よだかの片想い の商品レビュー
読んでよかった。 島本さんの作品ずっと読み続けてるけど、そう思えたのは本当に久しぶりで、読み続けててよかった。嬉しかった。 思春期真っ只中の人も、思春期を通り過ぎて、アイコと同じ年代になった人も、共感できる部分はあるんじゃないかと。 読んでるあいだずっと、ジョンジョンフェステ...
読んでよかった。 島本さんの作品ずっと読み続けてるけど、そう思えたのは本当に久しぶりで、読み続けててよかった。嬉しかった。 思春期真っ只中の人も、思春期を通り過ぎて、アイコと同じ年代になった人も、共感できる部分はあるんじゃないかと。 読んでるあいだずっと、ジョンジョンフェスティバルの「歌とチューン」を流していたのだけど、相性がとてもよかった。
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人生初サイン会に行って買った本。 トークショーのなかで、 ・当初は牧場のシーンで終わる予定だった ・監督本人はともかく映画は岩井俊二作品イメージ ・重い作品が続いてたからあまり重くならないようにした ・正確には片想いじゃないけど片想いにした ・恋愛は結局人の深いところまで描ける ...
人生初サイン会に行って買った本。 トークショーのなかで、 ・当初は牧場のシーンで終わる予定だった ・監督本人はともかく映画は岩井俊二作品イメージ ・重い作品が続いてたからあまり重くならないようにした ・正確には片想いじゃないけど片想いにした ・恋愛は結局人の深いところまで描ける みたいなことを聴いてて読んだぶん 頷けるところがたくさん。 アイコが後半デート中に振り返って、好きすぎてアザを隠してなかったって気づくところとか特に、恋愛小説というより一人の女の子の成長の話だと思った。
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顔にあざのある女の子のお話。 主人公は自分の傷を見られたくないけれど、同時に受け止めてほしい女の子。出会ったのは他人の弱さは上手く受け止められないけれど、自分のエゴや弱さを全て受け入れてほしい男。もどかしいくらい、愚直に恋をする女の子の姿がありありと描かれています。島本さんの作...
顔にあざのある女の子のお話。 主人公は自分の傷を見られたくないけれど、同時に受け止めてほしい女の子。出会ったのは他人の弱さは上手く受け止められないけれど、自分のエゴや弱さを全て受け入れてほしい男。もどかしいくらい、愚直に恋をする女の子の姿がありありと描かれています。島本さんの作品は、こういう男の人が多いかも。女の子が成長し、一歩を踏み出す姿に胸が熱くなりました。
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はじめから鳥肌たちっぱなしの涙腺緩みっぱなしでそのまま終わった。島本理生さんの新刊は、デビュー作のシルエット、ナラタージュ、波打ち際の蛍、君が降る日、がすきな人には大満足であろう作品に仕上がっています。わたしは著者の、とくに上記にあげた作品が大好きなので、読みはじめからその世界観...
はじめから鳥肌たちっぱなしの涙腺緩みっぱなしでそのまま終わった。島本理生さんの新刊は、デビュー作のシルエット、ナラタージュ、波打ち際の蛍、君が降る日、がすきな人には大満足であろう作品に仕上がっています。わたしは著者の、とくに上記にあげた作品が大好きなので、読みはじめからその世界観に感動しっぱなし。読むというよりも感じる作品。少女漫画みたいな。恋愛小説。甘酸っぱいなー。 うまれつき顔に痣のあるアイコは出版社で働く友人の頼みで顔に痣のあるひとたちのルポルタージュの取材を依頼される。そのルポルタージュは反響が良く、やがて実写化へとなり、そこで映画監督の飛坂さんと出逢い、23歳の遅い初恋を経験することになる。 島本作品の男性っていいですよね。なんかダメなのにダメに感じさせないし、あなたとか、キミとか呼ぶ感じ。とても気持ちの良い敬語、丁寧語。そして優しいの。欲しい言葉をくれる感じがたまらない。 はじめての贈り物で高級なアンティークの手鏡を贈った飛坂さん。それをいともかんたんに夜の交差点の真ん中で投げてアイコに渡す! うわー。痣のあるアイコに手鏡なんて、と思うけれどその後の飛坂さんの感じとかとても良い。 あと一緒に歩いているときにアイコが痣のことを通行人の男の子に嫌な感じで言われたときにその男に向かって謝罪を要求するところ。そしてそのあとに 「一緒のときに、あなたが悪く言われたら、反論する責任は僕にはあるでしょう。一緒にいるっていうのは、相手を肯定しながら、同じ場所にいることなんだからさ。それは立派な理由だし、責任だ」 うわーうわーうわー。たまらん。 飛坂さんだけでなく、たとえばアイコの大学院の教授や、E.T.と呼ばれる後輩の原田くんとか、みんないい。嫌な感じのひとが皆無だし、たとえば嫌な感じのひとがいてもさらっとしてるところがよい。 よーく読んじゃうと、んんん? と疑問に浮かぶ描写とかあるけれど、あんまり考えないでただ感じるままに島本さんの作品は読んで欲しい。読んで、脳に言葉が入ってくまま、そのままなみだ止まらなくなります。やっぱ大好きです。大満足。
