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夜行観覧車 の商品レビュー

3.4

788件のお客様レビュー

  1. 5つ

    63

  2. 4つ

    279

  3. 3つ

    300

  4. 2つ

    70

  5. 1つ

    7

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2024/05/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いやミスの湊かなえさんで 不覚にも途中で感動泣きしてしまった。笑 歩美姉弟が友人を思い誹謗中傷のビラを 外していくシーン。よかったな。 それはさておき、 夜行観覧車という作品名が秀逸。 遠藤家、高橋家、小島家 各家庭の内情は外から見ても分からないし、 隣の芝生は青く見えるものだが 誰にでも悩みがあり 良い時と悪い時がある という 諸行無常感を的確に表してる。 自分の調子が良い時は他人を下に見たりする。 その逆も然り。 また、同じものを見ていても それぞれの性格や置かれてる環境により 違う景色に見えたり。 様々な経験を通して、一周すると 別の感情が芽生えたり。 其々が何を考えてるか 家族でも分からないことは多くある。 じっくり話し込むことは 家族の絆を深めるためにやはり大切だと 思わせてくれる一冊。 淳子の視点からは描かれていないものの、 殺人を犯すほどに追い詰められていたという点は 事実なので 高橋家の子供たちが、 切っても切り離せない家族を 思いやり、十分に話し合い、 家族にとって少しでも良い形に収まるようにした という締め括りが良かった。

Posted byブクログ

2024/03/31

高級住宅地に住むエリート家族で、母親が父親を殴り殺したのだが、その動機や真相とは? という話だが、登場人物たちそれぞれの胸が悪くなるような自己中心的思考がせめぎ合って発生してしまった事件ではあるものの、結末はほんの少し未来に救いがありそうな仄めかしなので、湊かなえ作品にしては読後...

高級住宅地に住むエリート家族で、母親が父親を殴り殺したのだが、その動機や真相とは? という話だが、登場人物たちそれぞれの胸が悪くなるような自己中心的思考がせめぎ合って発生してしまった事件ではあるものの、結末はほんの少し未来に救いがありそうな仄めかしなので、湊かなえ作品にしては読後感は悪くない…が、やはり登場人物たちの「嫌なヤツ度合い」は高め。

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2024/03/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

見栄を張らずに普通でいられるって幸せ 湊かなえさんの本は先が気になってどんどん読み進めちゃう! どの人物も言いたいことを心のうちに我慢しすぎているなって感じました でもそれは自分が言いたいことを言える環境にいるからなのかな、今置かれておる環境に改めて感謝 家族は余程のことがないと切っても切り離せない唯一の人たちなんだなって実感 さとこさん依存先が息子以外にも見つかって良かった

Posted byブクログ

2024/03/21

・ガーっと読めたし、「人間社会」「ご近所」「エリート家庭」としてとてもリアルな、うわあ...な描写がおもしろかった。 ・どこの地域でもあり得てしまう気がした。学生時代はなんとも思わなかったけど、自分の小学生以降の人生と周りの親子を思い出して色々感じさせられた。親が自分の子供に求め...

・ガーっと読めたし、「人間社会」「ご近所」「エリート家庭」としてとてもリアルな、うわあ...な描写がおもしろかった。 ・どこの地域でもあり得てしまう気がした。学生時代はなんとも思わなかったけど、自分の小学生以降の人生と周りの親子を思い出して色々感じさせられた。親が自分の子供に求めるスペックと、それを実現させるためにどのくらい勉強等を強制させるかってそれぞれの家庭で色々な加減があったなあと。自分は将来どんな子育ての仕方をする親になるだろうなあ。 ・小学生のとき「お金持ちだしお母様も美人だし、子供にめちゃお金かけてひたすら毎日遊ばせず受験勉強させてるけど、子供本人の学力がどうしてもあまり伸びない子」を沢山見た。それを思い出してしまった。これを描写してしまうのは本当にリアルだと思う。 ・湊かなえさんの白ゆき姫のもだけど、報道とかクラスとか、世間が思い込んでる情報はいくらでも事実と異なりうると思った。周りからどう見られてても自分たちだけが事実を知っていれば充分ってことも多々あるのでネットや報道を見ない・気にしないメンタルも大切だなと。また、本人にしか分からない「どうしても嫌なこと」ってあるよなあ ・「!?」となる展開はあまりないように感じた ・あ、終わり方はそんな感じかあとなった。観覧車についてもう少し深掘りしたかったかもしれない

Posted byブクログ

2024/03/07

おもしろかった 湊かなえに外れなし今のところ全部おもしろい(二冊くらいしか読んでないけど) 上を見なければ十分満たされているはずなのに現状に満足できなくて心の余裕が失くなっていく。 共感しました、自分もそう

