日本史の謎は「地形」で解ける の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2015/09/03:半分まで読む。 昔は、今よりも、地形が社会構造や出来事にあたえる影響が大きかったという本である。 そうなのかと、思うことが度々ある、非常に新鮮で、斬新な観点を与えてくれる本。 2015/09/12:読了 いや~~おもしろかった。 特に、 尾根の道から半蔵門が主要な門であること 人口の増加と、水・エネルギー不足から、首都の奈良→京都、京都→江戸を導き出したところ 地形
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こんな内容だと歴史も身近に面白く感じることができます。半蔵門や、忠臣蔵、徳川の軍事水路、京都の遷都など。
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なぜ平城京は遷都したか、とか、江戸城をめぐる話とか面白かった。特に江戸城の話では、現在のあそこ、ここと出てくるので、電車の中で読みながらスマホでGoogleMap で確かめたり(^^; 本書では取り上げてなかったけど、説明されて地名の由来に気がついたりして、なるほど~ 利根川がも...
なぜ平城京は遷都したか、とか、江戸城をめぐる話とか面白かった。特に江戸城の話では、現在のあそこ、ここと出てくるので、電車の中で読みながらスマホでGoogleMap で確かめたり(^^; 本書では取り上げてなかったけど、説明されて地名の由来に気がついたりして、なるほど~ 利根川がもともと東京湾にそそいでいたというのにはびっくり。
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タマフルの推薦図書になってたので購入。なるほどと思える話が多く楽しい。後半ちょっとワンパターンかも。
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地形から日本史の謎に臨んだユニークさが売り物。 全体には面白いが、中には強引な我田引水のものもあります。 例えば、江戸城の半蔵門。大手門が正規の正門ではなく、半蔵門が正門という主張。城外から城内へ唯一橋ではなく土塁で繋いでいるのは正門の証しだと強引に結論付けている。 別の本で調...
地形から日本史の謎に臨んだユニークさが売り物。 全体には面白いが、中には強引な我田引水のものもあります。 例えば、江戸城の半蔵門。大手門が正規の正門ではなく、半蔵門が正門という主張。城外から城内へ唯一橋ではなく土塁で繋いでいるのは正門の証しだと強引に結論付けている。 別の本で調べたら、半蔵門が土塁で築かれているのは、将軍の脱出用として、橋では万一壊れたり、焼け落ちたりするが、土塁にしてそういうリスクを避けている。そして半蔵門に繋がっている甲州街道を使って天領である甲斐まで落ち延び易いように、半蔵門の周辺や甲州街道沿いには、百人隊や千人同心は配置されているとある。 こちらの説の方が説得力があるようです。 というような箇所もあるが、ユニークな切口で、それなりに歴史を楽しめる。
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地形や気候などの「地学」的知識によって、日本史の定説を次々と覆していく痛快な一書。既存の歴史学がこうした初歩的条件を無視していたとしたら、知的怠慢としか言いようがない。マルクス曰く、「歴史記述はすべて、全歴史の自然的基礎ならびにそれが歴史の行程の中で人間の営為によってこうむる変容...
地形や気候などの「地学」的知識によって、日本史の定説を次々と覆していく痛快な一書。既存の歴史学がこうした初歩的条件を無視していたとしたら、知的怠慢としか言いようがない。マルクス曰く、「歴史記述はすべて、全歴史の自然的基礎ならびにそれが歴史の行程の中で人間の営為によってこうむる変容から、出発しなければならない」(ドイツ・イデオロギー)。この言葉を思い出したのであろうか、著者は地形や気候などの自然条件に「下部構造」というマルクス主義の用語を借用する。しかし、本来の「下部構造」はあくまで経済的な生産諸関係の謂いであり、わざわざこの語を当てる必要もないと思うのだが。
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忠臣蔵の浪士潜伏先が半蔵門付近。吉良家が八重洲から隅田川向こうの本所。赤穂浪士のお墓のある泉岳寺が家康創立の今川義元菩提寺で高輪大木戸の前。幕府アウト~♪
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日本史を下部構造である地形と気象から読み直してみようという試み。人文社会学的にどうかは別にして、それ自体があんまり他で見ないので新しいし、興味深い。気になったのは都市が備える安全、食糧、エネルギー、交流軸の条件や、都市では権力者が緑地を作らなければなくなるとか。 他にも関東平野が...
日本史を下部構造である地形と気象から読み直してみようという試み。人文社会学的にどうかは別にして、それ自体があんまり他で見ないので新しいし、興味深い。気になったのは都市が備える安全、食糧、エネルギー、交流軸の条件や、都市では権力者が緑地を作らなければなくなるとか。 他にも関東平野が縄文時代は海であり、16世紀には湿地だったのが江戸幕府が開かれてお手伝い普請で利根川の東遷等がなかったら今の関東平野はなかった。比叡山の地理的戦略的重要性。不衛生な京都で流行った疫病を恐れ、日本一小さな首都だった鎌倉に閉じこもって人口流入を防いだ源頼朝。元寇が失敗した理由は泥にはまってあるいは森に阻まれ牛馬の動力が奪われたから。江戸の赤穂浪士の潜伏先や泉岳寺に埋葬されていて高輪大木戸が移されていることや吉良家と徳川家の関係から赤穂浪士の討ち入りは幕府に仕組まれたものとする説。吉原遊郭の移転と日本堤。奈良、京都、東京への遷都の背景などなど。
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地形から読み取っていく謎解きは面白い。ただ関西での生活が長いので江戸の話は分かり難かったな…。逆に関西近辺の話を「ほほう〜」と思うことしきり。この本に書かれている場所に実際に立ったら、より一層、古の状況が想起されるかと。
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章ごとにテーマが具体的で読みやすく、地形を根拠に説得力ある歴史解釈が面白い。とくに徳川家康の狙い、忠臣蔵については興味深い内容で、その時代の歴史を再度読み返してみたくなった。
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