ガソリン生活 の商品レビュー
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車が人間には聞こえない声で話す。そんな物語。なんだか自分の車がもっと愛おしくなる。 最後の〆がいいなぁ。ちゃんと戻ってきてくれた。おしまい
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「この女の人、凄い人なの? どんな風に?」 「後で検索して調べてみろよ」 「知っている人に聞いたほうがいいじゃないか。お兄ちゃんの知識を検索してよ」 「何をやってる人?」 「どうだったかな。会社員で、研究している人だったんじゃないかな。医学の」「医学の?」「何か」「医学の何か。...
「この女の人、凄い人なの? どんな風に?」 「後で検索して調べてみろよ」 「知っている人に聞いたほうがいいじゃないか。お兄ちゃんの知識を検索してよ」 「何をやってる人?」 「どうだったかな。会社員で、研究している人だったんじゃないかな。医学の」「医学の?」「何か」「医学の何か。全然分からないよ」「免疫だったかな」「免疫?」「免疫の何か」 「『俺たちは金のためだけにやっている』ー というのが、フランク・ザッパのサードアルバムのタイトルなんだけどな、でもな、実際、人間が働くのは金のためだけではない」 「一部の科学者は、『宇宙を構成する基礎単位は水素だ』と主張するが、それには賛成できない、とな。『水素はあちこちに存在しているから、というのなら、水素より数多く転がっているのは愚かさだ。愚かさが、宇宙の基礎単位だ』とフランク・ザッパは言った」 「人間は噂が好きだからな」 「そういうものか」 「世の中は、水素と愚かさと噂ばっかりだ」 「お母さん、江口さんはわたしを守ろうとしてくれているの」 「守れなかったらどうするのよ。あのね、サッカーのゴールキーパーなんて、みんな、ゴールを守るつもりでいるのよ。なのに、試合では何点も取られちゃうんだから。守ろうと思って、守れるんだったら世話ないんだから」 「めちゃくちゃ恐ろしい顔で、迫力があるんだから。僕も、あの店長が出てきた時には、ああ、『ファミリーレストラン』って書いてあるけど、『ファミリー』って、ギャングのファミリーとかそっちのことか、って思ったもんー 」 「壁に耳あり、障子に目あり、親しき仲にも礼儀あり」 「ただ、もうさすがにこのままでは駄目だ、と思ったんだろう」 「駄目?」 「あいつらの言いなりになっていても、自分の道は暗いままだと気付いた。暗い道を不安のまま行くよりも、自分のライトを点けて、自分の道を行くべきだ、と」 『あのね、人間のやることの九十九パーセントは失敗なんだってさ。だから、失敗するのは普通の状態なんだ。フランク・ザッパが言うには、失敗するのを死ぬほど恐れているのは、自分を最高に格好いいと思っている自惚れた人間なんだって。』
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最初の方は10日くらいかけてダラダラ読んでたけど、半分過ぎからテンポよく♫ 最後の翠ちゃんの一言で、キュッってなり清々しく読み終わりました!
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つい車に感情移入。 そういえば、日常的にもそうしているかも。 うちの車にも、原チャリにも名前があるし。 緑デミは確かにかわいらしいよね。
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2017/5/13読了 久しぶりの伊坂作品。やっぱり安定した面白さ 車の視点というのも面白いし、なにより 視点/主人公のデミオと読者"のみ"が真相を知り得、登場人物らの下手に干渉することなく 彼らは彼らとして独自に生活しているのが ワクワクとドキドキ、デミオ...
2017/5/13読了 久しぶりの伊坂作品。やっぱり安定した面白さ 車の視点というのも面白いし、なにより 視点/主人公のデミオと読者"のみ"が真相を知り得、登場人物らの下手に干渉することなく 彼らは彼らとして独自に生活しているのが ワクワクとドキドキ、デミオとおなじもどかしさを抱いてしまう。 面白いというより楽しい 車は自我があっても、人間への理解を示しつつ、家族・・・というか ペットのような立ち位置にある。 擬人化を人が感づくことはないし車には自分の意思で動くことはできない。 それでも、デミオはデミオなりに生きてきて、それぞれの人生を進んでいるんだな。なんて、ストーリーは結構シリアスなんだけど、そういうのほほんな所もありきで、ホッと気が抜けるところもあっちゃったり。 ダイアナ妃の事件をベースに、悲しい出来事から物語は進む。 都市伝説のような「願い」と、記者の立ち位置なんて、物は言いようなのかもしれない。 ただ、世界でふたりだけ(と一台)知る事実(彼女は生きているという事)が、読者に与える安らぎも大きく そのあたりのあんばいが本当に上手というか。 伊坂さん作品はトリックスターがだいたい存在していて 今回は弟になるのかな。 (記者は各章で効果を発揮する) 弟のすべてを見透かしているようで、どこかはやはりまだまだ子供というのが、ズレているけれども君があってこそ。 車同士の会話だけでも面白い。ザッパが聴きたくなっちゃうね。 エピローグの車はきっと。。。 全てが希望をもってつながっていくのだから、デミオはあるべきところに行きつくのです。 そういうわけで 長かったけれど、ワクワクする物語でした 満足ボリューム!
