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折れた竜骨(下) の商品レビュー

4.2

159件のお客様レビュー

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    51

  2. 4つ

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2013/10/27

休みの日に一日どっぷり本の世界へ。 久しぶりに俗世間から離れて 幻想世界へと浸ることができた。 そんな幸せな休日、あと何日送ることができるだろうか。 穂信さんに魅了されて5年? すきな作家といえば いしいしんじさんだけだった私。 ひょんなことから短編集『Story Sell...

休みの日に一日どっぷり本の世界へ。 久しぶりに俗世間から離れて 幻想世界へと浸ることができた。 そんな幸せな休日、あと何日送ることができるだろうか。 穂信さんに魅了されて5年? すきな作家といえば いしいしんじさんだけだった私。 ひょんなことから短編集『Story Seller』を購入し その中の「玉野五十鈴の誉れ」と出会い 一目惚れをした。 話の展開と読めない登場人物の心底に惹かれた 今回の『折れた竜骨』は 大好きな穂信さんが、横文字の世界を作り上げていた。 今まで読んできた 『ボトルネック』 『儚い羊たちの祝宴』 『追想五断章』 にはないテイストで私の好きな穂信感を得られるかどうか 半分不安だったけど、 開けばあっという間の読了でした。 どこかグレーで 靄がかかっている世界のなかに 誰も気づいていない光が存在していて 結局靄も そこに光があるから見えるのではないか… そんな世界。 私の勝手なイメージだけれど 穂信さんの作品を読んでいると なぜかそんな感覚を覚える。 今回はハイファンタジー?だったけれど 思った通り、靄と光を感じることが出来た。 さて次は何を読もうかな。

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2013/10/20

ファンタジーとミステリの融合。 前半はいまいち作者の意図が読めず、違和感を感じてました。 下巻になり、まさにミステリーこてこてな展開になってきて、 謎が暴かれていくとやっと意図がわかってきた。 ファンタジーとして、緊迫感のある展開でいまいちリズム感がない。 米澤穂信は言葉を尽くし...

ファンタジーとミステリの融合。 前半はいまいち作者の意図が読めず、違和感を感じてました。 下巻になり、まさにミステリーこてこてな展開になってきて、 謎が暴かれていくとやっと意図がわかってきた。 ファンタジーとして、緊迫感のある展開でいまいちリズム感がない。 米澤穂信は言葉を尽くして説明するところがあるので、 戦闘シーンのようなリズム感を求められるのは、苦手そう。

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2013/10/19

特殊設定によるミステリとファンタジーの極めて高度な融合を成し得ている本作品。それは言うまでもなく米澤さんの物語の語り手としての懐の深さを表している。現実の十二世紀の中世の舞台に、独自の魔法の論理を持ち込みながら、あくまで舞台設定上のルールに乗っ取ってフェアに謎を解き明かしていく。...

特殊設定によるミステリとファンタジーの極めて高度な融合を成し得ている本作品。それは言うまでもなく米澤さんの物語の語り手としての懐の深さを表している。現実の十二世紀の中世の舞台に、独自の魔法の論理を持ち込みながら、あくまで舞台設定上のルールに乗っ取ってフェアに謎を解き明かしていく。しかも、それだけではなく、呪われたデーン人の襲来から撃退までは手に汗握るほどの緊迫した戦闘描写が繰り広げられる。これで、面白くない訳が無い。「折れた竜骨」に導かれ、再びアミーナとニコラが出会う日は来るのだろうか。

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2013/10/14

2011年の日本推理作家協会賞作品。12世紀のヨーロッパの島を舞台に、魔術の要素も加えたファンタジーでもある。とにかく、“理性と論理は魔術をも打ち破る。”わけで、おもしろい。

