ハピネス の商品レビュー

桐野夏生【著】

2014/01/15

内容紹介
三十三歳の岩見有紗は、東京の湾岸地区にそびえ立つタワーマンションに、三歳二カ月の娘と暮らしている。結婚前からの憧れのタワマンだ。
おしゃれなママたちのグループにも入った。そのリーダー的な存在は、才色兼備の元キャビンアテンダントで、夫は一流出版社に勤めるいぶママ。
他に、同じく一流会社に勤める夫を持つ真恋ママ、芽玖ママ。その三人とも分譲の部屋。しかし有紗は賃貸。そしてもう一人、駅前の普通のマンションに住む美雨ママ。
彼女は垢抜けない格好をしているが、顔やスタイルがいいのでいぶママに気に入られたようだ。
ある日の集まりの後、有紗は美雨ママに飲みに行こうと誘われる。有紗はほかのママたちのことが気になるが、美雨ママは、あっちはあっちで遊んでいる、自分たちはただの公園要員だと言われる。
有紗は、みんなには夫は海外勤務と話しているが、隠していることがいくつもあった。
そして、美雨ママは、有紗がのけぞるような衝撃の告白をするのだった……。
「VERY」大好評連載に、新たな衝撃の結 末を大幅加筆!

内容（「BOOK」データベースより）
結婚は打算から始まり、見栄の衣をまとった。憧れのタワーマンションに暮らす若い母親。おしゃれなママたちのグループに入るが、隠していることがいくつもあった。

2014/01/12

とってもマイルド。ママ友ドロドロストーリーはたくさん読んでいるので腹黒さ慣れしてしまって、登場人物の個性に物足りなさを感じた。これより過激な現実が普通にありそう。

2014/01/08

20140107
もっと精神的にグロい話かと思ったけど、わりあいマイルド？
前半は主人公の頑なさに読むのが辛かったけど、その原因がわかってからの中盤から物語の動きが面白くなって、なかなか良かった。
最後のいぶママエピソードは、イマイチ。もう少し毒が欲しかったかなー
でも、収め方としてはスッキリするし、求められる形だろうな。
狭い空間の小競り合いかと思ったら、そうでもなく、広がりあって面白かったです。

2014/01/02

タワーマンションに住むタワママ達の雰囲気がとてもよく出ている。本当に彼女たちの生活を覗き見たような気分になる。

2013/12/28

タワーマンションに住む、幼児を持つ母親たち。
有紗の夫は海外に単身赴任中。
けれど夫は有紗の過去にショックを受け、妻と娘を置いて行ったのだった。

夫との関係、ママ友との関係、自分の過去に悩む有紗が自覚的になったのは、同じママ友仲間だけれど他のマンションに住む洋子の影響が大きかった。

ママ友の中でリーダー的存在だった「いぶママ」がマンションを引き払い、その移転先を突然訪問するママたちが見たものは・・・

2013/12/22

前半は主人公有紗のウソと言い訳だらけの毎日にず～っとモヤモヤさせられた
女も男も…誰かに幸せにしてもらおうと思ってる間はハピネスになんかなれないと思う
フィクションとは言え、コレが世相(ママ友の世界)を反映してる小説だとしたらなんだかなぁ～(；´Д｀)と思いつつ…何か上手くまとめられた感は否めないけど、彼女がヒトリの人間として自分で決断したエンディングは良かったかな

2017/11/09

おしゃれなタワーマンションで暮らす若いママたちの派閥・・・。

主人公有紗は３歳になる娘の花奈と二人で
東京都江東区の巨大マンションに暮らしている。
ささいなことで夫はアメリカへ単身赴任し、事実上別居状態。
養育費と生活費の仕送りを受けながら、
同じマンションのママ友グループから
仲間外れにならないよう、必死にお付き合いをしている。

もちろん、夫との離婚問題を抱えていることは秘密である。
そのうえ、人には話せない過去もある。
秘密を抱えると、全てをさらけだしてのお付き合いは苦しいようだ。
そしてそのママ仲間のなかにも
不倫があり、中傷があり、
お互いをさぐりあう、ねちねちした雰囲気が流れていた。

高層マンションで暮らす
現代風な若いママたちの生活ぶりがよくわかり、
とても現実的な話だったと思う。
ママ友グループに入ったままで根なし草のようなママのままか、
一大決心して、花奈を保育園にあずけて働きに出るか、
迷う有紗のもとへ、
勝手に単身赴任したままの夫がフラリと帰ってきた・・・。

帰ってきた夫の言葉通りにならずに、
自分を少し鍛える道を決意した有紗に、
現代女性のあるべき姿を見たような気がした。

ママ友グループでの不倫騒動・・・
やっぱりね！　って感じ。
もうはるか昔のことだが、
ママ同士のお付き合いって、つくづく、難しい。。。

2013/12/08

タワーマンション、子供の受験、夫の職業。
人より上に立ちたい、人よりよく見られない
という欲求は誰にでもあるもんだ。
しかし、ここまで見栄の張り合いだと心落ち着く時間がないわな。そんなとき、自分に近いと思えるママ友に誘われたら、すべてをぶちまけるか（笑）。
無理せず自然体でいきたいもんだ。

2013/11/23

学校の図書室で借りた本

都心のタワー型マンションに住み、夫は海外に単身赴任中、娘はおとなしくかわいらしい３歳児。憧れの夢のような生活を手に入れた主人公の有紗。
しかし本当は、タワー型マンション内での格差と、単身赴任に行ったきり、連絡のつかない夫との関係を隠しながら、ママ友と見栄を張ったままの関係に自信をなくしていた。

こういう、最初は不幸だった女性が悩みながら、苦しみながら成長していく物語は、とても好きで、グングン引き込まれて夢中になって読んでしまう。

2013/11/10

こんな世界って、あるの？って思ったけどあるんだろうな…。
裕福に暮らせる環境ならもっと心豊かに暮らせばいいのに。
くだらない世界。
主人公も1番嫌いな女性のタイプだったけど、確かに人は失敗が続くと自分だけが悪いように感じたりもする者。
最後が彼女にとって幸せでよかった。
反面、不倫カップルがうまくいってしまってそれもいいの？
やっぱり、くだらない男性だと思う。