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車目線の物語。 伊坂さんらしい、明るい家族が主人公です。愛車の緑デミも可愛らしい。 「あの人たち」のその後が気になるけど、そのうち別の物語に登場するといいな。 この本を読んだ後、車にとって誇れる持ち主であろうと心に決めた私でした。
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久々の伊坂作品。他の作家さんに浮気をした分だけ斬新な新鮮味を味わえるから不思議。 ミステリーでスリリングな内容を、擬人化されたクルマの独自でユーモラスな表現で描く、そのタッチは流石。ダイアナ妃の事故現場、フランク・ザッパ、由紀夫の四人の父親等々と何が出るのか?伊坂ワールド全開、張...
久々の伊坂作品。他の作家さんに浮気をした分だけ斬新な新鮮味を味わえるから不思議。 ミステリーでスリリングな内容を、擬人化されたクルマの独自でユーモラスな表現で描く、そのタッチは流石。ダイアナ妃の事故現場、フランク・ザッパ、由紀夫の四人の父親等々と何が出るのか?伊坂ワールド全開、張り巡らされている伏線もお見事、読者の理解と安心と希望と少しの不安を道連れに収束点に向かう。エピローグにもまたホッコリ。生意気で切れ者の亨が緑デミで登場、四台揃ったナンバープレートは????
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面白かったー!自分家の車、ちゃんと大事に乗ってあげようって思うような、そんなお話。 車好きでも好きじゃなくても、ガンダムのこと知らなくても(笑)楽しく読めるから、最初ちょっと見て断念しそうな人も読み進めてほしい。わかりやすい伏線から小さな伏線まで、ぜんぶ綺麗に回収してくれるので...
面白かったー!自分家の車、ちゃんと大事に乗ってあげようって思うような、そんなお話。 車好きでも好きじゃなくても、ガンダムのこと知らなくても(笑)楽しく読めるから、最初ちょっと見て断念しそうな人も読み進めてほしい。わかりやすい伏線から小さな伏線まで、ぜんぶ綺麗に回収してくれるのでスッキリします。いやなやつも出てくるけど、伊坂さんらしくそれなりの制裁を受けるので、読後は爽やかです。 基本的に車視点のお話なので、車同士の会話や諺、車たちの間での常識などがそれらしく語られるのが可笑しくて、とても楽しかったです。わたしは車のことは詳しくないので、新しい車が出る度にどんな見た目だっけ…と検索してたんですが、いろんな車が出てくるし、ストーリーに直接関係もないしで、途中からは面倒になってやめました(笑) 車のこと知ってたら、そうそう、そういうイメージだよね!ってもっと楽しかったのかもしれない。 書きたいこといっぱいあるんだけど、うまくまとまりません。とにかく、エピローグは感動したし、終わり方も可愛くて、とても好みのお話でした。あ、「ワイパー動く」は使おうと思います。笑
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車の視点で物語が進んでいく新しい形の小説。 車が喋ったり考えたりするなんて非現実的過ぎてなぁと 思っていたのですがなかなかどうして自然な感じでした。 別に人間とコミュニケーションするわけではないですしね。 そんなにドラマティックにストーリーが展開するわけではなく 言ってしまえばとても地味な内容なのですが 最後には自分も車の仲間として物語を外側から眺められる ような感じでよいと思います。 ちっちゃい世界での勧善懲悪もありますしね。 フランク・ザッパの名言やらエピソードやらがふんだんに 散りばめられていて「グラスホッパー」のジャック・クリスピン的な 架空の人物かと思っていたら実在の人物でしたね。 ステージ上で糞を食べたという(嘘の)エピソードまで 本当だとは思いませんでした。 自家用車は持っていないですし不必要だと思ってましたが 車持っても良いなと思わせてくれる小説でした。
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