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愛の夢とか の商品レビュー

3.8

97件のお客様レビュー

  1. 5つ

    18

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2016/02/07

図書館にて。 川上未映子の独特な長いセンテンスが前はとても好きだったが、今読むとどうも頭に入ってこず、途中でやめてしまった。 レビューで「十三月怪談」が良い評価だったので、それだけ読んだけどイマイチ意味がわからず、再度レビューを読んでそういうことかと思った。 嫌いじゃないんだけど...

図書館にて。 川上未映子の独特な長いセンテンスが前はとても好きだったが、今読むとどうも頭に入ってこず、途中でやめてしまった。 レビューで「十三月怪談」が良い評価だったので、それだけ読んだけどイマイチ意味がわからず、再度レビューを読んでそういうことかと思った。 嫌いじゃないんだけど、読みにくいというか。 短編がまず好きじゃないせいもある。 時々地震とからめてあるのは面白かった。

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2015/12/13

 短編集。一つ目の「アイスクリーム熱」からぐっと心を掴まれた。掴み所がなくてふわりとしている中に人間の哀しさや怖さ、狂気などが垣間見える瞬間に、胸が苦しくなる。  「十三月怪談」は涙を流して読んだ。ざーっと続く独白、時子や潤一の想いの切迫感、お互いを思う気持ちがひしひしと伝わって...

 短編集。一つ目の「アイスクリーム熱」からぐっと心を掴まれた。掴み所がなくてふわりとしている中に人間の哀しさや怖さ、狂気などが垣間見える瞬間に、胸が苦しくなる。  「十三月怪談」は涙を流して読んだ。ざーっと続く独白、時子や潤一の想いの切迫感、お互いを思う気持ちがひしひしと伝わってきて本当に寂しいのだけど、ラストは、あぁ、よかった…と、上手く言えないけどそういうような気持ちになった。

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2016/04/30

第49回谷崎潤一郎賞作。発光地帯と言う著者のエッセイを読んでから読むと少し感動する。同時期に並行して書いていたと思うのだが、日常の日記ってのは大切なんだなと思いました。小説ってのは人生の切り売りなんやなぁ…。

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2015/10/14

短編が7話。 どれも、ありそうでなさそうな話。 「お花畑自身」は家をなくした主婦の心情が生々しくて切なかった。

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2015/06/14

不思議な浮遊感がある短編集。 いとおしさ、とひとことにするのはカンタンだけれど、その詳細をときほぐすように、難解さまでも伝わるような言葉たちが、すごく好きです。 十三月階段、お花畑自身が特にお気に入り。

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2015/05/14

「喪失」をテーマとした短篇集。 随所に震災のモチーフ。 大切なものを失ったあとには狂気的な怖さがあるけれど、当人にとってはごく自然で、合理的なもののように思える。 内容と形式(テンポ、文字での表現の試み)がよい。 最後の、『十三月階段』は、誰もが考えがちなことを追う。

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2015/04/29

詩人ならではのならではの攻撃的な言語感覚、そして作家縛り抜きで勝負できるルックス故に色眼鏡で見られることが多く評価がはっきり分かれる川上未映子。 だから無理に勧めることはしないが少しでも彼女の感性に興味があるのなら入門として読んでみて損はないダイジェスト版。 詩的要素たっぷりの「...

詩人ならではのならではの攻撃的な言語感覚、そして作家縛り抜きで勝負できるルックス故に色眼鏡で見られることが多く評価がはっきり分かれる川上未映子。 だから無理に勧めることはしないが少しでも彼女の感性に興味があるのなら入門として読んでみて損はないダイジェスト版。 詩的要素たっぷりの「いちご畑〜」から耽美派純文学テイストの「愛の夢〜」「お花畑〜」どれもまた違った味わいが出て良いのだが特に良いのは今後の作品の芯になっていくだろうと思われる哲学的な趣きの「十三月怪談」 …大切な人を想って涙腺破壊必至のせつなくも愛おしい佳作

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2015/04/01

乳と卵に続いて読了。 1人でいる時に考えている事とか、 人といる時に口に出さずに考えている事とかを上手く書いてて面白い。

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2015/03/29

この世界はこうやってみられるのか、と、主にはただただ新鮮な体験。でもたまに「あっそれめっちゃわかる、それがこんな風に言葉になってる、そうなんよこれよ」ってなることがあって。近頃は著者のエッセイを好んで読んでいるけれど、小説を通してでもそういう体験ができたなぁ。

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2015/07/16

3月10日に読み始め、3月11日に読了。 なぜわざわざ日付を書いたかというと 確かこれは去年末に買って3ヶ月ほどの積読になっていた小説なのだけど、内容は知らなかったのに本当に偶然、3.11の震災にも少し関連する短編がいくつか収録されていたから。 こういうことはたまにある。 人でも...

3月10日に読み始め、3月11日に読了。 なぜわざわざ日付を書いたかというと 確かこれは去年末に買って3ヶ月ほどの積読になっていた小説なのだけど、内容は知らなかったのに本当に偶然、3.11の震災にも少し関連する短編がいくつか収録されていたから。 こういうことはたまにある。 人でも物でも表現でも、出逢うタイミングには不思議な縁がある。 終始浅い夢を見ているような短編集で、カポーティの「夜の樹」を少し思い出した。 物事や現象というよりも、主人公の感情の描写に引き込まれるような感じ。 少し前によしもとばななさんの「スウィート・ヒアアフター」を読んだとき、もしも愛する夫か恋人がいる状態で自分が先に死んで、その先愛する人が自分以外の誰かと一緒に生きていく姿が見えてしまったら…ということについて少しばかり思考したのだけど、この小説の「十三月怪談」にはそのことをさらに考えてしまうような描写があって、読みながら泣いてしまったし、私は「無理だ。自分がいなくなったあと愛する人がまた誰かと生きて欲しいということは願いたいけれど、その暮らしが逐一見えてしまうのは辛すぎる。狂ってしまう。願いなんてただの綺麗事なのかもしれない」と思ってしまった。 普段生きていて自分の自己中心性にはっとすることがあるけれど、小説を読んで想像して感じることもある。 誰かのために生きる、という思想もあるけれど、結局は自分の感情からは逃げられない。 淋しかったり、いい意味でぞっとする物語は私好みだった。文章はやはりやや独特なところがあるけれど、いまの川上さんの文章は好きだと思う。 表題作はリストの愛の夢を聴きながら読んでみたら少し感慨が生まれました。

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