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know の商品レビュー

3.9

185件のお客様レビュー

  1. 5つ

    44

  2. 4つ

    69

  3. 3つ

    47

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2014/03/12

超情報化対策として、人造の脳葉〈電子葉〉の移植が義務化された2081年の日本・京都。 情報庁で働く官僚の御野・連レルは、情報素子のコードのなかに恩師であり現在は行方不明の研究者、道終・常イチが残した暗号を発見する。 その“啓示"に誘われた先で待っていたのは、ひとりの少女...

超情報化対策として、人造の脳葉〈電子葉〉の移植が義務化された2081年の日本・京都。 情報庁で働く官僚の御野・連レルは、情報素子のコードのなかに恩師であり現在は行方不明の研究者、道終・常イチが残した暗号を発見する。 その“啓示"に誘われた先で待っていたのは、ひとりの少女だった。 衝動買い。表紙と語り口がそれぞれ伊藤計劃の『ハーモニー』に似てるのは無関係ではないかもしれんね。 面白かった。確かに面白かったのだけれど、どうしても伊藤計劃と比べてしまうのか 物語が空中戦のまま終わってしまったような気がしてならない。 もう少し知ルのキャラクターを掴んでから本筋に入っていたら違っていたのかなとか。 「わたしの人生は、今日のためにありましたから」

Posted byブクログ

2014/03/09

その人の情報を読み取ることで、その人が今後どのような行動.発言をするか、理解できるというのは納得できたけど、銃弾に関しては何処に撃たれるか分かったとしても、どうやったって体がついてかないんじゃないかと、どうしたって納得できなかった。

Posted byブクログ

2014/03/09

Brain machine interfaceの将来。 全ての情報にアクセスが可能となった時、「知る」ことに価値はない。「問う」ことに価値がある。(その意味では登場人物のネーミングに疑問がある。)全てを「知る」ことが「悟り」なのか。 終盤での同じクラス9同士の対話からエンディング...

Brain machine interfaceの将来。 全ての情報にアクセスが可能となった時、「知る」ことに価値はない。「問う」ことに価値がある。(その意味では登場人物のネーミングに疑問がある。)全てを「知る」ことが「悟り」なのか。 終盤での同じクラス9同士の対話からエンディングに掛けては不完全燃焼。ただ、哲学の本ではないと割り切ってエンタテインメントとして捉えれば、一気に読める。

Posted byブクログ

2014/06/06
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 近未来で情報が氾濫した未来を舞台にしたSFである。ミステリ風で"なぜ"という疑問を持ちながら読んでいき、物語に引き込まれた。読んでいてとても読みやすかった。とにかく凄かった。  物質と情報、生と死、古いと新しいが対となって物語を構成しているような気がした。

Posted byブクログ

2014/02/25
  • ネタバレ

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私も大学の時に講義を受けていたことがある若島正先生のレヴューを見て、買い求めた1冊。 SFというジャンルに真っ向から挑みかかっている作品であり、それだけで好感度は高い。 またその試行が2010年代という今の時代と上手く噛み合っており、多少の強引な設定に目をつぶったとしても、充分に成立し、そして成功していると思う。 世界の総デジタル化、総コンピューター化というものに対しては、生理的に正体不明の不安や嫌悪を覚える人は少なくなかろうが、この小説はそういった世界が行き着く1つの姿を最大限肯定的に創造し、描いている。 作品中にあるように、人の心の動きですら解析可能な電気的情報と捉え、それを絶対的な確度で予測するためには、ほぼ生成することなど不可能なんじゃないかと思われるプログラムの定義が必要なわけだが、それを可能にしたのが道終・常イチということなんだろう。 進化の極みに達した電子計算機器が人の脳と相互補完的に生きることになれば、それはもう全知全能で、未来の出来事すら計算により弾き出すことができる、文字通りの神になってしまうのか。 そんな舞台装置に、京都御所、記紀に宗教といったアナクロなギミックが絡められているから、面白い。 脳=know。 Webを脳になぞらえている設定もきれいにハマっていると思う。 しかし、最期に知ルの脳は量子葉のもたらす計算処理に耐えきれず、知ルは死を迎えてしまう(それすらも知ルの脳は知っていたわけだが)。 先程書いた"最大限肯定的に創造し、描いている"という表現とは相反する見方だが、もしかしたら、電子葉を使う作中の人々が、いつでもどこでもスマートフォンをいじり、何かを調べる時にはすぐにインターネットで検索を掛ける現代の人々を少し滑稽な姿で映しこんでいる、と読み取れないこともないのと同様に、知ルの最期は、結局のところ人体の脳と電子機器は究極的な融合を遂げることはできないのだ、という直喩であるのかもしれない。 1点、どうしても受け入れらない要素として、ロリコン趣味が過ぎる展開はまったく不要で、この小説と著者の品性を貶めている。

Posted byブクログ

2014/02/22

衝撃の結末。 あの2つの概念を関連付けて考えるなんて。自分の中の世界観が書き換わった作品でした。すごい!

