ハピネス の商品レビュー
男性は一歩家の外に出ると、7人の敵がいる と言われますが、今の世の中女性もなかなか、5人ぐらいはいるんじゃないでしょうか? と思わせる本作品。 女性は結婚して家庭に入ると、なかなか名前を呼んでもらえません。○○の奥さんとか、○○のママとか・・・ まあ八百屋さんや魚屋さんに「奥さ...
男性は一歩家の外に出ると、7人の敵がいる と言われますが、今の世の中女性もなかなか、5人ぐらいはいるんじゃないでしょうか? と思わせる本作品。 女性は結婚して家庭に入ると、なかなか名前を呼んでもらえません。○○の奥さんとか、○○のママとか・・・ まあ八百屋さんや魚屋さんに「奥さん!」ト呼びかけられるのはいいとしても、なんだか寂しい気がします。 この話の登場人物も、就学前の子供を持つ若いママたちで、子供を通じての付き合いなので、○○ママと呼ばれることに違和感はないみたいです。 毎日子供を遊ばせながら、親同士心の探り合い、見栄の張りあい、誰かのささいな言葉、行動に傷ついたり、落ち込んだり。 家に帰ったらその家々の事情がやもめごとがあり、心の休まる暇もありません。 今の時代、群れるではないけれど何かの集団に属していないと不安、という風になっているのかなと思います。 人それぞれ、何らかに属していると思いますが、どこでも気の合う人たちと、楽しくやれるばかりではないのですね。 桐野さんにしては今回の作品、おとなしめ、無難にまとまっています。また度肝を抜かれるようなのを読んでみたいです。 「ミロシリーズ」はもう無いのでしょうかね・・・
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タワマンを舞台にした小説ということで普通に面白いのだけど、桐野さんならではの現代社会をグサッとえぐる感じ、あれがないのよね。普通だったら4点だけど、桐野節がないので3点!! これがVERYでの連載だから、少しマイルドにしたのかなあ。VERYって、昔はステキ専業主婦雑誌風だったけど...
タワマンを舞台にした小説ということで普通に面白いのだけど、桐野さんならではの現代社会をグサッとえぐる感じ、あれがないのよね。普通だったら4点だけど、桐野節がないので3点!! これがVERYでの連載だから、少しマイルドにしたのかなあ。VERYって、昔はステキ専業主婦雑誌風だったけど、最近は働くママ目線が増えてるもんね。「専業主婦としての生き方しか考えていない人に、自分の金は自分で稼ぐことの大事さを考えさせる小説を書いて欲しい」っていうオーダーがVERY側からあったのかと思われます。 それにしても、登場人物の誰にも共感ができないのよねー。いちいちくだらないよねー。有紗の半端さ加減は、ちょっと前のNHKドラマ10でやってた「つるかめ助産院」の仲里依紗を彷彿とさせ、完全に私の脳内映像は仲里依紗でした。 あとなんとなくだけど、青学に下から通ってる子って、豊洲のタワマンには住まない気がする。だって江東区だよ!!豊洲のタワマンに住むのは、女子学院とか桜蔭とか出身でコツコツ勉強してきた堅実な大学デビュー女子や、「東京のタワマンかっこいい!」って思う地方出身女子じゃないかなあ・・・。(思いっきり偏見ですすみません) なんか、豊洲は青学でスター的な存在だった人が住む場所じゃない気がするのよね。王道系であれば、港区・世田谷区・渋谷区から出ない気がします。この仮説があっているとすれば、主婦仲間からステキ主婦と崇められていた「いぶママ」は、実は青学時代は地味な存在で、CAになって初めてキラキラできた人なんじゃないのかなあ。青山の実家が意外に地味だったってとこからも、そんな気がします。なんか、ムリして慶應に入ったけどキラキラできなかった「グロテスク」の和恵に通じるものがある気がするなあ。私は途中から成城学園に入っている身なので、うっかり金持ち学校に入ってしまった普通女子のつらさというのは非常に敏感に感じ取ってしまうのであります。いぶママ視点の続編があったら、意外に面白いかもね!!
