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円卓 の商品レビュー

4

299件のお客様レビュー

  1. 5つ

    87

  2. 4つ

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2022/03/04

「大阪版ちびまる子ちゃん」との読了ツイートを拝見して読みたくなった作品 まだ考え方が幼いのに自分が1人前だと思ってるところ、ほんとにそっくりでした コテコテの大阪弁の会話。琴子の新しい言葉に対する好奇心。ちょっとずつ成長していく姿。とても良かったです

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2022/02/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読んでいる間ずっと鼓動が早まっていた気がする。琴子の視点からみる世の中が躍動的で。琴子が日常を通じて少しずつ経験が増えていく、感情が増えていく、分かることが増えていく過程に、もしかしたら私が子供の頃も同じような感覚だったのではないかと思わせられる。当時のことははっきりとは憶えていないけど、ふと大人の会話や心情や空気が理解できたときの空間が固まるような感覚はなんとなく覚えている。姉たちが会話の中で琴子を思う描写があたたかくて好きだった。ぽっさんの賢さもとても好きだった。読み終わってなぜか目がうるうるした。

Posted byブクログ

2022/02/22

なんて眩しい小説か。 子供の感受性は大人の想像を平気で超えて 一生懸命にいろんなことを吸収して 本人も気づかないうちにあっという間に変わる。 子供たちの生きている世界は 眩しく美しく愛おしく残酷で切ない。

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2022/02/17

西加奈子。満を持して登場。 みたいなそんな作品。私の中で。 表現の一つ一つが個性的で、たまらなく素晴らしいです。 そして、登場人物すべてが、ほんとみんな魅力的。 最後の解説にも書いてあるのですが、読み終えたとき、魅力的な登場人物とお別れするのが名残惜しくなる、そんな作品でした...

西加奈子。満を持して登場。 みたいなそんな作品。私の中で。 表現の一つ一つが個性的で、たまらなく素晴らしいです。 そして、登場人物すべてが、ほんとみんな魅力的。 最後の解説にも書いてあるのですが、読み終えたとき、魅力的な登場人物とお別れするのが名残惜しくなる、そんな作品でした。 この本を読んで、子供にしかない、子供ならではの『純粋さ』『無邪気さ』『あどけなさ』には、とても憧れました。 そして宇宙よりも解読不能な思考回路と果て無き好奇心。 どの年齢の、どのタイミングで、失くしてしまったんだろうな。私。 子供の頃に戻りたい。とはあまり思わないけど、でも、だけど、こっこのように、純粋で真っ直ぐすぎる心に戻ってみたいなー。なんて、ちょっと思ったりしました。

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2022/02/06

主人公琴子は三つ子の姐、祖父母、両親と狭い団地暮らしでとても賑やか。傍から見れば幸せな光景だが、孤独に憧れるという小3にしてとても難癖強いキャラだった。家族や同級生も個性が目立つ子ばかりであり、個性がいじめの原因にもなりかねないとも言える日常でそれは琴子からみると羨望の眼差しであ...

主人公琴子は三つ子の姐、祖父母、両親と狭い団地暮らしでとても賑やか。傍から見れば幸せな光景だが、孤独に憧れるという小3にしてとても難癖強いキャラだった。家族や同級生も個性が目立つ子ばかりであり、個性がいじめの原因にもなりかねないとも言える日常でそれは琴子からみると羨望の眼差しであり、よい捉え方だなとも思った。 また、関西弁が強くて慣れていないと多少読みにくいところがあった。

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2022/01/17

マンガの様な個性的な登場人物たち。 こっことぽっさんの関係がいい。ぽっさんの吃音を心からかっこいいと思っているこっこを、そのままに受け入れているぽっさん。こっこが級友の病気や境遇を単純に羨ましく思って真似ようとするこっこに、ぽっさんが、こっこの行動は…と優しくじっくり諭すように...

マンガの様な個性的な登場人物たち。 こっことぽっさんの関係がいい。ぽっさんの吃音を心からかっこいいと思っているこっこを、そのままに受け入れているぽっさん。こっこが級友の病気や境遇を単純に羨ましく思って真似ようとするこっこに、ぽっさんが、こっこの行動は…と優しくじっくり諭すように話す場面が良かった。 みんな〜ほんとに小学3年生?

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2022/01/11

子供の頃を思い出す。子供の視野は低い位置からしか見えないが、壁がない。学校内は喜怒哀楽溢れる環境。大人になると子供の頃に見えなかった視野へと移り変わる。その頃には子供の視野が低くて見えなくなり、感情を押し殺すことも覚える。 懐かしい気持ちになる一冊だった。

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2022/01/10

自分が幼かった頃に戻してくれるような感覚。 琴子のように眼帯や眼鏡に憧れたり、病弱になりたかったり。 特にハラハラドキドキする物語ではなく、心に沁みる。それでいて個性的なたくさんの子供達に笑ってしまう。 公園で琴子とポッさんが祖父に見守られながら話し合うシーンや、ポッさんが琴子に...

自分が幼かった頃に戻してくれるような感覚。 琴子のように眼帯や眼鏡に憧れたり、病弱になりたかったり。 特にハラハラドキドキする物語ではなく、心に沁みる。それでいて個性的なたくさんの子供達に笑ってしまう。 公園で琴子とポッさんが祖父に見守られながら話し合うシーンや、ポッさんが琴子に謝り鹿が登場するシーンなど、描写がとても静かで綺麗で心が切なくなる、私にとってはとても良い物語でした。

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2021/11/17
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こっこの成長の物語。 孤独を望むのは自分が孤独でないから。 初めは周りの目を気にすることなく発言していたこっこも徐々に口数が減っていく、 成長し、大人になる。 そんな物語。

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2021/10/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この本をごく簡潔に表すとすれば?と自問し、不機嫌な「ちびまる子ちゃん」と自答してみました。 渦原琴子、三年生。通称コッコ。 頑固でひねくれている。切れやすく、二言目には「うるさいんじゃボケ。」 孤独になりたく、不幸になりたく、同じ公団に住む同級生のぽっさんのドモりのリズムが素敵だと感じている。自分はとんがりたいのに、周囲からは猫かわいがりされる。それがまたウザく感じるコッコ。 物語のわきを固めるキャラも変わらず個性的。 渦原家は公団住まいにもかかわらず8人家族。祖父母に父母、そして三つ子の姉。 同級生、どもりのぽっさんは七福神の寿老人に憧れる。趣味が渋い。同じく同級のごっくんはベトナム人だが関西弁しか喋れない。朴君は父親が別居中とかいろいろ訳アリ。 超個性的な家族が一同に会する食卓である円卓(これはつぶれた中華屋からもらってきたもの)が題名になっていることからも、一つの家族を描写しているものと思われます。 特に大きなツイストがあるわけでもなく淡々と物語は進みます。ただ、作品終盤にかけてちょっとだけコッコが成長する?と言う感じなのかな? ・・・ 作者の西さんは言葉を紡ぐリズムに特徴がある気がします。ストーリー展開はどうにも煮え切らないものが多いのも特徴な気がします。そうした作風から考えますと、本作は言葉のリズムは従来どおりの西節?がさく裂、また展開も私が読んだ他の作品と比べるとすっきり終わった気がします笑 エンターテイメントという程面白みに特化しているわけでもなく、かといって家族の繋がりを強く全面に出すような教科書的なつくりでもなく立ち位置的には中途半端である気がします。子どもの素直さがちょっと残酷ですが、ユーモアあふれた楽しい作品だと思います。ストーリ展開というより、言葉遣いやリズムを楽しめるかたにはおすすめできる本だと思います。

Posted byブクログ