ぼくたちの家族 の商品レビュー
家族が病気になった。 それは今までバラバラだった家族を、唯一つないでいた母親。 それを機に、少しずつ何かが変わっていく─── それまで好き勝手にしていた家族が、その存在の大きさに改めて気づき、 自分にできることを模索し、力を合わせるようになる。 ラストにかけて、こんなにうまく...
家族が病気になった。 それは今までバラバラだった家族を、唯一つないでいた母親。 それを機に、少しずつ何かが変わっていく─── それまで好き勝手にしていた家族が、その存在の大きさに改めて気づき、 自分にできることを模索し、力を合わせるようになる。 ラストにかけて、こんなにうまくいくことってあるのかと思ったりしたけれど、良かったです。 (著者の実体験を元に書かれているとのこと。) 安西監督ではないけれど、「あきらめたらそこで終わり。」なんだものね。 最悪の状況を嘆くばかりではなく、信じて支え合うことの大切さを痛感した。 読み始めてすぐ、改題前の『砂上のファンファーレ』を数年前に読んでいたことに気づいた。 この数年の間に、自分と家族の中でも様々な変化があって、いろんな思いがよぎりました。 病気になるのは辛いことだけれど、それが誰であっても、そのことで見えてくるものってあると思う。 家族ってなんだろう…親と子、夫と妻、 いつもそばにいてくれる人?守り、守ってくれる人? その関係も、決していいことばかりではないと思う。 近くにいる分、不平不満もある。 でも、血のつながりがあってもなくても、一緒に過ごした時間はかけがえのないものなのだと信じたい。
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家族それぞれのキャラクターがすごく細かく描かれており、家族のバラバラな感じとか、まとまっていく感じとかがリアルだなぁと思って読み進めることができました。 実際、セカンドオピニオンというか、病気の進捗具合などはどこまでが真実を描けているんだろう、って思いました。(詳しくは知らないの...
家族それぞれのキャラクターがすごく細かく描かれており、家族のバラバラな感じとか、まとまっていく感じとかがリアルだなぁと思って読み進めることができました。 実際、セカンドオピニオンというか、病気の進捗具合などはどこまでが真実を描けているんだろう、って思いました。(詳しくは知らないので) ストーリー自体が暗くなりすぎないところがとても良かったです。
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家族の気持ちがバラバラな若菜家。その中心で精神的支えだった母の玲子の脳に腫瘍が見つかり大ピンチ。家族の存在意義を問う長編小説。 助け合うのが家族というのはきれいごとで、実際は誰かの負担に偏りがあるのが現実だ。不安だらけの若菜家だが、最も頼りにならなさそうな次男の行動力から歯車が回...
家族の気持ちがバラバラな若菜家。その中心で精神的支えだった母の玲子の脳に腫瘍が見つかり大ピンチ。家族の存在意義を問う長編小説。 助け合うのが家族というのはきれいごとで、実際は誰かの負担に偏りがあるのが現実だ。不安だらけの若菜家だが、最も頼りにならなさそうな次男の行動力から歯車が回りだす。「七人の侍」や「荒野の七人」風のコミューン再生物語。
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母親の病気をきっかけにした家族の再生の物語。家族1人1人に、家族に対するそれぞれの思い、ドラマがあるのだと感じた。著者の実体験がモデルになっているようで、病気の不安にかられる様子や病院をたらいまわしにされる様子などにはリアリティがあった。ただ、展開がうまくいきすぎで、ちょっとご都...
