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よだかの片想い の商品レビュー

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140件のお客様レビュー

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2014/01/26

島本さんは好きな作家のひとりで とくに初期の作品が好き。 この作品はそんな感覚が戻るような一冊だった。 20歳そこそこで、学生で、こんな決心ができるとは これからどんな恋をするのだろう。 大人だな。 相手との年の差も感じないような恋をしていた。

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2014/01/12

この本の各個人は自身が抱えるよだかを透かして見た世界で傷つきながらも大事な物を大事だと声に出すことを臆さない。 アイコのいう、「私は強くない。」って気持ちはすごく分かる。私も「強いね」と言われてしまう女子の1人なので。女子という無条件なか弱さを素直に利用して人に頼ることができない...

この本の各個人は自身が抱えるよだかを透かして見た世界で傷つきながらも大事な物を大事だと声に出すことを臆さない。 アイコのいう、「私は強くない。」って気持ちはすごく分かる。私も「強いね」と言われてしまう女子の1人なので。女子という無条件なか弱さを素直に利用して人に頼ることができない。笑 だから自分1人で頑張ろうとして、でもそれは強がって、頑張って強くあろうとしているのであって決して“強い”わけではない。 だからこそその弱さを、誰かにがんばってんだねと全面肯定して欲しい、そんな相手が現れたらさ、もう…好きになっちゃうよ笑。 そんなに悪いものじゃないですよ、と朗らかに笑えるアイコの心が、素敵だと、そう思った。 アザがあり自身の本質を見て欲しいと願って真摯に生きてきたアイコだからこそ、他人の本質を見ようと思う。 そんなアイコに救われた人、そして救われる人、それを魅力だと感じる人。 私も、そこに気づける人になりたい。そう強く感じさせてくれる作品でした。

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2014/01/04

■これは結構すきな島本理生。 片想いってほどでもないしちょっとほっこりするくらいの恋愛話。顔にあざのあるアイコ。好きになった映画監督。デートのどきどきとか、ほどよい感じで、何よりやっぱりアイコのお母さんが素晴らしい。いいひとだなぁ。

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2013/12/16

『約束は守ってほしいし、私と会うことを一番楽しみにしていてほしい、相手にもこちらが想うのと同じくらい、好きになってほしい。付き合っているのに、片想いみたいな状態じゃなくて』 主人公の物理学専攻の大学院生アイコは生まれながらに左頬に青いアザ持っていた。それを隠すように地味に勉強に...

『約束は守ってほしいし、私と会うことを一番楽しみにしていてほしい、相手にもこちらが想うのと同じくらい、好きになってほしい。付き合っているのに、片想いみたいな状態じゃなくて』 主人公の物理学専攻の大学院生アイコは生まれながらに左頬に青いアザ持っていた。それを隠すように地味に勉強に打ち込み生きてきた彼女にある時、出版社で働くまりえから顔にアザや怪我を負った人達を取り上げた取材の依頼が来る。ためらいながらも、親友からの依頼に応え、本の表紙までも飾ることになった。それは大きな話題となり、テレビで取り上げられ、ついには映画化されることが決まる。映画監督の飛坂逢太との出会いがアイコに初恋をもたらす。いつまでも片想いみたいな切ない両想いに揺れるアイコと仕事に多忙で恋愛にドライな飛坂を描いたストーリー。 両想いになってからの方が苦しくなるのはほんとに酷だなあ。好きなんだからそれでいいや、全部受け入れてあげるだなんて、出来なくてより一層わがままになって試すようなこと言っちゃったりする。苦しくなる恋愛からは自分が醜くなり過ぎないうちに、身を引きましょう。 『私達の関係性は、   きっと変わらない。この先も』

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2013/12/15

顔にあざのある主人公の高潔さ、孤独さ、それを乗り越える強さとくじける繊細さなど、さまざまな表現で読ませてくれた気がします。 映画の評論にしても、こういう感想を聞かされたら、映画監督としたら面白くてきっと興味を持つだろうと思うのですが、お互いの生きてきた環境や生き方が違いすぎて、そ...

