純喫茶トルンカ の商品レビュー
東京の下町・谷中を舞台に色々な人の過去と現在が交錯する。本書には3篇の物語が収録されているが、中でも「再会の街」は中々泣かせる。それは、小さな幸せに満足できずに外に飛び出したものの、結果はうまくいかず、過去を後悔する男が舞い戻った地で見たものについての話。「日曜日のバレリーナ」も...
東京の下町・谷中を舞台に色々な人の過去と現在が交錯する。本書には3篇の物語が収録されているが、中でも「再会の街」は中々泣かせる。それは、小さな幸せに満足できずに外に飛び出したものの、結果はうまくいかず、過去を後悔する男が舞い戻った地で見たものについての話。「日曜日のバレリーナ」も、突拍子のない始まりと、感動のフィナーレが面白い。
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レトロな喫茶店である純喫茶トルンカを中心に繰り広げられる3つの物語。 どれも温かい気持ちになる話だった。 個人的には1つ目の「日曜日のバレリーナ」が好み。
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こんな喫茶店あったら絶対通っちゃう。どの話もよかった。特にヒロさんの話。目頭が熱くなりました。また読み返してみようと思った。 マスターのコーヒー飲んでみたいなあ。
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いつも変わらずにあるカフェで巻き起こる3つのストーリー。どれもほろりと優しかった。 「恋の雫」のその後が読みたいなと思う。
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そうなんだ!っていうちょっとしたオチみたいなのもあり ほんわかしたお話ばかりで癒やされた。 トルンカみたいなお店があったら通うなー。
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ショパンのピアノ曲が流れる喫茶店。 コーヒーの香りが店内に満ち溢れ、ドアのベルがカラコロと鳴る。 そんな喫茶店にふと立ち寄ってみたくなる。 ここに流れてる空気がレトロな感じがして嬉しくなる。 コーヒーのようにほろ苦い、ちょっと悲しい過去を背負っている人たちが、「トルンカ」で自分を...
ショパンのピアノ曲が流れる喫茶店。 コーヒーの香りが店内に満ち溢れ、ドアのベルがカラコロと鳴る。 そんな喫茶店にふと立ち寄ってみたくなる。 ここに流れてる空気がレトロな感じがして嬉しくなる。 コーヒーのようにほろ苦い、ちょっと悲しい過去を背負っている人たちが、「トルンカ」で自分を見つめ直して丸くなっていくお話。 私もそんな人たちに出会ったような気分になって、つい心惹かれて読んでいた。 「日曜日のバレリーナ」「再会の街」「恋の雫」の三編。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
浩太が普段はアホなのにいざというときはかっこいいので、雫ちゃんが最後にふりほどいた浩太への気持ちが芽生えるのかが楽しみです。そしてヒロさんが戻ってくるのを読みたい。
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喫茶店を舞台に広がる人間模様というのは、ありがちな設定にも感じるけど、悪い意味ではなく、ひとつの類型として安心して読める。必要以上に気持ちがかき乱されることもなく、質の良い少女漫画的。続編も読みたい。
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・基本せつない系、でもどこか幸福なお話集。 ・「ええ話やなあ」ってヤツ。 ▼トルンカについての簡単なメモ 【荻野和彦】菫の恋人だった。 【奥山修一】トルンカのアルバイト。駄目な方の大学生。 【浩太】雫の同じ年の幼馴染み。軽くて明るくて、じつはけっこう鋭い。 【菫】雫の姉。亡く...
・基本せつない系、でもどこか幸福なお話集。 ・「ええ話やなあ」ってヤツ。 ▼トルンカについての簡単なメモ 【荻野和彦】菫の恋人だった。 【奥山修一】トルンカのアルバイト。駄目な方の大学生。 【浩太】雫の同じ年の幼馴染み。軽くて明るくて、じつはけっこう鋭い。 【菫】雫の姉。亡くなっている。 【立花勲】トルンカのマスター。コーヒーを淹れるのはうまい。顔はいかつい。 【立花雫】自称看板娘。その実オヤジ化した女子高生。マスターの娘。コーヒーは嫌い。 【敏子】マスターの妻で今は外国にいるらしい。 【トルンカ】店の前が猫の通り道になっている純喫茶。名前の由来はイジー・トルンカというチェコの人形アニメーション作家らしくこの喫茶店の壁には「真夏の夜の夢」原作作品のポスターが貼られている。 【沼田弘之】いっときトルンカによく来た、過去にいろいろあった男。 【ノムラ珈琲】トルンカの前身。おばあさんがやっていた。 【本庄絢子】格言好きだがそぐわないシーンで使う。フランクな性格。本職はデザイナーらしいがなかなかうまくはいかないものの明るくやっている。 【雪村千夏】修一とは前世で恋人同士だったらしい。
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この本は、Instagram # 南沢奈央の読書日記 で知り、ずっと気になっていた一冊です。 図書館ではティーンズコーナーに置いてあり、私のようなオヤジ向けではない? そんな無意味な決めつけは当然無視して借りてきた。 物語は野良猫の多い下町の路地裏、店の前が猫たちの通り道になっ...
この本は、Instagram # 南沢奈央の読書日記 で知り、ずっと気になっていた一冊です。 図書館ではティーンズコーナーに置いてあり、私のようなオヤジ向けではない? そんな無意味な決めつけは当然無視して借りてきた。 物語は野良猫の多い下町の路地裏、店の前が猫たちの通り道になっている三角屋根の小さな喫茶店が舞台。 マスターとその娘で店の手伝いをしている明るい高校生の雫。 真面目な大学生アルバイトの修一と修一の居場所を探してある日訪ねてきた千夏という謙虚な女性。 トルンカのなじみ客で近所の花屋で働く絢子と30年も前にトルンカになる前の喫茶店に通っていたというヒロさん。 雫と幼馴染の浩太と雫の姉の恋人だった荻野さん。 これらの人達の恋を描いた3話のどれもが、奇跡の再会をきっかけとしている。 再会ということは、その背後には忘れがたい(忘れたい・忘れたくない)思い出があるということだ。 再会の背景がちょっと辛い複雑な関係性であるだけに、どこかしらほろ苦く切ない気持ちになる。 恋する気持ちの話なので、確かにオヤジ向けの本ではないかもしれない。 大事な人の「死」が絡んでくるので、多感なティーンズが読めば涙腺が緩むだろう。
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