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アル中病棟 失踪日記2 の商品レビュー

4.2

103件のお客様レビュー

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    33

  2. 4つ

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2018/03/09

アルコール依存の怖さがよくわかる。 マンガを描くストレスからアル中になったのだと思うけど、その顚末を描いた失踪日記が高い評価を受けたというのは何とも皮肉。 1もインパクトがあったが今回も病院の詳細が紹介されていて興味深い。 経験した人にしかわからない世界の報告は貴重。

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2017/10/27

つながる、て気持ち悪い表現やなっていうのが、なんか妙に分かる。 アル中になってもたら好きな酒も飲まれへんようになる、て、なんて厳しい闘いなんだろう。

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2017/09/12

「失踪日記」の続編。 作者が生きることに大変苦悩しながら、表現者として、芸術家として、本物であることを証明した本。 本当に大変な経験をしている中、よくぞここまで自分を客観視して、完成度高い漫画にできるなと。 アルコール中毒は、死に至る病気。 これは以前、西原理恵子の本でも、...

「失踪日記」の続編。 作者が生きることに大変苦悩しながら、表現者として、芸術家として、本物であることを証明した本。 本当に大変な経験をしている中、よくぞここまで自分を客観視して、完成度高い漫画にできるなと。 アルコール中毒は、死に至る病気。 これは以前、西原理恵子の本でも、実体験として、心の底からの叫びとして書かれていて、印象に残っている。 アルコール中毒という病気と折り合いをつけながら生きていかなければいけないのは、我々には想像もつかない恐怖であろう。そもそも、アルコール中毒の人は、日常の不安から逃れたいという人が多いと思う、その不安と付き合いながら、アルコールの誘惑からも逃れないといけない。 この漫画は、そんなシリアスな現実も、笑いに昇華してしまう。登場人物たちは、世間とうまくやっていけないアウトサイダーだが、だからこそ人間らしく、活き活きとしているように見える。(実際は、もっと過酷なんだと思うが。) ある意味、吾妻ひでお自体がそちら側にいたからこそ、一定の共感、仲間意識をもっている。また、批評意識が高く、人をクールに観察していること(客観性をもっていること)の両面がうまい具合に交じっているから、ここまで、エンターテイメントに表現できるのだろう。 つげ義春がギャグ漫画かけたら、こんなだっただろうなという印象。

Posted byブクログ

2017/08/20

一時は人気を誇った漫画家・吾妻ひでお。私も子供の頃に 作品を読んだ記憶がある。 その人気漫画家が仕事を放り出して失踪。自殺未遂、路上生活、 肉体労働、そしてアルコールに溺れ、家族に入院させられるまでを 描いたのが前作『失踪日記』だった。 本書は『失踪日記』の終わりの方で「続き...

一時は人気を誇った漫画家・吾妻ひでお。私も子供の頃に 作品を読んだ記憶がある。 その人気漫画家が仕事を放り出して失踪。自殺未遂、路上生活、 肉体労働、そしてアルコールに溺れ、家族に入院させられるまでを 描いたのが前作『失踪日記』だった。 本書は『失踪日記』の終わりの方で「続きはまた」と書かれていた アルコール中毒治療の病棟での日々を綴ったものである。あ、 勿論、漫画です。 入院生活を送るなかで体験した治療内容や、他の入院患者を 観察した描写なのだが、禁断症状やら鬱に晒されながらよくぞ これだけ記憶していたなと思う。 依存症からの脱却って辛いと思うし、その治療の過程でも しんどいことがたくさんあったと思うんだ。でも、それを作品 として昇華出来てしまうのって凄いわ。 作品として出版される以前の初稿の段階ではもっと暗い話に なっていたそうだが、決定稿でも十分に辛い部分は伝わって 来る。それを、吾妻氏の作風が緩和しているんじゃないかな。 入院中に外泊許可が出て自宅に帰るシーンもいいのだが、 やっぱりラストの退院して帰宅するシーンは読んでいる方 もなんだかほっとする。 尚、吾妻氏は今でも断酒に取り組んでいる。これは一生、 努力しなきゃいけないんだろうな。

Posted byブクログ

2017/02/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

随所に吾妻ひでお本人の人柄があらわれていて興味深い。 “酒”という液体に拘泥した葛藤がほとんど理解出来なかった。つくづく自分はアル中とは無縁の下戸で良かったと思う。

Posted byブクログ

2016/10/12

前作もそうですが、この絵柄とサラッとした描写だからこそ重いテーマなのに笑って読めると思う。家族の病気という言葉も出てきますが、引きずり込まれない奥さんも強い!病院の中の人間関係も独特で面白い。 ラストの不安そうな表情にジーンとします。この後どうなったんだろう。読んだ後に色々考えさ...

