していくのは見事。秋谷の死が覆って欲しいと読者は祈りつつ、そうならない事をみんな知っているんだよな。死へ向かう物語なのに全体的に爽やかな印象で救いもある。蜩と日暮らしを掛けているあたり自分の境遇を考えずにいられなかった。この作家はすごい。

Posted byブクログ

2023/09/30

生きていくことは、死に向かっていくことでもある。 庄三郎が出会った時の秋谷は、3年後に切腹することが決まっていた。それまでの間を、どう生きるか、秋谷はぶれることなく、己の信ずる道を真っ直ぐに見据えて歩んでいた。 秋谷の潔さ、格好良さに対して、己の保身ばかりを画策する人たちの何と浅...

生きていくことは、死に向かっていくことでもある。 庄三郎が出会った時の秋谷は、3年後に切腹することが決まっていた。それまでの間を、どう生きるか、秋谷はぶれることなく、己の信ずる道を真っ直ぐに見据えて歩んでいた。 秋谷の潔さ、格好良さに対して、己の保身ばかりを画策する人たちの何と浅ましいことか。自身の利益ばかりに目を取られ、武士として人として忘れてはいけないものを失っているように感じられた。話の登場人物としては「悪者」として出てくるけど、現実だと「地位のある人」「成功者」になるのだろう。 人として大切なことは、そういう「成功」とは違う次元にあるのだろう。 夏の終わり、蜩(ひぐらし)の鳴く情景に、この話全体に通じる切なさがあった。

Posted byブクログ

2023/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

直木賞受賞作。 時代小説ですが、武士と百姓の世界を描いていて、切ない。理不尽さでしょうか。 主人公の壇野正三郎の切腹理由も、戸田秋谷の切腹理由も、理不尽ですよね。今の時代からすると、アホみたい。 士農工商の身分制度の理不尽さに嫌気がさします。 農民が、一揆を起こすと、更に締め付けられたり、借金をして畑を取られて小作になったり…。 酷い役人は、こっそり殺害する農民…。誰が殺したかは、だいたいわかっているけれど、決して明らかにはしない村人たち。弱者は弱者なりの理論で抵抗していくしかないのかな。 これって、今の日本社会でも起こっている問題を暗に示しているから、評価されているのでしょうか…。 この本は、武士道の美しさを描いているのでしょうか? 私には、切ない物語に感じました。 小説読了198冊。ブクログ内で。

Posted byブクログ