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結婚は打算から始まり、見栄の衣をまとった。憧れのタワーマンションに暮らす若い母親。おしゃれなママたちのグループに入るが、隠していることがいくつもあった。 (「BOOK」データベースより) どうなることかと思ったけど、なるほど、そうか。なかなか面白かったです。きっと☆4くらいの評...
結婚は打算から始まり、見栄の衣をまとった。憧れのタワーマンションに暮らす若い母親。おしゃれなママたちのグループに入るが、隠していることがいくつもあった。 (「BOOK」データベースより) どうなることかと思ったけど、なるほど、そうか。なかなか面白かったです。きっと☆4くらいの評価かなと思いながら読んでいたけど、このどろどろさ加減がとても心地よくて(笑)最後まで一気読みしたので(久しぶり(*^_^*))☆5にしました。経験ある「○○ちゃんママ~♪」時代を思い出しながら・・・。
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コンプレックスを持った母親の再生の物語。 中盤までは、夫の不在、ママ友の中の孤立感にもどかしさがあったが、過去が明かされた後は一気にましていく母親、女性の強さに爽快さも感じられました。 桐野さんにしてはラストもハッピーエンドっぽくて、ホッとしました。
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子育て中じゃなくても、どの年代でも女性の人間関係ってこんな感じ。とまどい、抵抗を感じながらも、抜けられない、仲間外れになりたくない、亜里沙の複雑な気持ちに少し共感。でも、亜里沙を人間的にどうしても好きになれず、最後まで感情移入できませんでした。他力本願なところ、ポジティブさが全然ないところ。現状に不満を感じながらも、変わろうとしないところ。なのに、気が付いたら前向きな性格になってて、家庭も丸く収まる。出来過ぎじゃないかなー
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桐野夏生の小説にしてはえげつなさがライト・・・とは思った。 都心のタワーマンションに住む子持ち主婦。なんだか色々いるママ友。閉塞感満載な始まり方。ちょっとしたやり取りや自分の心の持ちようで相手への気持ちがコロコロ変わる・・・ああ、思い当たるわぁ。
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子供も旦那も居ないのでママ友とかお受験とかよくわからないけど、有紗のように自分に自信がなかったり、やることなすこと裏目にでる人間の気持ちはわかりすぎるくらい良くわかる(笑)長い雨だったけど固まって良かったよ(*´∀`*) 洋子さんのようにしたたかにうまく行く人間が羨ましい(笑)
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埋め立て地にそびえ立つ、憧れのタワーマンションに暮らす若い母親。彼女は、おしゃれなママたちのグループに入るが、隠していることがいくつもあった 元CAのママがリーダー。ママ友で、無理している二人が、居酒屋で飲む。 不倫していると告白。夫は実家チェーンの寿司職人。後継ぎ。 妊娠したと言ってやったというのは嘘。不倫相手の妻は実家へ。まだつきあっていた。 夫はアメリカ単身赴任中。バツイチで出産していたのを隠していた。 離婚を決意。夫が突然、帰国。アメリカで日本人の彼女ができたが、別れていた。アメリカに誘われるが、1年待つことにした。娘を預け働いていいる。
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読み始めは、まるでホラー小説でも読んでいるようなうすら怖さを感じた。 主人公有紗の危うさが、読者のこちらに伝染してくる。 ママ友たちの日常を、裏の顔を、のぞき見根性とでもいうのか気になって、読みだしたら止まらない。一気読み。 有紗の抱える辛さや苦しみがリアルなだけに、同じことが起きた時、自分はどのようになってしまうのだろうか?と考える。 当事者になってみないと分からないことは多々あるが、私も一歩踏み出せる人間でありたい。 とはいえ、よっぽどデキた人でない限り、自分が幸せでないと他人に優しくなんてできないよねー。
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桐野夏生さんなのでもっとえらいことになる話かと思ったら、特別ものすごいことはなく。だからと言って私の周囲でこんなことは起こってないし、こういう付き合い方は面倒だろうなと思った。なんでそんな嘘までついて見栄はってんの、自分を追い詰めるだけなのにと思った。
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