評価と贈与の経済学 の商品レビュー
内田樹と岡田斗司夫の評価と贈与の経済学を読みました。 内田樹と岡田斗司夫という全く異なる考え方の二人が、若者たち論、これからの日本論と言ったテーマについて対談しています。 途中の議論も面白く読んだのですが、これからの日本人はどうあるべきか、という議論で、これから求められる人間像...
内田樹と岡田斗司夫の評価と贈与の経済学を読みました。 内田樹と岡田斗司夫という全く異なる考え方の二人が、若者たち論、これからの日本論と言ったテーマについて対談しています。 途中の議論も面白く読んだのですが、これからの日本人はどうあるべきか、という議論で、これから求められる人間像はまず自ら与える側に立つ人間だ、というのが面白いと思いました。 まず、贈与する。その後に他の人からの支援があればうれしい。 投資したものは決められた期間内にリターンがなければならない、という性急な成果主義ではこれからの日本は立ちゆかなくなるだろう、という主張でした。 内田樹の主張は他の著作と同じでしたが、岡田斗司夫がそれにコメントをしていくことで面白い議論になっていると思いました。
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タイトルだけ聞くと難しそうだけど、ぜんぜん読みやすい。 岡田斗司夫さんのに関して初めて知ったのは、去年11月の内田先生の講演の時だった。 それ以来、Twitterでフォローしているので、岡田さんの活動されていることや考え方も分かってきた今の段階でこの本を読んで、お二人のケミストリーが一層おもしろく読めた。 岡田さんは現代の若者の文化というか考え方がなぜある傾向をもっているのか、内田先生に伝えようとしている。 若い世代の日本人と交流がない私にとっても目から鱗だ。 http://big-river.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-c92e-1.html
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岡田斗司夫と内田樹によるこれからのあるべき共同体のありかたについての対談。それでれ近いような団体を組織して、それを中心にすでに活動していて地に足の着いた議論で、なかなか説得力がある。
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この対談でお二人が話していることは、まだ発展途上というか、今現在、誰にでも受け入れられる話じゃないだろうけれど、こういう理想を描き、語り、やってみせる人がいるから、道ができていくのでしょうね。 表紙に写真が使われてますが、「イワシ化する」っていうのは、面白い表現。ほかにも、ロス...
この対談でお二人が話していることは、まだ発展途上というか、今現在、誰にでも受け入れられる話じゃないだろうけれど、こういう理想を描き、語り、やってみせる人がいるから、道ができていくのでしょうね。 表紙に写真が使われてますが、「イワシ化する」っていうのは、面白い表現。ほかにも、ロスジェネ論について、アメリカ人の国民性、結婚の意義など、ぼんやり感じてたことがはっきり言葉になったような、気持ち良さがありました。
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◆拡張型家族 シェアハウス(住まう単位での他人と助け合うこと)や、草の根支え合いPJ的な、人々の困りごとをボランタリーに助け合う、支え合うときの他人と、私は、家族的な関係だと思う。 本来なら、血縁、家族だからやることを、他人が担う。 家族でも、結婚相手でもない他人が一緒に暮らし...
◆拡張型家族 シェアハウス(住まう単位での他人と助け合うこと)や、草の根支え合いPJ的な、人々の困りごとをボランタリーに助け合う、支え合うときの他人と、私は、家族的な関係だと思う。 本来なら、血縁、家族だからやることを、他人が担う。 家族でも、結婚相手でもない他人が一緒に暮らして、生活のもろもろをお互いに助け合うことをシェアハウスに住んで体験した。そこに住んでいる人は見ず知らずの他人なんだけど、 自分が作ったご飯が余ったらあげる。他人なのに、家族的な不思議な関係。 昔の日本というのは、[仕事]として切り分けられない部分をお互いに助け合っていたのではないかと思う。 たとえば、江戸時代なんてのは、フリーター、ニート、フリーランスや兼業だらけ。お風呂も共有し、住まいも共有していた。 働けない人もどうにかこうにか生きていた。 これまでの公共、共同体の概念が変わっていく、変わらざるを得なくなるんだろうなーと思った。 家族を拡張するという考え方、名づけ方が面白いと思った。
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上期のトップ出ちゃったかもコレ。 心のメンター内田先生とグル岡田による対談。明治維新以降20年おきに戦争して来た敗戦後の1950年にお生まれで、今の世代の言う先行き不透明感なんて、不透明でなかった事なんかそもそもあんのかよ?スタンスの内田先生と、1958年のお生まれでオタキング...
上期のトップ出ちゃったかもコレ。 心のメンター内田先生とグル岡田による対談。明治維新以降20年おきに戦争して来た敗戦後の1950年にお生まれで、今の世代の言う先行き不透明感なんて、不透明でなかった事なんかそもそもあんのかよ?スタンスの内田先生と、1958年のお生まれでオタキング代表の岡田氏。 前書きにもありますが、ミクロとマクロというかグリマーツインズというか、まさに2人は180度違う位置から同じものを指すような観点で物事を捉えているように思います。 対談は大好きな内田先生に岡田氏がむしゃぶりつくスタンスで幕をあげますwが、僕が岡田さんでも同じことをしたでしょうな。しかし相手は合気道の師範代。綺麗にコカされます。それも芸のうち。 (社員をパトロンに月額一万円を募って働く、岡田氏のFREEexについて熱心な説明のあと) 岡田 内田先生は絶対できますよ。 内田 ぼくは仕事するの嫌いだからダメ(笑)。 など、思わず声をあげてしまう展開も本書の魅力かもしれません。 インターネットを前提にしたSNSが当たり前の世の中と、収入の安定なんてなかった時代から高度成長を果たしたこの国の、明日はどっちだ。それを物凄く精度のいい双眼鏡で覗かせてくれるような一冊です。
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「人前でケータイいじるのは礼儀」って思考には仰天した。例えば、自分がこの2人の対談のコーディネータで、対談中にケータイばかりいじっていてもOKなのか?素の自分を見せるのが信頼や親しみの表現と言ったって、人前でパンツ脱ぐわけにもいかないだろう。リアクションなんて孤立したくないという...