Posted byブクログ

2014/02/18
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よく分からなかった点→ (1)露骨な情報格差システムがすんなり導入されるにいたった経緯 (2)先生が自殺した理由(どのみち情報のブラックホールには“知ル”が到達してくれるのに、彼女のもたらす情報を知らないまま死ぬことを良しとしたのか) (3) 情報収集・処理能力の極限化は、身体制御能力も向上させるものなのか(ダンスシーン) (4)一人だけキャラが浮いてる噛ませ君のキャラづけの意味 (5)14歳の少女にアレさせちゃう作者の倫理観 …最後の3つは冗談ですが、そういう些細なところにツッコみながら読んでいたから、素直に物語を楽しめなかったのかもしれません。 あとは、知ルと連レルのファーストコンタクトって、やっぱり京大で学生が押していたベビーカーのあれなんだろうか。 改めて、この年齢差に抵抗感を感じてしまう…。 世界観の描き方、キャラづけの仕方、物語の進め方、に違和感が大きくて、あまり好きじゃないタイプの作品でした。

Posted byブクログ

2014/02/13

近未来、和製SF。 日経サイエンスでGoogle脳について読んだ直後にみつけた本だったから、設定はすんなり入れた。日経サイエンスの記事、さくっと読めるからこちら読む前に読んどくと未来として繋がって楽しいかも ストーリーの展開、ラスト通してSFとしてはすごく好きだった。 電子葉、...

近未来、和製SF。 日経サイエンスでGoogle脳について読んだ直後にみつけた本だったから、設定はすんなり入れた。日経サイエンスの記事、さくっと読めるからこちら読む前に読んどくと未来として繋がって楽しいかも ストーリーの展開、ラスト通してSFとしてはすごく好きだった。 電子葉、量子葉、クラス分け。 クラスアスタリスクと9。 アスタリスクもっと出てきてもよかった、けどこの長さならこんなもんかな。 もっとシリーズものにしてもいい世界観だったと思う 連レル、とかって名前の表記にはちょっとひっかかったけど、そこはSFならではということで。 恋愛要素がチープだったなー。プリティウーマンみたいにお互いを支え合う感じがあればよかったけど、このくらいじゃ連レルは大したことしてないから知ルの気持ちは恋に恋するというか、愛っぽくない。連レルとしても、ひっかけてきた女の子とどうとも違わないんじゃないかな。 中途半端ですごく残念。 連レルがなんというかもったいない。 最後の方はただのお供というか説明役で、せっかく先生の弟子だったのに結局先生と知ルの補佐で終わっちゃってる。 もっと彼が輝ける未来があってもよかったのでは。 面白かったけど、物足りない。 アニメ化して肉付けされないかなーなんて笑

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2014/02/11

「おすすめ文庫王国」における『オリジナル文庫大賞』で満票だったこの本。 今スマホを持って、ほんの少し昔から比べても段違いに情報が手軽に入るようになったけど、そうしたこともあって“電子葉”というアイデアもすんなり入り込み、荒唐無稽な設定ながら何となく絵柄が目に浮かんでくるような描写...

「おすすめ文庫王国」における『オリジナル文庫大賞』で満票だったこの本。 今スマホを持って、ほんの少し昔から比べても段違いに情報が手軽に入るようになったけど、そうしたこともあって“電子葉”というアイデアもすんなり入り込み、荒唐無稽な設定ながら何となく絵柄が目に浮かんでくるような描写に、アニメを見ているような感覚でサクサク読み進む。 SFチックな話だけれど、そこに深入りせず、むしろ古風な雰囲気を漂わせた活劇や謎めいた逃避行が予測を外して読ませ、結構楽しめた。

Posted byブクログ

2014/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一気読みしました。 情報化された近未来。 ある日、プログラムのデータを削除して持ち逃げした人物を探して欲しいと言われて、その人物が主人公が十四年前に一週間だけ講義をしてもらった老人。 十四年の歳月を経て、いなくなった恩師の残したプログラムから暗号を読み取り、再会を果たし、恩師は自殺。量子葉を持つ中学女児をを預かる。 その恩師がやりたかったことが、死後の世界を知ること。 タイトル通り、知ることに重点をおいた本でした。 私自身、情報系の道に進みながら、プログラムのことは全然できないので、負い目を感じながら読みました(笑) 本を返す期限を過ぎていて一気読みしましたが、3時間ほどで読み終わりました。 文字列のくせに、寺での襲撃は映像を見ているかのような感覚を与えられました。

Posted byブクログ