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蛇行する月 の商品レビュー

3.8

86件のお客様レビュー

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2024/08/07

1人の女性を巡る物語。 「幸せの形」とは何なのか。それぞれ全く違う道を歩んできて、改めて幸せとは何かを考える。 メッセージ性のある物語だった。 回想の舞台が北海道の湿原高校という設定も味があって惹かれた。

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2024/03/30

3.8くらい…! なんだか女子会に参加させてもらってるような錯覚に陥りました。それぞれの主人公達の話を、あ~そういう気持ちわかる~とか大変だったね~とか、そして何年後かに職場結婚したんだー!ってな具合に…長い時間をかけて生活が変わっていった女友達と話してるみたいな、楽しく読めまし...

3.8くらい…! なんだか女子会に参加させてもらってるような錯覚に陥りました。それぞれの主人公達の話を、あ~そういう気持ちわかる~とか大変だったね~とか、そして何年後かに職場結婚したんだー!ってな具合に…長い時間をかけて生活が変わっていった女友達と話してるみたいな、楽しく読めました。 印象的なのがやっぱり順子の存在。 桃子が順子を見て、結婚できないような男と一緒にいてお洒落もできない、何が幸せなの!?と思ったけど、どう見ても本人が眩しいくらい幸せそう…世間一般的に見て、自分の方がキラキラしてるのに… これに近い感情、私も友達に抱いた事ある。 こういう人って「世間一般的に見て幸せ」とか、「見栄」とかそういうものと別次元で生きてるんだろうな。 幸せって自分の心次第だし、自分の大切な人達に心から感謝して過ごしてる。 そういう人に憧れる気持ちもあるけど、私は谷川と同じで、こんなに真っ直ぐ純心な人とずっといられない…かも。 この作者の他の本も読んでみたいと思いました 。

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2024/02/17

読み出し部分の下心で借りちゃった ってな事で、桜木紫乃の「蛇行する月」 高校生から大人に成るまでの図書部員6人のそれぞれの短編集。 各人の話は時系列の話じゃが、各人リンクしていてそれぞれの恋愛、生活、行き方が恋愛小説から人生の終盤へ行く程に考えさせられる様な…。 主役は...

読み出し部分の下心で借りちゃった ってな事で、桜木紫乃の「蛇行する月」 高校生から大人に成るまでの図書部員6人のそれぞれの短編集。 各人の話は時系列の話じゃが、各人リンクしていてそれぞれの恋愛、生活、行き方が恋愛小説から人生の終盤へ行く程に考えさせられる様な…。 主役は順子。 順子を取り巻く切ない話かなw 嫌いじゃない内容。 読み始めから、読み終えると別物の本みたいな感じw 2014年読破

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2023/08/01

とても好みの本だった。 側から見れば「これのどこが幸せ?」と思える順子という人物を通して、自分にとっての幸せや、どう生きていくかに気付きを得ていく女性達の物語。 彼女達の抱える悩みや、心の中で感じている心情の描写が上手くて、一人ずつの章に分かれて短編になっているのも読み易くて良か...

とても好みの本だった。 側から見れば「これのどこが幸せ?」と思える順子という人物を通して、自分にとっての幸せや、どう生きていくかに気付きを得ていく女性達の物語。 彼女達の抱える悩みや、心の中で感じている心情の描写が上手くて、一人ずつの章に分かれて短編になっているのも読み易くて良かった。 女性達の凛々しさに対して、男性のダメっぷりが容赦無いなぁ。 清美の彼氏は、「こんな彼氏だったらいない方がマシ」だわ。

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2023/04/21

同じのような時代を生きてきたので、何だか懐かしかった。 一途な人は、時には周りに恐怖を与える。 順子の生き方は、凄まじかった。 世間などの物差しではなく、 自分の「幸せ」を生きる。

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2023/01/18

女が生きてりゃしょっぱい思いにも多々直面する。駆け落ちして出て行った夫との対面、みすぼらしくなった級友との再会、告白した男に「勘弁してください」と土下座される、特大白ブリーフ男との初セックス...そんな印象的なシーンが心を締め付けた。それでも女はしなやかで強い。作中の誰もが逞しさ...

女が生きてりゃしょっぱい思いにも多々直面する。駆け落ちして出て行った夫との対面、みすぼらしくなった級友との再会、告白した男に「勘弁してください」と土下座される、特大白ブリーフ男との初セックス...そんな印象的なシーンが心を締め付けた。それでも女はしなやかで強い。作中の誰もが逞しさを垣間見せる。その象徴はこの作品の中心人物である順子。幸せな状況とは程遠いようなのに「幸せだ」と言い切る順子。幸も不幸も自分の思考次第。人生、蛇行しても月はずっとついてくる。うら寂しい作風なのにそんな心強さも伝わってきた。

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2021/11/23

どことなくみんな負のオーラを纏ってる感じがしてあんまり好きじゃなかったな。 登場人物の中で1番好きやった直子さんがもっともっと幸せになれたらいいな。 順子さん…もう少し長くお父ちゃんと輝と一緒に入れたらいいな…

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2021/08/08

初めて 桜木紫乃さんの小説を読ませてもらった 頭が悪い僕にとっては頭で映像化するのに時間がかかる表現が多かった気がするが ストーリーは素敵だった 1人の幸せはここまでいろんな人の心を動かす、女性の内面は芸術的だと感じた

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2021/03/26

幸せとは何か、と順子を取り巻く友人たちが自分を顧み確かめる。周りを振り回し、略奪までして人を傷つける。場によっては話題にするのも躊躇われる順子。 なのに「友達」関係でいられるのは、生きる力が強い魅力ある人物なのだと思う。順子のその後の生き様は極端だが、一般的には不幸ととられがちな...

幸せとは何か、と順子を取り巻く友人たちが自分を顧み確かめる。周りを振り回し、略奪までして人を傷つける。場によっては話題にするのも躊躇われる順子。 なのに「友達」関係でいられるのは、生きる力が強い魅力ある人物なのだと思う。順子のその後の生き様は極端だが、一般的には不幸ととられがちな材料まで、生きる糧とし、自分は「幸せだ」と言い切る。幸せを感じる力が強い(それが人にとって必要なのだろう)。そんな順子に友人たちは焦り、羨望を抱く。 女友達特有の、言葉には出さない正直な本音の部分、残酷さや醜くさ、負の胸の内の描写が鋭く、体当たりでぶつかってくる感じ。 弥生の章。弥生は婿養子の夫に無邪気に本音でぶつかってゆけなかった、と顧みる。 また、順子の母静江の章では、過去にわだかまりがあった母娘だが、年月が過ぎると「東京見物に行こうか」って、ああ・・そうなるんだ。人生のやるせなさ。時は解決してくれるんだ、と。 それぞれが、悔恨の思いを抱え生きてゆく。それも味なのだなぁ。 川は、あちこちぶつかり、くねくね曲がって澱みながら ひたむきに河口へ向かう。みんな海へと向かう。 なんて綺麗なタイトルなのだろう。釧路湿原が見てみたい。力強さをもらった小説だった。 ラスト、順子、幸せなんだねー。 言葉は自分に向かい、泣けた。

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2021/01/07

無垢の領域 の余韻に浸ったまま読んだ。 無垢の〜 程のハーモニーを感じない。短編連作なのでそれぞれの章は簡潔だが、この作者特有の柔らかい描写が少ない。

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