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辞書を編む の商品レビュー

4.2

55件のお客様レビュー

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2013/10/16

著者が辞書の世界から手招きしているイメージがありありと浮かぶ。ただ私が普段ひくことばと本文中に挙げられた収録語が殆ど被らない。惜しい。 時期的に臨場感。今読んでよかった

Posted byブクログ

2013/09/28

 三省堂国語辞典の改訂に関わる著者による,辞書編纂の舞台裏。鏡を目指す実例主義・鑑を目指す規範主義という,辞書の特色を決める大方針から,用例採集,新規収録語の取捨選択,既存項目の手入れまで。電子辞書やオンラインのフリー辞書を見据えた辞書の未来も語る。  本書のメインは中型辞書だけ...

 三省堂国語辞典の改訂に関わる著者による,辞書編纂の舞台裏。鏡を目指す実例主義・鑑を目指す規範主義という,辞書の特色を決める大方針から,用例採集,新規収録語の取捨選択,既存項目の手入れまで。電子辞書やオンラインのフリー辞書を見据えた辞書の未来も語る。  本書のメインは中型辞書だけど,辞書を作るのは相当な手間と時間がかかってる。特に用例採集は,編纂者の常日頃からの蓄積に頼ってて,文献調査だけでなくフィールドワークも重要。そして苦労して集めた言葉がごっそり削られる悲喜こもごもの取捨選択。これだけコストをかけても,手軽なオンライン辞書に太刀打ちできるとは限らない。なかなか厳しいな…。

Posted byブクログ

2013/08/18

 飯間浩明 著「辞書を編む」を読みました。  著者は、「三省堂国語辞典」の辞書編纂者。2013年末に発売予定の第7版の改訂作業をめぐる知られざるエピソードを通じて辞書の魅力を伝えてくれる。  たまたま新聞で紹介されていたので、手にとってみたのですが、読み出したら止まりませんで...

 飯間浩明 著「辞書を編む」を読みました。  著者は、「三省堂国語辞典」の辞書編纂者。2013年末に発売予定の第7版の改訂作業をめぐる知られざるエピソードを通じて辞書の魅力を伝えてくれる。  たまたま新聞で紹介されていたので、手にとってみたのですが、読み出したら止まりませんでした。  辞書の改訂にこんな人たちの苦労やドラマがあったとは、想像もできませんでした。  街中での言葉の用例採集など、少なからず言葉に関する仕事についている自分にとって、とても興味をもそそられました。  また、普段は実用的にしか辞書を扱うことはなかったのですが、この本を読んだことで、辞書の物語を想像してしまいそうです。  文庫化を待ち望んでいる、三浦しをんの「船を編む」はまだ未読なので、この本を読んだことで、一層読むのが楽しみになりました。  辞書によってその特色や魅力があることもこの本を通じて改めて考えさせられました。  そして、もちろん年末発売予定の第7版は絶対買おうと心に決めました。

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2013/08/15

 辞典編纂の内側を知れる本。予想を超える地道な作業。 以前「新解さんのなぞ」という本を読み、この辞書のマニアックな語釈が話題になったが、三省堂の辞書も「中学生にも理解できる」視点で工夫されたものになっているとのこと。新解さんでは、「右」は時計の文字盤の1~5のある側、と定義されて...

 辞典編纂の内側を知れる本。予想を超える地道な作業。 以前「新解さんのなぞ」という本を読み、この辞書のマニアックな語釈が話題になったが、三省堂の辞書も「中学生にも理解できる」視点で工夫されたものになっているとのこと。新解さんでは、「右」は時計の文字盤の1~5のある側、と定義されていて、「左」は右の逆とあり、感動した。その手のネタもちゃんと本書にあったのでうれしい。特に言葉そのものには興味がなかったのが、この本のおかげで俄然興味が湧いたことを思い出す。で、本書を10年ほど時を経て読み、つい辞書も買ってしまった。電子辞書でもいいのかもしれないが、自分には紙媒体で「ひく」というのがいい。  見坊さんという辞書界の神的存在の人も知ることもでき、雑学マニアとして非常に意義のある本でした。

Posted byブクログ

2020/12/28

国語辞典の編纂者の仕事ぶりが手に取るように分かり、知らないことを知る喜びが楽しかった。マニアックなこんな人たちが、言葉を大切に、日本語を支えてくれているんだな〜。 メルカリ売却

