わたしをみつけて の商品レビュー
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児童養護施設で育った主人公の弥生は准看護師として淡々とした日々を送る。自分の居場所が無くならないようにということだけを考え、理不尽な院長や医者にも従っていくが、新しく来た師長はそんな弥生の頑なな心を変えていく。 いい子じゃなかったから親に捨てられた、ずっとそう考えてきた弥生を思うとせつないです。
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「わたしはいい子」が余りにも辛すぎて だからその分だけ この本の感動があったのかと。 捨て子であった主人公が いい子と隣り合わせで持つ心情に押しつぶされそうになりながらも 人との出会いで少しずつ変わっていく。 言葉にしてしまうとこんなに薄っぺらくなってしまうけれど とても感動...
「わたしはいい子」が余りにも辛すぎて だからその分だけ この本の感動があったのかと。 捨て子であった主人公が いい子と隣り合わせで持つ心情に押しつぶされそうになりながらも 人との出会いで少しずつ変わっていく。 言葉にしてしまうとこんなに薄っぺらくなってしまうけれど とても感動的なお話だった。 医療に対する責任、人としての責任。 生きていく以上はしっかりと自覚していかなくてはと 自分自身にも警鐘となる部分もあったかな。
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(2016.08.13読了) またまた中脇初枝さんです。 昨日読み終えた『きみはいい子』の続きではありませんが、同じ街が舞台で、同じ人物が大切な役どころとして矛盾なく登場します。そういう意味では続けて読んで良かったです(^^;; 実は読み始めてすぐ気が付いたのですが、少し前に偶...
(2016.08.13読了) またまた中脇初枝さんです。 昨日読み終えた『きみはいい子』の続きではありませんが、同じ街が舞台で、同じ人物が大切な役どころとして矛盾なく登場します。そういう意味では続けて読んで良かったです(^^;; 実は読み始めてすぐ気が付いたのですが、少し前に偶然NHKのドラマで見ていた作品でした。もちろんストーリーはほぼ同じです。 しかし、原作の方がずっとずっといい! 感動の大きさ、深さが全く違いました。 おすすめの一冊です(^_−)−☆
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良かった。 ひとに大事にされて初めて自分の痛みがわかって泣いた少年。 「これでやっと、嫌な事は嫌だって感じられるようになる。自分を大事に出来るようになるんだよ」169ページ。、涙。
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「自分は捨て子」「親に捨てられた」と、常に悲しみのうちに生きてきた弥生は、看護師として一人立ちした。地道に真面目につとめているが、看護師の仕事は生活のためと割り切っている部分もある。 そんな弥生が、新しく来た藤堂師長の影響で、看護のあり方や、患者、看護師仲間との新しい関係に目覚め...
「自分は捨て子」「親に捨てられた」と、常に悲しみのうちに生きてきた弥生は、看護師として一人立ちした。地道に真面目につとめているが、看護師の仕事は生活のためと割り切っている部分もある。 そんな弥生が、新しく来た藤堂師長の影響で、看護のあり方や、患者、看護師仲間との新しい関係に目覚めて行く。 「捨てられた自分」は、誰かに拾われたからこそ生きて来られたと気付く。 だから、今度は弥生が「拾う人、救い、掬い上げる」人へと変わるのだ。 余談だけれど、医療現場が舞台の話を読むと、なんだか病院へ行くのが怖くなってしまうなあ…
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「きみはいい子」と同じ桜ヶ丘団地を舞台に〜巡り合いにより救われる〜共通の世界観で描かれるメッセージ性の高い作品。 ただベースとなるストーリーがベタなだけに読み手によってどうとでも変わってしまうのでは?といらぬ心配もしてしまう。 ビフォーアフターのギャップをつけるためにヒロインの卑...
「きみはいい子」と同じ桜ヶ丘団地を舞台に〜巡り合いにより救われる〜共通の世界観で描かれるメッセージ性の高い作品。 ただベースとなるストーリーがベタなだけに読み手によってどうとでも変わってしまうのでは?といらぬ心配もしてしまう。 ビフォーアフターのギャップをつけるためにヒロインの卑屈過ぎる位置付けも共感はし難いし悪役とはいえあまりにもアホ過ぎる医者も興醒めする原因のひとつではないか。 孤の時代にマッチするテーマは独創的で惹きつける力を持っている、だからこそもっとじっくりと深い物語を描いて欲しいと思う
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平易な文章は無駄がなく詩のように滑らか。細かな部分まで丁寧に描かれていて、ノンフィクションかと思うくらいとてもリアル。 女性らしい視点で命を見つめている。大切なのは医師の名誉ではなく患者の命だし、親の都合ではなく子供の命なのだと。 是非また読んでみたいと思った。
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わたしをみつけて みんなが心の中に抱えてる想いの 根っこにある気持ちはこれなんだと。 気持ちを言葉にできない人の心に触れて、 そこを通して写し出される自分の心に触れて、 その度に「わたしをみつけて」という声が 聞こえる気がする。
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一つの病院でしか働いたことがない人にとっては、そこにいる医師しか知らない、当たり前と言えば当たり前だけど、それはかわいそうで不幸なことで、もっと違う医師がいる、と教えた師長さんがいてくれてよかった。
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分かってるのに、たまにこういう本読みたくなっちゃう。 どれだけ理屈で抑えても、条件なく愛されて育った経験がないと、自己否定感が拭い去れないんだよね。あなただけじゃないよって、自分を慰めたくて読んでしまうのかな。 理由がハッキリしすぎて分かり易すぎる主人公の思考パターンにイライ...
分かってるのに、たまにこういう本読みたくなっちゃう。 どれだけ理屈で抑えても、条件なく愛されて育った経験がないと、自己否定感が拭い去れないんだよね。あなただけじゃないよって、自分を慰めたくて読んでしまうのかな。 理由がハッキリしすぎて分かり易すぎる主人公の思考パターンにイライラしたり同情したり、そんなに割り切れないよって思ったり。 師長やおじさんの言葉に泣きそうになったり。彼らみたいな素敵な大人に出会いたかったと切実に思ったけど、私はもう大丈夫。今は寂しい子を愛してあげる側になりたい。
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