残月 の商品レビュー
それぞれが又次の喪失に耐えている。あさひ太夫その人も。佐兵衛との再会の巻でもあるけど、ここは意外にさらっと。さらに一柳の主 柳吾の芳への真摯な想い。 ただ寒中の麦を思へ、なシリーズ八作目。
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亡くなった人が今まだそこにいて助けてくれているような哀しいけれど前向きな日々、失われたと思った人や会うことは叶わないと思っていた人との再会。この巻は希望の多い巻だった。澪には新たに一柳の旦那や摂津屋が関係してきて、料理屋としてまたもや飛躍出来そうな予感。
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芳の幸せを願う澪。本当の親子であっても一生一緒にいる事は難しい。でも澪同様、芳とはずっと一緒にいると思っていたので、少し寂しい。 ふきちゃんが急に頼もしくなってきたので、そちらも楽しみ。 あと二刊。皆んなが幸せに向けて動き出していて、どういう結末になるのか怖くもあり、楽しみでもあ...
芳の幸せを願う澪。本当の親子であっても一生一緒にいる事は難しい。でも澪同様、芳とはずっと一緒にいると思っていたので、少し寂しい。 ふきちゃんが急に頼もしくなってきたので、そちらも楽しみ。 あと二刊。皆んなが幸せに向けて動き出していて、どういう結末になるのか怖くもあり、楽しみでもある。 りうさんの言葉はいつも重くて暖かい。 2016.11.13
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前回から随分と間が開いてのシリーズ8冊目。このところ心苦しい出来事が続いていましたが、佐兵衛のこと、芳の幸せ、そして澪の未来。やっと幸せに向けて動き始めた気配が漂う巻でした。ふきちゃん、大変だけど頑張れ!!
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初読。図書館。シリーズ8作目。いよいよラストに向けてみんなの人生が収まりをみせていく。芳は行方知れずだった息子との再会を果たし、一柳の旦那に望まれる。そうか、そこをまとめちゃいますか。美緒は夫の深い愛情で子をなし穏やかな慕情の中にいる。愛される幸せっていうやつですね。野江の顔を見て言葉を交わし、野江の生きる目的を知る。澪の願いも同じです。ラストが気になって気になって仕方がない。
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シリーズ8弾目。 一番初めの章は又さんのいない淋しさで胸がいっぱいになりました。 残すところ後2冊です。 つるの屋の皆それぞれが少しずつ変わり始めてきていますね。 どう纏めてくるのか物凄く楽しみ。 ご寮さん、おめでとう!
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前の巻で大切なつる家の仲間を失い読者としても意気消沈していましたが、健気なふきの頑張りに頬が緩みました。 そしてここまでひたすら息子の消息を探し続けた芳にも僥倖が。 全てが丸く収まったわけではないけれど、少しずつ全体が上向きになってきた印象です。 澪と野江の再会も、彼女らが思慮深い大人になった今だからこそ叶ったことで、お互いの心根を隠してお互いを想い合う姿が感動的でした。 料理家として覚悟を決めた澪の姿が凛々しく、登龍楼への啖呵が気持ちよかった。早くとっちめたれ。
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現代の食関連の小説を読んでいたら 無性に“みをつくし料理帖”が読みたくなって~ 残りの巻を読んでしまうのが勿体なくて 遺して置いた“残月” 今回は又次の想い出の回でもあり 読みながら胸がいっぱいになります・・・ 迎え火を焚いて又次を迎えるつる屋の人々は 人のいない膳を見て 又...
現代の食関連の小説を読んでいたら 無性に“みをつくし料理帖”が読みたくなって~ 残りの巻を読んでしまうのが勿体なくて 遺して置いた“残月” 今回は又次の想い出の回でもあり 読みながら胸がいっぱいになります・・・ 迎え火を焚いて又次を迎えるつる屋の人々は 人のいない膳を見て 又次の姿を追い求め 又次の料理を思い出し そこに居るはずの人が居ないという どうにもならない喪失感を味わいます 澪と野江 芳と息子佐兵衛、そして柳吾 運命の輪も動き出します 又次の初盆を迎え 明日が送り火を焚く日であることを悲しふきに 種市がかける言葉が胸に響きます “この齢になってわかることだが 残された者が逝っちまった者のために 出来ることは、そう多くは無ぇのさ。 中でも大事なのは、心配をかけないってことだ。” “そのことを大事に胸に留めて 毎日を丁寧に生きようじゃねぇか。 身の回りの小さな幸せを積み上げて なるたけ笑って暮らそうぜ。 ういう姿を見て、始めて、亡くなった人は 心から安堵できるんじゃあねえのか。”
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みをつくし料理帖第8作目。怒涛の前巻からだいぶ経ってしまったが、作中で言われるととても辛かった…。しかし今作はさらに続く困難の中にも希望が見えて…ご寮さんの件については意外だったが、幸せになって!と応援です。
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もう涙なしには読み進められない。作者は天才か。起こってほしくないことが起こってしまうが、それは避けられないよなあとか、最大のピンチの中で起死回生の出会いがあったりしてよかったなあとか。それが人生だよね。本に出てくる料理のように滋味にあふれた内容でじんわりくる。
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