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残月 の商品レビュー

4.2

332件のお客様レビュー

  1. 5つ

    121

  2. 4つ

    131

  3. 3つ

    42

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2018/03/21

「親なんてのは、詰まらないものですとも。 子には子の幸せがある、と頭ではわかっていても、それが親の思い描いていた幸せの形と違えば、いろいろ考えてしまうんですよ。 子が幸せなら自分はどうでも良い、と無理に思おうとすればするほど、逆に親子の絆に囚われすぎて苦しくなるものなんです」 ...

「親なんてのは、詰まらないものですとも。 子には子の幸せがある、と頭ではわかっていても、それが親の思い描いていた幸せの形と違えば、いろいろ考えてしまうんですよ。 子が幸せなら自分はどうでも良い、と無理に思おうとすればするほど、逆に親子の絆に囚われすぎて苦しくなるものなんです」 だったら、どうすれば......? 「子の幸せと親自身の幸せを混同しないことです」。(244頁) 本作では登場人物達がそれぞれの幸せを考えることになる。 中でも、冒頭の言葉は、ついやりがちな、子供への過干渉を戒める言葉で、親である人にもそうでない人にも、子である人にも響く言葉だ。 誰だって幸せになりたい。 そして自分の人生にやり残しがあるのなら、失敗があったのなら、子供には自分の代わりに成し遂げて欲しかったり同じ轍を踏ませないようにしたりしたくなる。 満ち足りていたとしても、自分はこうしたら幸せだったから、あなたにも、と言いたくなる。 しかし、親と子供は違うのだ。 幸せの感じ方も、掴み方も。 ご寮さんも澪も幸せになって良いのだ。 誰かのために生きる事は素晴らしい。 けれど圧し殺した心はいつか自分を壊してしまう。 幸せとは、親子とは、それを感じさせる巻であった。

Posted byブクログ

2018/02/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

又次が亡くなり気持ちを切り替えられぬまま捲った今巻。つる家のみんなは又次を想いつつ確実に前を向いていました。澪は源斉の計らいで面と向かって野絵と会えます。ただし、太夫と料理人として。2人のいつかまた必ず幼馴染として会うという覚悟を感じました。そしてこの巻では思ってもみなかった芳の心の動きも感じられます。他の人の幸せを願う芳だからこそ幸せになって欲しい。みをつくしシリーズも残り2冊になってしまいました。抱える問題と澪がどのように向き合い答えを出すのか楽しみです。

Posted byブクログ

2018/02/15

今回は特に文章が美しかったな。優しくて、それでいて芯があって。「毎日を丁寧に生きようじゃねぇか、身の回りの小さな幸せを積み上げて、なるたけ笑って暮らそうぜ」種市もいいこと言うな。そして当然のように腹がへる。カマスの塩焼きが食べたい。

Posted byブクログ

2018/01/18

8巻です! 7巻の衝撃から次巻を読む気が失せていたのですが、本巻は、前巻の暗さを払拭し未来の幸せを感じさせるようなお話が多かったので、それなりに楽しめました。 が、突っ込みどころは満載です。 最終回に向けて、著者がどう収めていこうとしているかの道筋が見えたけど、なんだか安易で...

8巻です! 7巻の衝撃から次巻を読む気が失せていたのですが、本巻は、前巻の暗さを払拭し未来の幸せを感じさせるようなお話が多かったので、それなりに楽しめました。 が、突っ込みどころは満載です。 最終回に向けて、著者がどう収めていこうとしているかの道筋が見えたけど、なんだか安易で唐突です。 例えば、澪がいずれ居なくなってもつる屋は安泰となるようふきちゃんにも料理の才能が芽生えて来たし、 一人にしておけないご寮さんも片付いたし、 当たり前だけど小松原さまはもう一切出てこないし、 こんな状況で更に、天満一兆庵の再興の必要性が無くなるという・・・ 澪は野江ちゃん一人に集中できる環境が整いました。 しかも又次さんのかわりに野江ちゃんとの橋渡しをしてくれる人物もすぐにあてがわれ、っていうか野江ちゃんとは普通に会えちゃってるし。(今まであんなに切なく引っ張ってたのに急にいいのか) 新・吉原で勝負の時を待つばかり、ではないでしょうかね。 でもまあいいんです。 お料理を絡めたほのぼの人情モノを私は求めていたのですから。 安易でも唐突でも、幸せな物語の方が楽しい、7巻のような展開はもうカンベンだよ~

Posted byブクログ

2017/11/02

登場人物のリストからあの人とあの人が消えた。なんだか寂しい。 この巻では澪の周りの人達がそれぞれに人生の節目を迎える。素敵なカップルも1組誕生する。 澪自身はこの先どうなるのか? 続きが楽しみ。

Posted byブクログ

2017/10/07

登場人物が1人減ったけれど彼も見守っているので安心。被災して天涯孤独になった主人公 澪の人生を読者も共に歩いたり見守ったり応援している気にさせながら旨い料理も味わいながら読み進むうちに完結まで早くもあと2巻となった。中だるみを感じさせない手際よさには舌を巻く。

Posted byブクログ

2017/09/01

残月、彼岸までの2話は又次の死の余韻から度々目頭が熱くなった。佐兵衛との再会という前進があったものの、彼の忠告を裏切るように登龍楼の挑発に乗ってしまう澪。つくづく采女宗馬はイヤな奴だ。芳にもようやく幸せの時が訪れようとしている。悲しみから幸せへの転機が、次巻への期待を抱かせてくれ...

残月、彼岸までの2話は又次の死の余韻から度々目頭が熱くなった。佐兵衛との再会という前進があったものの、彼の忠告を裏切るように登龍楼の挑発に乗ってしまう澪。つくづく采女宗馬はイヤな奴だ。芳にもようやく幸せの時が訪れようとしている。悲しみから幸せへの転機が、次巻への期待を抱かせてくれる。

Posted byブクログ

2017/08/04

みをつくしし~シリーズ8巻。 又次さんを想って涙する巻でした。そして、前巻でも思ったけれど、清右衛門、あなた何者? 佐兵衛との再会も果たし、ご寮さん自身にも幸せが訪れ…。 残すところあと2巻。皆が幸せになれますように。本当に心が温まる巻でした!

Posted byブクログ

2017/08/04

芳さんと佐兵衛の話しがとりあえず丸く収まって一安心。 そして芳さんの恋(笑) 色々あったけどちょっとホッとできる一冊だった。 最終巻まであと僅か。 続きが気になる!! 2017.8.4読了

Posted byブクログ

2017/07/28

シリーズ第八弾。シリーズを通して探し求めていた人が遂に姿を現す。主要人物にもまた大きな動きのある一冊。今回も泣ける…!

Posted byブクログ