顔にあざのある主人公の高潔さ、孤独さ、それを乗り越える強さとくじける繊細さなど、さまざまな表現で読ませてくれた気がします。 映画の評論にしても、こういう感想を聞かされたら、映画監督としたら面白くてきっと興味を持つだろうと思うのですが、お互いの生きてきた環境や生き方が違いすぎて、その先をずっと一緒に見られるかというと、やはり難しい。 お互いを想っているのに一緒には生きていけない切なさを読ませるのはうまいなと思います。 底に流れる透明な感じをいつもこの作者の作品から感じます。

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2013/12/12

生まれつき顔にアザをもつアイコの初恋物語。アイコには、顔にあざ持つ人々が経験するであろう学生生活でのエピソードを経ているが、心は歪むことなく、真っ直ぐに人生を生きている。真っ直ぐだけど、かっちかち。かっちかちの心は、初恋の君に出会い、その弱さに触れ、角がとれたよう。 初恋はやはり...

生まれつき顔にアザをもつアイコの初恋物語。アイコには、顔にあざ持つ人々が経験するであろう学生生活でのエピソードを経ているが、心は歪むことなく、真っ直ぐに人生を生きている。真っ直ぐだけど、かっちかち。かっちかちの心は、初恋の君に出会い、その弱さに触れ、角がとれたよう。 初恋はやはり実らないが。

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2013/12/09

「他人が自分をどう思っているか」、「姿、形に惑わされることなく、本当の自分を見てくれる人がいるか」という人間の本質を考えさせられる小説。 綺麗な容姿が、醜い容姿に変わったとき、人はどう接して、どう態度が変わるのか、といった問題も提起している。 ただ、こうした問題提起の部分に深み...

「他人が自分をどう思っているか」、「姿、形に惑わされることなく、本当の自分を見てくれる人がいるか」という人間の本質を考えさせられる小説。 綺麗な容姿が、醜い容姿に変わったとき、人はどう接して、どう態度が変わるのか、といった問題も提起している。 ただ、こうした問題提起の部分に深みがない。恋愛を中心に据えているからだろうが、もう少し、この部分を深く掘り下げたらよかったと思う。

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2013/12/09

顔にアザを持つ女の子の物語。取材で会った映画監督を好きになり、否定的だった自分が少しずつ解放されてゆく。 ナラタージュの時も思ったんだけど、島本理生 さんはいつも、両想いなのにハッピーエンドにならない。お互い好きになら一緒にいたらいいのに!とやきもきしてしまう。 私の情緒へ対する...

顔にアザを持つ女の子の物語。取材で会った映画監督を好きになり、否定的だった自分が少しずつ解放されてゆく。 ナラタージュの時も思ったんだけど、島本理生 さんはいつも、両想いなのにハッピーエンドにならない。お互い好きになら一緒にいたらいいのに!とやきもきしてしまう。 私の情緒へ対する理解力が足りないのかもしれないけど、これじゃ切ないモヤモヤが残る。 途中、アザをレーザー治療しようかと考えたものの、その先に出会う人は、アザがあったら仲良くしてくれたか悩むかも、と思い至り結局やめる場面があって、そこの部分が一番印象的だった。恋愛小説なのに! 生まれつく環境は選べないし、持たなくても良い荷物を時に持たされることもあるかもしれない。 とらわれすぎず、否定せず、そのままを受け入れること。 そんな自分のそばにいてくれる人を、大事にしたいな、と感じる優しい物語だった。

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2013/12/08

やっぱり切ない結末なんですね。。 でも悲しいよりもこれから彼女の人生がとても素敵なものになっていくんじゃないかっていうワクワクする気持ちが残る作品

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2013/12/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小さい頃から左頬に大きなアザがあることで、恋愛はあきらめていた大学院生の女性。対談で出会った映画監督に恋をする。 この人なら、外見を気にせず私を受け入れてくれるかもしれない…。 「かけひきはできない。 そんなのは、自信のある人のすることだから」 登場人物の感情の機微がせつない。

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