よだかの片想い の商品レビュー

島本理生【著】

2019/07/30

生まれつき顔に大きなアザが有る女の子が、大学生になって初めて恋をする話です
。
人間は不公平なものです。見た目だけを取っても、生まれつき可愛らしく産まれて、可愛らしく格好よく育つ人々がいます。はたまた容姿が美しくなく生まれる人もいます。
かっこいい人を見ると、こんな風に産まれたら人生楽しかろうなあと思って生きてきました。でも年取ってくると羨ましさが薄まっていきます。年を取るって素晴らしい。

年頃の女の子で顔にアザは厳しいです。自信を持てと言っても無理な話です。それでもコンプレックスに押しつぶされる事はなく、しかし心を鎧って女性らしさを放棄して生きてきたようなアイコ。そんな彼女がひょんな事で若手映画監督に恋をします。これがまた不器用で直情径行なのに奥手。心の中でエールを送りながら読みました。読んでいてモジモジハラハラしました。恋っていいよなあ・・・。

2019/05/21

顔の左側をおおったアザ。からかいの対象にされ、恋愛はあきらめていた。けれど、映画監督の飛坂逢太と出会い、世界がカラフルに輝きだす。24歳にして恋愛経験値ゼロの理系大学院生アイコ。女性に不自由しないタイプの飛坂の気持ちがまったくわからず、時に暴走したり、妄想したり、大きく外したり。一途な彼女の初恋の行方は…!?切なくもキュートなラブ・ストーリー。

2019/04/25

アイコが芯の強い女性とわかったが、男女間の恋愛の仕方に共感が持てない。作者がこのテーマについて、描ききれてないのかな、と感じた。

2019/02/27

ねぇ！！！！！！
こんなにもかつて気持ちが
ヒリヒリドキドキ痛んだ小説って
あったかな！！！！！！？
というくらい胸が痛くなりました
すごく好きな小説になりました

本当に表現が素敵で
記憶から溢れてしまうのが惜しくて
心に刺さって仕方ないので
読書ノートを再開しました
この作家さんの行間の使い方や
句読点の使い方に登場人物の
息遣いが感じられました

この人が好きと確信したときの
脳天が痺れるような喜びも
ずっと自分の中だけに
存在してほしかったのに
その存在が離れてしまう寸前の
頭が凍てつくような感覚も
誰でもないその人に言って欲しかった言葉を
違う人から与えられたときの
苦笑してしまうような虚しさと
サムい自分のこだわりも
すべて生々しくて
とてもヒリヒリ痛みました
でも忘れたくない痛みだー

2019/02/04

主人公がとにかく芯の強い女性。
そのまっすぐさに、惹かれる人、助かる人が多いのも頷ける。
切なくて、愛しくて、尊くて生涯お互い忘れられない恋愛ができたことって、至上の喜びじゃないかな。
大好きな作品になりました。

2018/08/04

凛とした人でした
危うい関係が続くのかと思ったのに
あっさり・・・そうなるのね
それはそれでヨシでしょ

2018/07/20

生まれつき顔にアザがあるアイコ。
どうしたら顔のアザが目立たなくなるのか、身体的コンプレックスは心の奥底まで侵食していき、アイコは常に人目を気にしながら生きてきた。

そんな臆病なアイコの人生は、一人の男性との出逢いによりガラリと変わる。
「一緒にいるっていうのは、相手を肯定しながら、同じ場所にいること」
こんなセリフをさらりと言われてしまったら、好きにならずにはいられないだろう。
どこまでも真っ直ぐで不器用なアイコの「片想い」。
これでいいんだよ、良かったね、とアイコに心から言ってあげたい。
アイコの心の強さ、真っ直ぐさが私には眩しい。

2018/01/06

たったひとりでも誰かにとっての可愛い女の子になることができれば、女の子としては大成功なのだと思った。

2017/09/23

片想いの形がどんどん変わっていく様子が素晴らしい。卑屈なとこがあったり、でも、基本まっすぐだ。
母親と友だち、先輩がブレないのが素晴らしい。それぞれが素敵な人たちなんだけど、その人との関係を築いたのも彼女だ。コンプレックスと向き合いながら自分らしさをどんどん確立していく。そういうまっすぐな人をきちんと見ている男の子もいる。眩しすぎる青春ストーリーだった。

2017/08/19

私も容姿に苦労したので、よだかの星は心に残っていた。それを受けてのこの作品。
自分に負ったところがあると思っていて、その上で、自分を大切にするって難しい。でも、主人公が自尊心を失わず、自分を貫くところが良かった。