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2013/07/22

三省堂国語辞典の編纂者である飯間浩明氏による本書。 実際の国語辞典がどのような流れでつくられているのかが 描かれています。 用例採集の際の思わぬ苦労話などから、未来の辞書の在り方まで 語られていて興味深い。 年末には出るであろう第7版の発売が今から楽しみです。

Posted byブクログ

2013/07/18

辞書の改版過程をその担当者が語っており、とても分かり易くつづられている。「舟を編む」に便乗した感は否めないが、辞書の「現場」、日本語のでき方、というものを伝える本としては非常に良かったと思う。

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2013/07/15

三省堂国語辞典の編纂者が、辞書の制作の過程を分りやすく一から記した新書らしい新書。 三国は、そのとき使われている言葉を平易に記すことをモットーとしているそうで、その精神で言葉を取捨選択し、語釈を書く。恋や愛も同性愛のへ認識がより一般的となった現在では、書き直して行くことになって行...

三省堂国語辞典の編纂者が、辞書の制作の過程を分りやすく一から記した新書らしい新書。 三国は、そのとき使われている言葉を平易に記すことをモットーとしているそうで、その精神で言葉を取捨選択し、語釈を書く。恋や愛も同性愛のへ認識がより一般的となった現在では、書き直して行くことになって行く。

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2013/07/14

2013 7/13読了。大垣書店で購入。 「なんて露骨な『舟を編む』に乗っかる商法だ! でもこれたぶん面白い!」と思い店頭で見かけて即購入。案の定面白かった。 三省堂国語辞典の編纂者の一人が、用例採集・新規収録語の選択・語釈執筆・既存の語釈のメンテナンス等、辞書編纂に関わる作業に...

2013 7/13読了。大垣書店で購入。 「なんて露骨な『舟を編む』に乗っかる商法だ! でもこれたぶん面白い!」と思い店頭で見かけて即購入。案の定面白かった。 三省堂国語辞典の編纂者の一人が、用例採集・新規収録語の選択・語釈執筆・既存の語釈のメンテナンス等、辞書編纂に関わる作業について、実際に今年末に出る予定の新版の編纂作業にもとづいて解説していく本。 ・・・なんとまあ、こんなに日常的にずっと辞書編纂に関わり続ける(今まさに編纂している時期以外も、用例採集と語釈改定はずっと続けている)のか、ってところと、あと用例採集は用例欄を書くためだけじゃなくて、そもそもその用例に基づいて語釈を書いたりするんだなあ、ってところが新鮮。

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2013/07/08

著者は『三省堂国語辞典』の編纂に携わっており、その編纂過程における話が記されている。 第1章「編集方針」、第2章「用例採集」、第3章「取捨選択」、第4章「語釈」、第5章「手入れ」、第6章「これからの国語辞典」の全6章構成。 国語辞典は様々な出版社から刊行されており、購入の際には非...

著者は『三省堂国語辞典』の編纂に携わっており、その編纂過程における話が記されている。 第1章「編集方針」、第2章「用例採集」、第3章「取捨選択」、第4章「語釈」、第5章「手入れ」、第6章「これからの国語辞典」の全6章構成。 国語辞典は様々な出版社から刊行されており、購入の際には非常に困っていた。特色がどこにあるのか、どこを見るべきなのかよくわからない。著者も言うように、「販売部数をのばすために、どうしても収録語彙数を宣伝に使わざるをえない」ようだ。では、語彙数が多ければいいのかというと、そうでないことが述べられている。大切なのは「語釈」ということ。 国語辞典に限らず、所謂「辞書」「辞典」というものは、編纂者による「語釈」がキーだと思う。その語釈をどのように作り上げるのか、ポイントは「用例採集」にあるようだ。 用例をカード化するという作業は、梅棹忠夫氏の『知的生産の技術』を思い出させる。情報の整理には、ツールが変わっても(紙媒体から電子媒体へ)、方法論はそうは変わらないようだ。 本書は辞書編纂者の熱い気持ちが反映されているように思われる。 できれば、日本における「辞書」のあり方の変遷というものも整理してほしかった。明治以降、辞書を使う人はどのような人だったのか。一般家庭に小型辞典が普及し始めたのはいつか。高度経済成長期、百科事典がブームになった時がある。このような「使う側」の変化についても言及すれば、もう少しこれからの国語辞典のあり方について述べられたのではないかと感じる。いずれにせよ年末の『三国』第7版が楽しみになった。

Posted byブクログ