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辞書を編む の商品レビュー

4.2

55件のお客様レビュー

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2024/05/13

本屋で棚をザーッと流し見していたときに、ふとタイトルが気になり手に取った本。 国語辞典編纂者(編集者ではなく編纂者)による『国語辞典とはどういう工程で作られているか、またその苦悩と面白さ』が詰まった一冊。 国語辞典ってどれも同じで語数が多ければいいんじゃない?と思っていたが、それ...

本屋で棚をザーッと流し見していたときに、ふとタイトルが気になり手に取った本。 国語辞典編纂者(編集者ではなく編纂者)による『国語辞典とはどういう工程で作られているか、またその苦悩と面白さ』が詰まった一冊。 国語辞典ってどれも同じで語数が多ければいいんじゃない?と思っていたが、それは完全に間違いだと考えを改めさせられた。辞典それぞれに特色があって、一見無機質な辞書にも、その裏には大変人間味のあるドラマがあるのだと感じた。 堅苦しい内容に感じるかもしれないが、文章がとても読みやすくあっという間に読了してしまった。さすが国語辞典編纂者。 この本を読み終わったときにはあらゆる国語辞典を読み比べしたくなるはず。

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2021/10/10

■印象に残ったフレーズ 本当に必要なことばを集めるためには、まず、あらゆることばを、「おもしろい」と思うこと。未知のことばはもちろん、当然知っていることばでも、改めて別の面から眺めてみて、価値を再発見する。そういう姿勢が不可欠です。

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2019/10/06

映画と原作の後は、実際の編纂の現場を見てみよう。これがなかなか面白い。ちなみに我が家の国語辞典は「三国第7版」です。

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2019/08/24

辞書作りのドキュメンタリー作品。 この本を読めば、辞書の見方が変わります。 辞書とは、とてつもなく、地味で、途方もない努力の末に作られている、一つの作品であることがわかります。 辞書づくりは、世界(街、書籍、テレビなど)でどのようにことばが使われているか、まずは、うん千、うん万...

辞書作りのドキュメンタリー作品。 この本を読めば、辞書の見方が変わります。 辞書とは、とてつもなく、地味で、途方もない努力の末に作られている、一つの作品であることがわかります。 辞書づくりは、世界(街、書籍、テレビなど)でどのようにことばが使われているか、まずは、うん千、うん万という事例を採集。でも、辞書に書くほどでもない、一般化されているとは言い難いことばたちは、辞書に入れてもらえずに、編集会議でボツにされて。生き残ったことばたちに待っているのは、定義づけ(語釈)。 この定義づけが、おもしろい。時代がかわれば、ことばの語釈もかわる。 例えば、愛。昔は「男女」の間にある思い合う心、みたいに書かれていたのですが、今は「男女の間」が取られていたり、とか。 本書の最後に、辞書とは、「ことばで世界の模型をつくること」と書いてありました。 つまり、「世界にある事象一つ一つを、私は、ことばで説明すると、こう解釈しています」と。素敵な考え方だと思いました。 良い仕事ですね、すばらしい!

Posted byブクログ

2019/05/22

面白い。 辞書というものを、いろいろな人がその辞書の特色のもとに編纂して作っているという考えてみれば「当たり前のこと」を改めて認識できた。 最近は、わからない言葉が出てきたら即スマホのブラウザで検索というパターンばかりだったが、辞書を買って引いてみることにしよう。

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2018/11/18

『三省堂国語辞典』の編集委員が書いた一冊。国語辞典を編集するプロセスに合わせて章を立て、それぞれ実例を挙げながら解説する。昨年12月に出版された『三省堂国語辞典第7版』の編集作業と並行して書かれただけあって、臨場感たっぷりだ。 著者によれば、辞書の編集とは、1.編集方針を立て、2...