母親の病気をきっかけにした家族の再生の物語。家族1人1人に、家族に対するそれぞれの思い、ドラマがあるのだと感じた。著者の実体験がモデルになっているようで、病気の不安にかられる様子や病院をたらいまわしにされる様子などにはリアリティがあった。ただ、展開がうまくいきすぎで、ちょっとご都合主義的なようには感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
映画化してたんやねぇ。全然知らんかった。 記憶障害を発症させた母親の脳に悪性腫瘍が見つかり、家族がその病気と闘おうという話。 作者の実体験を踏まえているとはいえ、ノンフィクションではないので、ご都合主義的に上手くいく部分も多々あるのだが、それでも登場人物たちの、崩壊していた家族像に直面して放心脱力していくさまは痛々しい。 高度成長期、バブル期と日本が一番元気だった時を実体験してきた俺たちには、耳の痛い話も多い。 今の子らにしたら「良い時代の恩恵を味わったなら、その後始末まできちんと引き受けろよ」って、そら思うわな。世代の責任などよう取らんが、せめて自分の子供にくらいは「良い時代の恩恵を味わった」ものとして何かしてやらんとなぁ、と思う。 時代は変わっている。「昔は良かった」とか「あの時こうしてたら」とかノスタルジーに浸る時もある。でも、今の若い子らが歳をとった時浸れるノスタルジーを俺らは作れているんだろうか?自分らが味わった幸せとは違うかたちになってしまってでも、次の世代に幸せを残してやる。それは歳をとったものの仕事じゃないんだろうか? この本読んだら親の顔観に実家帰った、ほんで自分の家もどって、娘と一緒に酒飲んだ。そういう行動をしたくなる小説である。
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あんまりっていうか、0に等しいくらいこういったジャンルの本を読まなかったのもあるのかもしれないけど、初めて小説で泣いた。 小説はもちろん、映画とかドラマとかでも泣いたことなかった。たま〜に目頭が熱くなったり、ちょろっと出ることはあっても、自然とポロポロと出たのはこれが初めてかも。...
あんまりっていうか、0に等しいくらいこういったジャンルの本を読まなかったのもあるのかもしれないけど、初めて小説で泣いた。 小説はもちろん、映画とかドラマとかでも泣いたことなかった。たま〜に目頭が熱くなったり、ちょろっと出ることはあっても、自然とポロポロと出たのはこれが初めてかも。。全然感想になってないけど笑 とりあえず俊平好きだな〜。友達になりたい。
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共感、反発、いろいろと自身と重ねて考えることが多かった。家族ってものを見つめ直す良い機会になった気がする。 あらすじ(背表紙より) 家族の気持ちがバラバラな若菜家。その仲を取り持ってきた母の玲子の脳にガンが見つかった。突然の出来事に狼狽しつつも玲子のために動き出す父と息子たち。だ...
共感、反発、いろいろと自身と重ねて考えることが多かった。家族ってものを見つめ直す良い機会になった気がする。 あらすじ(背表紙より) 家族の気持ちがバラバラな若菜家。その仲を取り持ってきた母の玲子の脳にガンが見つかった。突然の出来事に狼狽しつつも玲子のために動き出す父と息子たち。だがそんなとき、父が借金まみれだったことや、息子たちが抱いてきた家族への不満が露になる…。近くにいながら最悪の事態でも救ってくれない人って何?家族の存在意義を問う傑作長編。
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うぁー 自分の実家と重なって…なんだかなぁ 個人的にリアリティーありすぎた。 まぁ、両親とも元気だけど、父親のノー天気さとか、金銭感覚とか、ずーーっと逃れたかった。 でも明るさとか、仲の良さとか愛すべき点も多々あるわけで、だからこそ家族。 ちなみに私はなんかあったとき長男浩介の役...
うぁー 自分の実家と重なって…なんだかなぁ 個人的にリアリティーありすぎた。 まぁ、両親とも元気だけど、父親のノー天気さとか、金銭感覚とか、ずーーっと逃れたかった。 でも明るさとか、仲の良さとか愛すべき点も多々あるわけで、だからこそ家族。 ちなみに私はなんかあったとき長男浩介の役割りを求められるだろう。そして弟俊平の役を担ってくれるのは…? あー、、、もぅ、みんな頼むよ。 妻夫木聡で映画化されている。レンタルしよう。
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母親の病気をきっかけに家族がつながりと取り戻す、というストーリ自体は平凡だが読み始めるとぐんとひきこまれて最後まで一気に読んでしまう。平凡な題材をここまで読ませるという点からも、この前読んだ「イノセント・デイズ」同様、作者の筆力の高さが伺える。もう少し他の作品も読んでみたいですね...
母親の病気をきっかけに家族がつながりと取り戻す、というストーリ自体は平凡だが読み始めるとぐんとひきこまれて最後まで一気に読んでしまう。平凡な題材をここまで読ませるという点からも、この前読んだ「イノセント・デイズ」同様、作者の筆力の高さが伺える。もう少し他の作品も読んでみたいですね。
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読んでいるうちにだんだん、だんだん面白くなってくる。母親の病気をきっかけに露呈する家族の欠陥。家族の再生物語。最後のほうでは泣いてしまった。
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