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2013/10/14

体裁はファンタジーだけど、内容はミステリー。形が変わるとこんなにも感触が変わるものなのか! と驚愕。

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2013/10/05

設定に馴染めきれなかったというか、横文字の名前がおぼえきれなかったというか。私の読解力では全てを理解することは難しかった。また何年後かに読み返してみたい。

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2013/09/27

ファンタジーな世界で、実際に魔術や「呪われたデーン人」というファンタジー設定が出てくるにもかかわらず、ミステリーとして成立させてしまうのはさすがです。 ただ、なんというか米澤穂信さんの作品に見られるような色合いではなかったのが個人的にはちょっとあれってなりました。

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2013/09/24

下巻は冒険色と上巻の謎と伏線の回収。 伏線とはいえわかりやすいものがほとんどだし、えっていうよりもああって感じかしら。最後のさて皆さんを除いては。 お兄ちゃんの影が薄いと思ったらやっぱりプライドの高い能無しかと嬉しさ半分落胆半分。 ホームズのようなはんにんの作り方だったけれど、ス...

下巻は冒険色と上巻の謎と伏線の回収。 伏線とはいえわかりやすいものがほとんどだし、えっていうよりもああって感じかしら。最後のさて皆さんを除いては。 お兄ちゃんの影が薄いと思ったらやっぱりプライドの高い能無しかと嬉しさ半分落胆半分。 ホームズのようなはんにんの作り方だったけれど、スッキリしないのはなぜかしら。 物語としてはだいすき。

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2013/09/22

ジャンルがミステリーとなっていたので、読む前に想像していた内容と異なっていたので戸惑いました。物語の舞台も北欧でバイキングが活躍した時代となれば、多くの伝説から成るファンタジーの世界だからです。 登場するのは、呪われた・・暗殺騎士・・魔術使い・・舞台は自然の要塞という地理的条件の...

ジャンルがミステリーとなっていたので、読む前に想像していた内容と異なっていたので戸惑いました。物語の舞台も北欧でバイキングが活躍した時代となれば、多くの伝説から成るファンタジーの世界だからです。 登場するのは、呪われた・・暗殺騎士・・魔術使い・・舞台は自然の要塞という地理的条件のあるソロン諸島です。このソロン諸島の領主ローレント・エイルウイン、その娘アミーナ、ソロン島に渡った登場人物の面々、仇敵を追う聖アンブロジウス病院兄弟団の騎士等々・・誰が殺人者なのか・・という謎を探るという筋書きになっているものの、物語には伝説が伏線にあり戦いには魔術が交錯するので、難題をクリアする冒険物語の面白さがありました。ただ、この物語の始まりの部分や登場人物の遍歴など、もっと長編でつないでほしいなあと思いました。物足りなさがあったのは残念です。

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2013/09/18

最近,東京創元社から文庫本化された米澤穂信氏のミステリー. 穂信氏のミステリー×ファンタジーということで前々から読みたかったのですが,文庫化と聞いて飛びついて読みました. あとがきでも述べられていますが,ファンタジーといってもハイ・ファンタジーではなく,舞台としては中世ヨーロッ...

最近,東京創元社から文庫本化された米澤穂信氏のミステリー. 穂信氏のミステリー×ファンタジーということで前々から読みたかったのですが,文庫化と聞いて飛びついて読みました. あとがきでも述べられていますが,ファンタジーといってもハイ・ファンタジーではなく,舞台としては中世ヨーロッパに沿って書かれています.ただ "魔術" が存在する世の中で,密室が密室でなくなる,ということもあり得る状況なのです.ファンタジーを読者に提示する"ルール"としてうまく用いられており,ファンタジーとしてもミステリーとしても非常に満足できた. 話のほうは,少し大人びた16歳の女の子が主人公かつ語り口で物語が展開されていきます.女の子が主人公というのは比較的珍しいのでは?私としては,会話や心情描写で女の子の気持ちにリンクするのも面白いと思いながら読み進めていきました. 次は同じ氏の作品である "さよなら妖精" を読みたいところです.

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