「人前でケータイいじるのは礼儀」って思考には仰天した。例えば、自分がこの2人の対談のコーディネータで、対談中にケータイばかりいじっていてもOKなのか?素の自分を見せるのが信頼や親しみの表現と言ったって、人前でパンツ脱ぐわけにもいかないだろう。リアクションなんて孤立したくないという欲望イガイのなにものでもない。 また集団として生き延びる事が第一義であり、その為には贈与経済が有効ってのもわかるんだが、それなら累進課税キツクして、再分配すればいいだけの話では?そもそも贈与の判断・タイミングは主観的決断ができないというのなら、国が客観的基準を決めるしかないような。そもそも拡張家族って最終的には国家になるのでは? ゲマインシャフトとゲゼルシャフト以外の第3のシャフトの必要はわかるし、サイバー空間がその役割を果たしているのかな?という気はするが、「最後は人柄」って・・・。そんないい奴を演じ続けなきゃいけない窮屈な社会で人は生きていけるのか?そんな事して神経すり減らすぐらいなら、国家統制の元で生活保護もらって生きるほうがマシかな。 対談本ってやっつけ仕事で書籍化しやすいんだろうし、普段本読まない人には読みやすいのかもしれないが、相手に話合わせなきゃいけないので、各々の主張がぼやけるし、結局何がいいたいのかよくわからないし、活字化するとデキはイマイチになるってのがよくわかった。
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内田樹氏と岡田斗司夫氏の対談本。 以下、面白かった部分をピックアップ。 ・「なんでも可能性がある」という神話を信じてしまい、成長すればするほど壁に当たって傷つき、絶望を増幅させる若者たち ・努力に対し即時報酬を求める傾向。自分の納めた品物に自信が無いから、「キャッシュと引替え」という(=即時報酬を求める)。 ・インターネットは近代的資本主義を壊滅させた最終兵器(かもしれない) ・捨てアカウント、匿名でのネット投稿が無意味なものになっていく。最終的な収斂先は本人一個人でしかない。 ・人間は偽善を通じてしか善に到達できない ・決断を迫られるときには、すでに負け戦 ・大作家の人たらしな文法。「死なうと思ってゐた」 最後は"人柄"がものを言う、という主張の1冊でした。 そうあってほしいと思う一方、自分の胸に手をあてて考えるに、そうなると生き残れる気がしない\^^/ でも、"本人の内心としては偽善であっても、表出するものは善であり、大切なのはそうやって徳を積んでいくことだ"、という論調には安心しました。 ともあれ、面白かったです。
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当たり前となり、深く考えることもなかったことに鋭くメスをいれ、非常に新鮮な気づきを危機感を与えてくれる。 特に岡田さんの贈与の考え方は共感する。 恩を流していく(贈与する)ことで、幸福も流れる。流れを止めてしまえば、幸福が流れ着くこともないだろう。
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一時期、『いつまでもデブと思うなよ』が本屋に並んでいたことがあるが、その著者、岡田斗司夫さんと、内田先生の対談本。 岡田さんは、FREEex(フリックス)という会社を主催しているらしい。なんでも、社員が会社に給料を「払う」システムだと。なんで、そんなので会社が成り立つのかわから...
一時期、『いつまでもデブと思うなよ』が本屋に並んでいたことがあるが、その著者、岡田斗司夫さんと、内田先生の対談本。 岡田さんは、FREEex(フリックス)という会社を主催しているらしい。なんでも、社員が会社に給料を「払う」システムだと。なんで、そんなので会社が成り立つのかわからないが、そういう社員がいるらしい。HPを見てみると、「岡田斗司夫に年間12万円を払う価値を見出したという1点のみが共通する「仲間」です」とある。う~ん、自分には理解しかねるけど、ホリエモンも社員だっていうから、何か価値を見つけて参加する人はいるんだろうね。 http://blog.freeex.jp/archives/51308443.html そんな二人に接点があるのかなと思ったけど、その接点は「新しい共同体を模索している」ということだ。それが、本書のタイトルである『評価と贈与の経済学』に繋がっている。 いま、世界には贈与というモノサシは見当たらなくなってしまった。見かけるとしたら「贈与税」くらいか。経済は昔から大切な社会活動だけど、現在は金融資本主義や新自由主義に裏打ちされた経済活動が猛威をふるっている。だけど、冷戦が終わり、21世紀になってボクたちは、だんだん気づいてきた。なにか窮屈で、そして胃が痛くなる社会になったと。そんな世の中の空気を読んでかどうかわからないが、形は違うかもしれないが、「新しい共同体」を目指すムーブメントがある。それが、岡田さんの場合はFREEexだし、内田先生の場合は凱風館という道場だ。 新しい共同体。ボクも何かの形で模索していくことになるだろう。
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