ホテルローヤル の商品レビュー
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共感はできなかったけれど 各編の順番と、距離感がおもしろかった 結末を知っているうえで、遡って読んでいくことで 虚しさをより感じた 言葉にし難い、いろんな感情や行動があって、人は非日常にいるとまた変わったりするのかな
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どの話も幸せそうな人がおらず滅入りそうだがどこか軽さや強さが見え、それによってするすると読ませられたと感じる。 とは言え、檀家さんと契約する話は何だか気色悪く、読み返せないなと思う。 要所要所に組み込まれるニオイの表現が話の想像をより鮮明に浮き上がらせ、それが見事な爪痕になっている。 話の順番がまたいい。 最後に希望がありそうな話を配置してあるが、読者はその先に光はない事を知っている。暗闇がせまっている怖さを、読者だけが感じるこの組み立て。流石。
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ある地方のラブホテルの栄枯盛衰をどんどん遡っていく連作短編集。 ラブホテルというある意味負のパワーと生のパワーが渦巻く場所で、経営者、利用者、従業員が色々な想いを抱きながら生きていて、そして廃れて廃墟になっていく。 人間って悲しくも愛しい生き物だなとしみじみ思います。
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誕生から廃墟と化すに至るまでの、ラブホテル「ホテルローヤル」を舞台に、時系列前後しながらの、そこを利用した人々、そこで働いていた人々の物語。1話だけ文中に「ホテルローヤル」が出てこないが、それがこのホテルの運命を決定させている。 最後に「ギフト」という物語が来てホテルローヤルに...
誕生から廃墟と化すに至るまでの、ラブホテル「ホテルローヤル」を舞台に、時系列前後しながらの、そこを利用した人々、そこで働いていた人々の物語。1話だけ文中に「ホテルローヤル」が出てこないが、それがこのホテルの運命を決定させている。 最後に「ギフト」という物語が来てホテルローヤルに対して絶妙な余韻を与える。
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ラブホテル「ホテルローヤル」を舞台にした短編集。 ずっしりとした、綺麗事ばかりじゃない現実を見せつけられる。 男女の欲、心の動きが絡み合う。 ままならなさ、諦め、それを抱えて生きることが静かに描かれていた。 私は共感しにくかったし、合わなかった。 ひょっとすると早かったのかも...
ラブホテル「ホテルローヤル」を舞台にした短編集。 ずっしりとした、綺麗事ばかりじゃない現実を見せつけられる。 男女の欲、心の動きが絡み合う。 ままならなさ、諦め、それを抱えて生きることが静かに描かれていた。 私は共感しにくかったし、合わなかった。 ひょっとすると早かったのかもしれない。 ☆1.0
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ラブホテルを舞台にした連作短編集。 廃墟になったところから始まり 時系列が逆に進んでいくのがより虚しくさせる。 その手法あっての直木賞だったのかな? 最後に明かされるホテルの名前の由来が◎ とにかく最初の男が嫌すぎた笑 あと母が教える夫婦の掟も。 第149回(2013年)直木...
ラブホテルを舞台にした連作短編集。 廃墟になったところから始まり 時系列が逆に進んでいくのがより虚しくさせる。 その手法あっての直木賞だったのかな? 最後に明かされるホテルの名前の由来が◎ とにかく最初の男が嫌すぎた笑 あと母が教える夫婦の掟も。 第149回(2013年)直木賞受賞作
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新春1冊目。 去年は目標の100冊読めず… 結局70冊じゃったので、今年は100冊目指そうかとw ってな事で、桜木紫乃の『ホテルローヤル』 ■シャッターチャンス ■本日開店 ■えっち屋 ■バブルバス ■せんせぇ ■星を見ていた ■ギフト 7話の短編集。 せんせぇ以外はラ...
新春1冊目。 去年は目標の100冊読めず… 結局70冊じゃったので、今年は100冊目指そうかとw ってな事で、桜木紫乃の『ホテルローヤル』 ■シャッターチャンス ■本日開店 ■えっち屋 ■バブルバス ■せんせぇ ■星を見ていた ■ギフト 7話の短編集。 せんせぇ以外はラブホテルのホテルローヤルに携わる人々の人生、ホテルの歴史のお話。 現在から過去へのローヤルの歴史を順に綴る。 人生の縮図みたいな感覚に陥る感じじゃなぁとw 読み終わって、逆から読んでみるのも面白いかもw 2016年1冊目
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桜木紫乃さんの作品は、単行本で読むのは初めてかな? 直木賞受賞作のこの本、ずっと気になってて初めて読んでみた。 作品の内容はフィクションとして、ご本人の実家も確かラブホだったような話を、インタビュー記事かエッセイかで読んだ記憶がある。 単純に、誰かの目線で見たホテルローヤルを訪れる様々な男女の人間模様かな?と思ってたら、半分アタリで半分ハズレ。短編を合わせて一冊となったこの物語は、ホテルができる前から廃墟となったところまで。時系列もバラバラ。初出はまた掲載の順番と違っていた。更に書き下ろしの「本日開店」には、他のものにわずかに登場する人々の知られざる秘密が描かれる。 このホテル自体が出てこない作品もあるが、別の作品の中から、そこに登場する男女の末路が窺い知れる。そこに至るまで何があったのか、もうそこは読者が間を繋いでいくしかないみたい。モヤつくけど、小説の醍醐味でもある。
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続きが気になってするする読んでしまったんだけど、どのお話も、北海道の厳しい自然と相まって、どこかに厳しさが残る、後味悪いものだった。 時代や生まれた環境がそうさせるのか、なんでこうなってしまう、、?仕方ないのか、、?と思うような登場人物ばかりで、こうどうしようもないことって私の知...
続きが気になってするする読んでしまったんだけど、どのお話も、北海道の厳しい自然と相まって、どこかに厳しさが残る、後味悪いものだった。 時代や生まれた環境がそうさせるのか、なんでこうなってしまう、、?仕方ないのか、、?と思うような登場人物ばかりで、こうどうしようもないことって私の知らない世界にたくさん溢れているんだろうなぁと思う。知らないことは幸せだ。 本日開店のラストと、星を見ていたのみこちゃんが印象に残った。
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閉鎖したラブホテル「ホテルローヤル」を舞台に時間が遡っていく。鬱屈としたものを抱えながら、ごまかしごまかし生きている。日常の切ない人間模様がしっかりと描かれ、その背景が写し出されていた。どれもなんだか辛いな~と思いながら読みましたが、特に「星を見ていた」は苦しかったです。
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