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彼女が彼との別れを選んだこと。 そこが彼女の強さだな、と思った。 痣を通した色眼鏡で物事を見ていた、 だからこそ信頼できる人とだけ付き合ってこられた、と。 多分、それはとても幸せなことで、なかなかできないこと。
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いつも凛として潔い。 でも本当は弱さを見せられない 脆くて可愛い女性。 主人公の今後を応援したくなる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
左の目から頬にかけてアザがある理系女子大生の前田アイコの成長していく姿を描いた作品。 アイコの心理描写が丁寧でいつしかアイコの気持ちになって読んでいました。 コンプレックスはあるけれど、恋をして、自分のコンプレックスにも目を向けるようになる。そしてまた、自分の道を考える。その過程もいつも凛としていてかっこいい。そしてかわいい女性だ。 実らなかった恋で成長して、また、新たな展開が始まる。今度はもっとうまくいくといいね。
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非常に読みやすかったです。最近の島本理生作品にしては、あまり暗澹としてなくて(暗いのは暗いので嫌いではないんですが)。 あざにコンプレックスのようなものがある子にしたら、ちょっと積極的すぎるところには違和感がありました。 ですが、全体的には素敵な初恋物語だと思います。 飛坂さんよ...
非常に読みやすかったです。最近の島本理生作品にしては、あまり暗澹としてなくて(暗いのは暗いので嫌いではないんですが)。 あざにコンプレックスのようなものがある子にしたら、ちょっと積極的すぎるところには違和感がありました。 ですが、全体的には素敵な初恋物語だと思います。 飛坂さんよりは原田くんの方に魅力を感じましたが(笑)。
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こないだ、著者のエッセイを読んだのでその内容がチラついてしまった。でも、素直にいい物語だったんじゃないかな。世界の理不尽さや、無意識な他人からの言葉の持つ刺が、この人の持ち味であるけど今回はおさえめ…だと思う。そういう意味で読みやすかったと思う。 それから、丁寧で切々とした心理描...
こないだ、著者のエッセイを読んだのでその内容がチラついてしまった。でも、素直にいい物語だったんじゃないかな。世界の理不尽さや、無意識な他人からの言葉の持つ刺が、この人の持ち味であるけど今回はおさえめ…だと思う。そういう意味で読みやすかったと思う。 それから、丁寧で切々とした心理描写がとても好きだ。 息苦しくなるくらい、切実に張り詰めていた世界や空気が解けていく瞬間が際立つように見えた。
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つい「デリケートな題材を扱った」とか言いそうになる小説だけど、その感覚自体が“違う”のかもしれない。 顔もアザをもつ女性が恋を知り、成長していく姿。 アザという悩みを抱える事でおきてくる様々な感情、気持ちのあり様、出来事の捉え方が自然と描かれていたように思う。 深い描写もあった...
つい「デリケートな題材を扱った」とか言いそうになる小説だけど、その感覚自体が“違う”のかもしれない。 顔もアザをもつ女性が恋を知り、成長していく姿。 アザという悩みを抱える事でおきてくる様々な感情、気持ちのあり様、出来事の捉え方が自然と描かれていたように思う。 深い描写もあったりして、考えさせられながら読んだ。 素直にいい小説を読んだと思う。
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