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蛇行する月 の商品レビュー

3.8

86件のお客様レビュー

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    14

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2014/05/07

一人の女性の人生を通じて、女の幸せが何かを問う。お金、仕事、恋愛、家族…答えはそれぞれだと思う。順子の生きる力に圧倒される。痩せた体、ボロボロの服、それでもカラッと、幸せだと笑う姿が浮かぶ。

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2014/05/04

須賀順子という女性に関係する女たちの短編集。 年代ごとに短編になっていて、皆がどんどん歳をとっていく過程でかならず順子が出てくる。 女性としての生き方や考え方など女性の心情がよくわかる作品。 順子は傍から見ると、不幸せそうに見えるのに、本人は幸せそう。 幸せって一言で表せないも...

須賀順子という女性に関係する女たちの短編集。 年代ごとに短編になっていて、皆がどんどん歳をとっていく過程でかならず順子が出てくる。 女性としての生き方や考え方など女性の心情がよくわかる作品。 順子は傍から見ると、不幸せそうに見えるのに、本人は幸せそう。 幸せって一言で表せないものだと実感。 静江と直子の話が良かったです。 泣ける場面ってほどでもないのに、色んな感情が溢れ出て泣ける。 悲しくもあり、でも、どこか光があるようなお話。 直木賞作家と知らずに、たまたまふっと手に取った作品でした。 期待など先見を持たずに読んで、良本だったのでとても嬉しい気持ちになりました。

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2014/04/27

北海道、湿原高校同級生のそれぞれの人生を人物ごとに綴った作品。哀しい現実に、幸せとは何かを考えさせられた。

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2014/04/25

やっぱり巧いと唸った。ホテルローヤルのみ未読だが、ほぼすべての著作が極めて限定された地域を舞台にし、設定も特殊ではない(逆に言うとそう代わり映えしない)のに、小説というツールを使って読み手に何かを感じさせる圧倒的な力が著者にはある。 本作は、6人の女性を異なる時間軸の中で描いた連...

やっぱり巧いと唸った。ホテルローヤルのみ未読だが、ほぼすべての著作が極めて限定された地域を舞台にし、設定も特殊ではない(逆に言うとそう代わり映えしない)のに、小説というツールを使って読み手に何かを感じさせる圧倒的な力が著者にはある。 本作は、6人の女性を異なる時間軸の中で描いた連作短編。中心となるのは親より年上の男性と駆け落ちした順子。ただし順子の目線から描かれた物語はなく、他の女性たちの目と心情を通して順子の人生が浮かび上がってくる。 著者の作品を読むといつも、一点の曇りもない(とまでいかなくとも、せめてそう暗いところのない)幸せなどというものはあり得ないのかという気持ちになる。ここまで辛くなくてもいいんじゃないか、と。本作も同様で、皆が悩み苦しんでいる。けれど同時に、それでも生きる女性を描くことが著者のテーマであるとも思う。例えば、人の親であれば成熟した人格を持っているべきだ、少なくともそうあろうと努力しているはずだ、という常識あるいは期待を覆す在り方をする人間を単に"悪"とは捉えず、そのように生きる者がある、とだけ描く。その視線があるからこそ私は桜木作品を読み続けているのだと思う。

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2014/04/18

人生の岐路に立つ6人の女性を描いた作品。極貧の生活を幸せと感じる順子に、悩みをかかえた同級生が引きよせられていく。彼女たちの幸せはそこにあるのか。

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2014/04/01

直木賞受賞後って、やっぱり期待するよね。どんなの出してくるか。上手いなーと思わせる連作短編でした。情報量が少なくて、少ない登場人物が把握しずらかったけど…読み手の技量ですかね。 2014/3/3読了

Posted byブクログ

2014/03/30

ひとはいつの時代にも自分と他人を比べて生きている。 それがいい方向に動くこともあれば、そうでない時も。 世代がかわり、時が流れながらも、繋がっている高校を共にした友人たち。 人の心情に深みがあり、すてきな作品でした。 違う作品も読んでみたいと思います。

Posted byブクログ

2014/03/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

女という生き物は自分と他人を比べ、他人より自分が劣っていなければ優越感に浸る。逆の場合はなぜ、私があの人より不幸なんだと自問自答する。そういう女の葛藤を上手く描いている。本当に幸せなんかなんて本人にしかわからない。

Posted byブクログ

2014/03/02

始めての桜木作品でしたが、さすが直木賞作家という感じの作品でした。 25年という時間の流れの中で、幸せとは何かを問いながら人生の岐路に立つ6人の女性の繋がりを描いた作品。 幸せの意味を問いかけ、人生の儚さを感じつつも女性の生きる強さを感じさせる、構成も良い作品だと思いました。

Posted byブクログ

2014/02/27

図書部の同級生。図書部っていう設定 がなんだかいい。文化系。 北海道の寒さと、少し暗めの話。 かのじょたち、そして周りの女性たち。 それぞれ、パッとしないというか、スッキリととしない生活だけど、幸せとは、何か。人それぞれでちがうんだと、教えてくれた。 最後の、直子、の章で、沖縄...

図書部の同級生。図書部っていう設定 がなんだかいい。文化系。 北海道の寒さと、少し暗めの話。 かのじょたち、そして周りの女性たち。 それぞれ、パッとしないというか、スッキリととしない生活だけど、幸せとは、何か。人それぞれでちがうんだと、教えてくれた。 最後の、直子、の章で、沖縄と言う暖かい場所が出てくる事。 そして、順子が、もしかしたら一番強い女だったのかな。と、少しだけ暖かい気持ちになれた、かも。

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