『三省堂国語辞典』の編集委員が書いた一冊。国語辞典を編集するプロセスに合わせて章を立て、それぞれ実例を挙げながら解説する。昨年12月に出版された『三省堂国語辞典第7版』の編集作業と並行して書かれただけあって、臨場感たっぷりだ。 著者によれば、辞書の編集とは、1.編集方針を立て、2.用例を採集し、3.取捨選択をして、4.語釈を書く、5.最後に手入れをする、というステップをふむのだそうだ。どのステップも面白いが、中でも語釈を書くところがいい。「右」の語釈を「南を向いた時の西にあたる方」としても「南」の語釈を「日の出る方に向かって右の方」としてしまうと循環論法に陥る。そこで「アナログ時計の文字盤に向かって一時から五時までの表示のある側」という語釈が登場し、さらに「この辞書を開いて読むときの偶数ページのある側」へと進化する。しかし、それでも満足せず、「『一』の字の書き終わりの方。『リ』の字の線の長い方」にまで至る。あくなき探究心と言葉への熱い想いを持つ辞書の編集委員たちに、敬意を表さずにはいられない。 それにしても、こんな面白い新書が4月に出ていたとは。新書の新刊はだいたい書店でチェックするのが常なんだが、この本は見落としていた。

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2018/10/19

三省堂国語辞書の編纂委員が書いた「辞書を編む」は面白かった。用例採集は面白かった。カメラを持って町に出て、用例を採集するなんて。知らなかったなあ。この辞書を買ってみようかな。iPhone版もあるようだし。

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2018/07/10

・飯間さんの三省堂国語辞典と言葉に対する愛情に和む。 ・辞書の違いは語数くらいだと思っていたけど、方針があることに気づけた。 ・辞書作りの難しい点がわかる。たとえば、「右」をどう説明するか、「恋」をどう説明するか。時代の変化や、媒体の変化に応じて説明も変わってくるなど。 ・とりあ...

・飯間さんの三省堂国語辞典と言葉に対する愛情に和む。 ・辞書の違いは語数くらいだと思っていたけど、方針があることに気づけた。 ・辞書作りの難しい点がわかる。たとえば、「右」をどう説明するか、「恋」をどう説明するか。時代の変化や、媒体の変化に応じて説明も変わってくるなど。 ・とりあえず三省堂国語辞典が欲しくなる。

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2018/06/17

先週6月11日、NHKの「プロフェッショナルー仕事の流儀」でも取り上げられていた飯間さん。 番組でもワードハンティングや、データの整理、語釈執筆などの様子が紹介されていて、まさに本書での通りだったわけだが。 『三国』への愛に溢れ、相当饒舌な印象さえ受ける。 あ、勿論、悪い意味では...

先週6月11日、NHKの「プロフェッショナルー仕事の流儀」でも取り上げられていた飯間さん。 番組でもワードハンティングや、データの整理、語釈執筆などの様子が紹介されていて、まさに本書での通りだったわけだが。 『三国』への愛に溢れ、相当饒舌な印象さえ受ける。 あ、勿論、悪い意味ではなく。 本書は、辞書編纂の手順に沿って、章が割り当てられている。 編集方針があって、用例採集、取捨選択、語釈を書き、既存の項目の内容を手入れする。 語釈を書く苦労を、ある意味面白おかしく紹介するあたりは、さすがだなあ、と思う。 特に「キャバクラ」のあたりは捧腹絶倒もの。 一方、考えさせられるのは最終章の「これからの国語辞典」。 紙辞書の敵は電子辞書にあらず、ウェブ上のフリーの辞典だという。 紙辞書が淘汰されてしまったり、採算が取れなくなって、高価なものになってしまったりする未来は、ちょっと嫌だ。 うまく棲み分けをしてもらいたいと望む一方で、こちらもお金を出して辞書を買うという協力をしていかなくては。

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2018/04/04

そもそも「辞書の違い」って知ってますか? この本を読むまでは、収録数の違いくらいだと思っていたけど、辞書ごとに「編集方針」があるそうな。著者は「三省堂国語辞典」の編集委員ということで、三省堂国語辞典のできるまでが克明に書かれている。ちなみに、こちらの辞書は「中学生にでも分かる説明...

そもそも「辞書の違い」って知ってますか? この本を読むまでは、収録数の違いくらいだと思っていたけど、辞書ごとに「編集方針」があるそうな。著者は「三省堂国語辞典」の編集委員ということで、三省堂国語辞典のできるまでが克明に書かれている。ちなみに、こちらの辞書は「中学生にでも分かる説明」をモットーにしている。なんだか、とっても簡単なような気もするコンセプトではあるが、なかなかに奥が深い!ちなみに、この辞書は「ものを書く人」や「スピーチ」を良くする人が言い回しなどを調べるのに、重宝するらしい。これは久しぶりに辞書を手にしたくなってきたぞ!笑 文字の専門家が書いた本だけあって、とても読みやすいのに、読み進めるごとに「なるほど!」が随所に散りばめられている。

Posted byブクログ