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2024/03/03
  • ネタバレ

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登場する家族ごとの視点から、それぞれの時系列で語られていくことにより、詳細が分かり、真実を早く知りたくなり、先を急ぐ。 しかし、真実はわからないまま、これから生きていかなければならない子ども三人が、真実より家族にとって一番良い道を選んだということで終わってしまった。 真実が気になるが、淳子本人しかわからない事だから、想像するのは辞めよう。 坂道病は、ストレス社会の現代では、誰しもかかる危険性のあるものかもしれない。限界になって坂を転げ落ちる時、人は壊れて行く。 壊れた時に、取る行動は、最悪この小説のように殺人を犯してしまう事もあるのかもしれない。 その状態の時に小島さんが防犯ブザーを投げ入れてくれたから、真弓は正気に戻り、彩花を殺さずにすんだ。 淳子も声を聞いた小島さんや啓介、真弓が家に様子伺いに訪れていたら、事件は起こらなかったのだろうか? 淳子の場合、坂道病の根本的原因が取り除かれていないのだから、またいつかはその日が訪れてしまうのだろう。 遠藤家は、どうなのだろうか? 坂道病の話を彩花がしたことにより、彩花自身吹っ切れた感じたもした。同じような事件を起こすことはないのかもしれないが、今後も家は騒がしそうだ。 高橋家、遠藤家、小島家、良幸の彼女の明里、 その後が気になるが話でした。

Posted byブクログ

2024/03/01
  • ネタバレ

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小説の感想とはズレてるかもしれないけど、遠藤家の娘の彩花と、高橋家の長男の彼女の明里が自分と似すぎて意識が遠のきそうになった 私も彩花みたいに癇癪起こすわ、明里みたいに気に食わないことがあるとわけわからん暴走するから、自分を客観視されてるみたいでキッツい小説だった ただ私は親も相当な癇癪持ちだから遺伝してると思うんだけど、この小説読んで彩花の親は穏やかで控えめだから驚いたわ 彩花も明里も特にお咎めなく痛い目見ることなく他者を振り回し傷つけながら生きていくのね〜(彩花は窒息死させられそうになったけど結局懲りてないし) 私は痛い目見てだいぶマシになったつもりだったけど、これからも気をつけます。 小説の感想としては、結局犯人はお母さんのままで、そのお母さんの視点が一切出ないので真相はすべて想像の中(その他者の気持ちを無関係な奴が勝手に想像すんなよ!ってメッセージだろうけど) つーか犯人のお母さんは勝手に色々我慢してたんかもしれないけど、別に夫は何も悪いこと言ってないし、悪い人でもなさそうなんだよね。 あと遠藤一家の事なかれ主義のお父さんが「今も家族なんだしこれからも家族なんだから大丈夫」みたいな着地点にしようとしてたけど、多分…大丈夫じゃないんじゃないかな…犯人一家より遠藤家の方が深刻に感じる… ラメポは頼りになるかもしれないけど敵に回したくないし一番何考えてるかよくわかんなかった 「ひばりが丘のためよ!」と言って悪びれなく中傷ビラ貼るわ窓ガラス割るわした後に、突然犯人一家に「あなた達がここで暮らせるように説明しておくわ」って言うの、訳わかんなくてここ最近で一番ホラーだよ〜〜!!

Posted byブクログ

2024/02/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

個人的な感想を書き連ねるだけなので悪しからず。 7章までは本当におもしろくて、ページをめくる手が止まらなかった。 第四章ラストで高橋家の子どもたちが再開できたシーンや、第七章中盤で比奈子と歩美の友情を描いたシーンは感動的で、思わず涙しそうな展開だった。 しかし最終章で、あまり回収しきれていない伏線?にモヤモヤ...。 個人的に気になっていた点 ・作中中盤から数回挙げられた、刃物を持って逃走云々の事件の容疑者。実は俊介?とか、弘樹?とか色々考えたけど、最終的に何も言及されず。 ・高橋家、叔母の晶子。最終章で取ってつけたようにメールにて登場したが、結局あやふやな描かれ方だった。事件との関連が無かったのであれば、匂わせるような描写は必要だったのか。 一人称視点からの描写が多い湊かなえ作品の中では珍しく、三人称視点を交えながら、語り手がコロコロと変わるという書き方。人物によって考え方や価値観が違うという側面を描き出すのは相変わらず実に巧妙。今回は人物だけでなく家庭によって異なる面を加えたのも良かった。 本当は★★★★★にしたいところだが、結末になんとも言えないので★★★★☆。

Posted byブクログ

2024/02/20

他も一冊湊さんの作品を読み、重々しい気分になるなと感じたがその原因は非常に現実的に描いてるからだと感じる。痛いところをグサグサつかれている気がする。「人の不幸で自分が幸せになろうとするのはどうなのか・・・」のフレーズは非常に印象的

Posted byブクログ

2024/02/08

寝る時間削って、一瞬で読み終わった。 隣の芝は青く見える。他人が羨ましく見えるが、実際はそれぞれの悩みがある。他人と比べず、自分と向き合うことが幸せに繋がる。

Posted byブクログ