前作もそうですが、この絵柄とサラッとした描写だからこそ重いテーマなのに笑って読めると思う。家族の病気という言葉も出てきますが、引きずり込まれない奥さんも強い!病院の中の人間関係も独特で面白い。 ラストの不安そうな表情にジーンとします。この後どうなったんだろう。読んだ後に色々考えさせられます。

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2016/09/18

 前作の続きですが、絵の雰囲気や、描写の仕方が正統後継って感じで、歳月の経過を感じました。入院中にイライラするとか、他人の退院期日に嫉妬っぽい感情を抱くとか、そういうところをぼかさずに書いちゃうくらいには、今は俯瞰視されているんだなぁと。  アル中については、ぼんやりと知ってい...

 前作の続きですが、絵の雰囲気や、描写の仕方が正統後継って感じで、歳月の経過を感じました。入院中にイライラするとか、他人の退院期日に嫉妬っぽい感情を抱くとか、そういうところをぼかさずに書いちゃうくらいには、今は俯瞰視されているんだなぁと。  アル中については、ぼんやりと知っている部分がありつつ、わからないことも多く。AAについてとかは、いくつか疑問点があったので、その辺が解消してすっきり。アル中にならずにお酒を我慢するのは自分でもできると思うけど、アル中になってからお酒を我慢するのは段違い。  アル中病棟の様子も、かなりわかりやすかったです。おかげさまで、今後はイメージしやすくなりました。  あと、幻覚が出る時の状態も、興味深かったのです。今までは、「幻覚が出るから恐ろしい」っていう精神状態だと思っていたんだけど、「恐ろしいから幻覚が出る」っていう順序なのかなぁと。その発想は今までなかったので。  新しい発見もたくさんありつつの、興味深い本でした。情報量が多くて、わかりやすくて、読みやすかったので、また一から読み直しますー。 

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2016/06/06

本書の舞台となっている病院に生前父が入院したことがあるので、私自身何度か訪れたことがある。清潔感のある病院で、精神科としてはそこそこ名の通った病院である。 とはいえ、3か月といっても入院は辛いだろうと思う。筆者はさすがプロで面白おかしく描いているが、相当の苦しみだったと推測する。...

本書の舞台となっている病院に生前父が入院したことがあるので、私自身何度か訪れたことがある。清潔感のある病院で、精神科としてはそこそこ名の通った病院である。 とはいえ、3か月といっても入院は辛いだろうと思う。筆者はさすがプロで面白おかしく描いているが、相当の苦しみだったと推測する。前作にもまして表現がリアルで、勿論アル中にはならぬよう自重を誓った次第である(笑)

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2016/05/27

吾妻ひでおの体験記は前作に続いて今回も傑作!退院をしたその後もアルコール依存症が続いていくことへの不安を暗示していてる作品は、飲まないぼくにも不安という意味では共通するものがあった。依存症の怖さを伝えつつ笑いを失っていないのもさすが!

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2016/02/19

図書館で。 失踪日記も大層な内容だと思いましたがこちらも壮絶。入院している患者さんたちも一癖もふた癖もありそうな人たちで…良くも悪くも普通じゃないな、と思いました。が。人間何が起こるかわからないし他人事じゃないなぁなんて思いながらも読みました。 それにしても一番わかりやすいのは...

図書館で。 失踪日記も大層な内容だと思いましたがこちらも壮絶。入院している患者さんたちも一癖もふた癖もありそうな人たちで…良くも悪くも普通じゃないな、と思いました。が。人間何が起こるかわからないし他人事じゃないなぁなんて思いながらも読みました。 それにしても一番わかりやすいのは漬物のきゅうりが生のキュウリに戻らないのと一緒、というたとえは非常にわかりやすい。自営業というか創作で食ってくって大変なんだろうなぁとしみじみしてしまいました。やりたいことと生きがいを見つけること。簡単なようで難しい。とりあえず吾妻先生、頑張れ、という気持ちです。(だったら図書館で借りないで買ってやれ、って感じですね)

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