ガソリン生活 の商品レビュー

伊坂幸太郎【著】

2019/03/31

楽しかった。車って本当にこんな風に会話しているのかもしれない。感情もあるのかもしれない。なので、明日からもう少し丁寧に乗ろうと思った。渋滞の時とか、ハンドルとんとんするから、何か思われいても仕方ない。というか、半年前に買い替えたばかりだから、まだこちらを伺っているのかもしれない。亨がひたすら生意気で可愛かった。オチも亨に持っていかれた。出てくる車は今も現役で走っているのを見かけるけれど、ちょこっとだけ懐かしい感じがして、それもまた私はツボでした。

2019/03/31

楽しめました。出来すぎの感もある結末だけど、じんわりと優しさに包まれますね。車に意識を持たせて描くアイデアも良かったと思います

2019/02/22

主人公は、望月家の自家用車である緑のデミオ。
お隣の家のカローラ“ザッパ”や、ドライブ先の駐車場に停まっている車たちや、道路を通り過ぎる車たちとおしゃべりを交わしている。
もちろん、人間がエンジンをかけ運転しなければ身動きができないのだが、車たちとのおしゃべりで得る情報は恐ろしく早い。
望月家の兄弟が一人の女性を偶然車に乗せたことから、数々のトラブルに巻き込まれていく。望月家とデミオは、トラブルをどうやって乗り越えていくのか？

車の感情表現が笑えちゃう。
興奮する　＝　ワイパーが動く
お手上げ　＝　ガルウイングドアの気分
開いた口が塞がらない　＝　開いたボンネットが塞がらない
違和感がある　＝　半ドア
混乱する　＝　ナビが壊れる

私もよくレンタカーを借りて運転するけれど、レンタカー側からすると、運転手と信頼関係ができていないから事故やトラブルがあると余計にショックなんだって。
交通法規を（できるだけ）守って、優しく運転するようにしようっと。

2019/01/20

自動車の一人称で語られていく、というなかなか面白い趣向の作品。だけど、眼目はそこにはなくてストーリーがちゃんとしていてさすがと言わざるをえない。
エピローグが良かった。

2019/01/04

ある日望月家の長男・良夫が車を運転中、
元女優の荒木翠を乗せた事から物語は始まります。
望月家の車を降りた彼女は
その後に乗ったと思われる車でトンネル内で事故に遭い焼死してしまう。
ダイアナ妃死亡時のうわさ話と絡めて真相が明らかになっていく。

車(緑のデミオ)が語り部の小説。
排出ガスの届く距離で会話している車達。
それぞれの車にはキャラクターがあり、
車の感情を擬人化した表現が面白い。

エピローグが良かったな～。

2018/12/09

2013-12-08予約。

2014-03-09現在、26位。

2014-06-03 ようやく順番がやってきた。

2014-06-10　読了。おもしろかった！

最後に出てきたブルーバード、なんかの作品のリンク？と思ったけど、ぐぐったら、この作中冒頭に近いところに出てきたものだったのね。なおさら読後感よし。

なぞなのが、賢次郎、博子、賢太の家族。別作品のリンクか？

2018/11/22

パズルのピースがぴったり嵌まる気持ちの良さ。
完成した絵のほのぼのとしたあったかさ。
言葉のピースのエッジの効き加減。
どれもこれもよいな。
娘の名前、「翠」が？かな。

2018/10/27

いつもラストに思わずニヤリとさせられるんだよな。
他の作品とのリンクは1カ所しかわからなかったけど、他にもあったのかな。

2018/08/24

会話する車。

望月家の緑デミオが偶然乗せたのは、女優の荒木翠だった。

偶然の幸運を喜ぶデミオの持ち主の良夫と享だったが、
その後、荒木翠は不倫相手の男と交通事故で亡くなってしまう。

事故現場に居合わせたパパラッチの男。
良夫と享の姉のまどかの交際相手の江口を脅そうとしている黒幕の男。深まる謎。

車同士の間でも噂になる人間たちの事情。
荒木翠の真相に人間でたった一人だけ気づいた享。

お隣さんの古いカローラのザッパ。
享を目の敵にする同級生にお灸をすえるちょっとした復讐。

亭主関白な荒木翠の夫やマスコミから逃げるために
パパラッチの助けを借りて、荒木翠は不倫相手とともに死んだことになったが
実は死んだのは不良の男女で、彼女たちは密かに生活している。

なんともまどろっこしい話。
大人びている享のキャラがよかった。

「緑デミ」ってなんて読むのか、最後まで謎だった。
みどりでみ？みどでみ？りょくでみ？

2018/08/19

今読んでいる小説どんな?
と聞かれて、「車がしゃべるんだよね」と答えると不思議な顔をされる。

主人公は緑色のデミオ。家族に愛されるチャーミングな車。彼を所有する望月家が、とんでもない悪事に巻き込まれそうになるのだけれど…という話。