円卓 の商品レビュー
西加奈子。小学生が主人公の小説で、ここまで面白かったのって他に記憶にない。成長を見事に切り取ってる。格差もダイバーシティも、そこに普通にあれば普通なのだ。こいカルピスも、めっちゃつめたい水も、あいこがつづく時間も、みつごも、円卓も。みな幸せの要素たるのだ。そして大阪弁の楽しさ、手...
西加奈子。小学生が主人公の小説で、ここまで面白かったのって他に記憶にない。成長を見事に切り取ってる。格差もダイバーシティも、そこに普通にあれば普通なのだ。こいカルピスも、めっちゃつめたい水も、あいこがつづく時間も、みつごも、円卓も。みな幸せの要素たるのだ。そして大阪弁の楽しさ、手芸部・玉坂部長の無類の格好良さと来たら。「ものもらい」が「めばちこ」と説明されない不条理も、鼠人間の圧倒的存在感と並んで、もはや村上春樹的でさえある。読んでよかった。
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こども最高 気分を戻してくれる ワクワクして生きられる気がしてくる これもまた素晴らしい西加奈子の本
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また個性的な子が主人公やな。お姉ちゃんが三つ子というのもインパクトあるし。おばあちゃん、おじいちゃんもいる大家族。そのせいか、円卓。 大家族ならではの生活。ワイワイ、賑やかで羨ましい。
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こっこを中心としたみつごを含む一家の物語。シュールな視点のこっこが思うことをつらつらと書かれている。世の中を斜めに見るこっこの視点や物の言いようが面白いけど、将来苦労するやろなー。
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映画をみて小説をよみまた映画をみた。1度目の映画は流し見であったのも含めヘぇくらいだったが(失礼)、2度目はとても感動した。小説を映画化することに否定的な人もいるが見る見ないはその人自身の判断として様々な媒体の楽しさ、入り口が広がる感じがあるから私は映画化に賛成だ。(もはや本の感...
映画をみて小説をよみまた映画をみた。1度目の映画は流し見であったのも含めヘぇくらいだったが(失礼)、2度目はとても感動した。小説を映画化することに否定的な人もいるが見る見ないはその人自身の判断として様々な媒体の楽しさ、入り口が広がる感じがあるから私は映画化に賛成だ。(もはや本の感想ではない。
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西加奈子さんの小説が好きだ。漁港の肉子ちゃんにも通じるまっすぐさがある。小学生の真っすぐで、純粋な日常。だけど、周りの真っすぐさに疑問を持ったりする少しの屈折と思っているまっすぐさ。三つ子の美しいまっすぐさ。このストレートさ。いいなあ! そして、それだけで終わらない。深みもある。 今日、たまたま中華料理屋へ行った。円卓を囲む料理は元気が出る。もりもりと皆で食べる。生きる。 西加奈子さんの強さと明るさ。以前、西加奈子さんの帯に又吉が書いていた。「絶望するな。僕らには西加奈子がいる」。 まさに、まさにそうなんだ。「生きていける」と思える小説をもっともっと書いてほしい。
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小学3年生のこっこから見た世界観を面白おかしくお話しにするとこくなった。いつも家族の中心には居間にデンと置かれた真っ赤な円卓がある。その円卓を囲んで食事をする風景は日本の平和の象徴のようだ。 何かの本(西加奈子だったかな)小学5年までの子供の行動というのは酔っ払いが酒によっ...
小学3年生のこっこから見た世界観を面白おかしくお話しにするとこくなった。いつも家族の中心には居間にデンと置かれた真っ赤な円卓がある。その円卓を囲んで食事をする風景は日本の平和の象徴のようだ。 何かの本(西加奈子だったかな)小学5年までの子供の行動というのは酔っ払いが酒によっている状態と同じであると書いてあった。こっこたち小3はそのど真ん中である。大人は子どもにかえりたいために酒を飲むのだ。楽しかった子供時代を思い出すために。
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西さん、この人は天才だと思う。 小説家希望の人がこの人の作品読んだら打ちのめされて志望すらやめてしまいそう(笑) 今回も私達が忘れてしまっている感覚を文章におこし、繊細なようでおおざっぱに描く。 また数年後読み直したい。なんというか読後もジトーっと残るもんが毎回ある。 他作家の書...
西さん、この人は天才だと思う。 小説家希望の人がこの人の作品読んだら打ちのめされて志望すらやめてしまいそう(笑) 今回も私達が忘れてしまっている感覚を文章におこし、繊細なようでおおざっぱに描く。 また数年後読み直したい。なんというか読後もジトーっと残るもんが毎回ある。 他作家の書いたあとがきもとてもよかった。(名前失念) 登場人物の個性がすごい。そして皆あったかい。 大所帯の家庭っていいな。 まだ終わらないで、終わらないで、と読んだ。こんなにも終わるのが惜しい作品に出会えて嬉しい。
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姉から貰った一冊。 自分では余り手に取らなかったであろう一冊。 文句なしに素晴らしい。 小学三年生のこっこ、口が悪い。悪いと言うか汚い。 小学生にして孤独に憧れる。 何とも個性的で愛すべき女の子。 こっこの家族や周りにいる友達も愛すべき人物が多い。 おじいちゃん、格好良いなぁ...
姉から貰った一冊。 自分では余り手に取らなかったであろう一冊。 文句なしに素晴らしい。 小学三年生のこっこ、口が悪い。悪いと言うか汚い。 小学生にして孤独に憧れる。 何とも個性的で愛すべき女の子。 こっこの家族や周りにいる友達も愛すべき人物が多い。 おじいちゃん、格好良いなぁ。 ぽっさんも堪らなく格好良い。 私は子供に戻りたいなーと思う事はないけれど、 自分が子供の頃も、そう言えば色々な事を考えて 感じていたなと、無性に懐かしく感じ 最後の方では涙すら出ました。 読後感は温かい気持ちになるような、少し寂しいような、不思議な感じ。 何てことない日常を非常に愛おしく感じさせるのが上手い作家さんだなぁ。 本をくれた姉に感謝せねば。 余談ですが私の家族は読書家が多い。 実家へ帰り、面白そうな本を貸してもらうのを密かな楽しみにしています。
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「賢い」でも、ましてや「小賢しい」でもなく、「聡い」お子の頭の中を覗けて、強く共感した、読んだ甲斐があった一冊。
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