まほろ駅前狂騒曲 の商品レビュー
三浦しをんさんの直木賞受賞作。 便利屋稼業の多田の周りで起こるドタバタ劇。居候の行天、想いを寄せる未亡人亜沙子、突然預かることになった幼女はる、様々な依頼を寄せる依頼人たち。 生と死、出会いと別れ、取捨選択で人生はつくられていくことが、伝わってくる。 過去を語らない行天が、過去の...
三浦しをんさんの直木賞受賞作。 便利屋稼業の多田の周りで起こるドタバタ劇。居候の行天、想いを寄せる未亡人亜沙子、突然預かることになった幼女はる、様々な依頼を寄せる依頼人たち。 生と死、出会いと別れ、取捨選択で人生はつくられていくことが、伝わってくる。 過去を語らない行天が、過去の自分のような少年裕弥に語った言葉が印象的だった。 「大事なのはは、正気でいるってことだ。おかしいと思ったら引きずられず、期待しすぎず、常に自分の正気を疑うってことだ」 「正しいと感じることをする。でも、正しいと感じる自分が本当に正しいのか疑う」 p366 続編があったらいいなあと思える、登場人物が生き生きとしていた物語だった。
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ゆるっとした中で、感情の動きやメッセージが、丁寧に書かれてる。 信じることの危うさと、だからといって信じることを全くやめてしまう愚かさ。 正しいと感じることをすること、でも、正しいと感じる自分が本当に正しいのか疑うことの大切さ。 よかった!、で終わってよかった!
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「信じる」ということは、危険をはらんでいる。 視野が狭くなったり、盲目的になったり、それが狂気に繋がったり。 そして、「信じる」ということは、人を支え、温め、より強くさせることでもある。 自分が正しいと思ったことをしろ、でも、自分の正しさを疑え。 と、行天は言う。 そうだね。 自...
「信じる」ということは、危険をはらんでいる。 視野が狭くなったり、盲目的になったり、それが狂気に繋がったり。 そして、「信じる」ということは、人を支え、温め、より強くさせることでもある。 自分が正しいと思ったことをしろ、でも、自分の正しさを疑え。 と、行天は言う。 そうだね。 自分の正義が全てではない。 そのように、心に空白の場所を作っておくことは大切だろうと思う。 面白かった。
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あぁ〜いぃ…ほっこり。 多田と行天が違和感なく瑛太と松田龍平で再生される。 このコンビのこれからをもっと見てみたい。
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6年も前の作品ですが、久々に読んだ多田便利軒シリーズ。単純に楽しくしをんちゃんワールドに入り込めた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前二作を読んだのが遥か昔のことだったので、まずそちらを読み直してから今作を読んだ。 とにかく行天というキャラクターが大好きで(映画の松田龍平さんも好きで)、何が好きかって、あの危うさとか浮世離れしたところとかが好きだったんですが、今作ではその行天が自分の娘を通して過去と折り合いをつけて、安定した居場所を見つけることが出来て良かった。 もちろん多田さんの存在が大きいけれど、多田さんもまた、行天の存在に救われた人で、お互い似たところがあったから、お互いの誰にも触れさせてこなかった部分に触れることができたのでしょう。 よし、原作読んだから、やっとラストの映画が見られる。
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前作までの勢いがないように感じたけど、最後なので仕方がないかな? 未来への希望、曖昧な多田と行天の明日が確信のようなものに変わり、「よかったな」とホッとした。
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二人がそれぞれ背負っている過去をどのように消化し、向き合っていくか。これにはるちゃんを預かるということでいきなりフラグが立ち、行天がそれを受け止めることができるのか不安になりながら読み進めることになりました。はるちゃんは本当に強い。しっかりと愛情をもって育てられているんでしょうね...
二人がそれぞれ背負っている過去をどのように消化し、向き合っていくか。これにはるちゃんを預かるということでいきなりフラグが立ち、行天がそれを受け止めることができるのか不安になりながら読み進めることになりました。はるちゃんは本当に強い。しっかりと愛情をもって育てられているんでしょうね。ストーリーはいつものメンバーも交えていろいろな出来事が一本に繋がり一気に読んでしまいました。展開にはドキドキしたりほっとしたり泣きそうになったり…沢山のことに気づかされ充実した読書タイムでした。今後の彼らにもまた会いたいです。
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前作のまほろ駅前を読んでからだいぶ時間が経っていたので色々忘れてたところもあったけどそんなことは抜きに楽しめた。 多田も行天も、岡のじいさんもルルもハイシーもそれぞれが良いキャラしてて物語の中でイキイキとしていて、読んでて楽しい気持ちになれた。 特に行天はつかみどころがない感じだ...
前作のまほろ駅前を読んでからだいぶ時間が経っていたので色々忘れてたところもあったけどそんなことは抜きに楽しめた。 多田も行天も、岡のじいさんもルルもハイシーもそれぞれが良いキャラしてて物語の中でイキイキとしていて、読んでて楽しい気持ちになれた。 特に行天はつかみどころがない感じだったのが深く付き合っていくうちにどんどんいい味出していく感じでこんな連中に囲まれて暮らしてたら楽しいだろうなぁって思った。
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H31(2019)0119〜0127 なんだこの終わり方は!? 卑怯だ! 涙なしでは読み進められなかった! このなんともいえないあったかい気持ちは何だ!? この三部作はすこい! もう多田と行天に会えないのが心から寂しい。 なんてことを思ったのはこれが初めてかもしれない。
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