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球体の蛇 の商品レビュー

3.6

142件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

    54

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    2

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2024/05/14

大どんでん返しがあるのかなと思ってたけど、普通に良い話だった。 星の王子さまの、うわばみが象をこなしているシーンの引用や、のみすけと話しているシーンの引用が妙に心に残る。 乙太郎さんの不器用な優しさとあるシーンでの醜さが同居した感じがリアルだと思う。

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2024/02/24

皆嘘を内に抱えながら生きている。保身のための嘘もあれば救おうとしてついた嘘もある。嘘で作られたドームの中で、いつの日かやってくる救いを待っている。物語の終わりは雪で、まだ救いが来ていないことを示しているってことなのかな。。

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2023/08/20

ひたすら「え?」の連続。誰のために口を閉ざしたのか。誰もが真実を見ていたような気もするし何も知らない気もする。最後、二人は本当に幸せなのか?それすらよくわからない。

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2023/06/13

なにが真実でなにが嘘なのか。分からないままだけど、それぞれの人生を生きていかなければならない。最後まで飽きることなく読めました。ただ、登場人物一人一人に共感はできなかった。

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2023/02/22

さすが道尾先生というか、このもどかしさとやりきれなさから更にずぷりと沈め込まれるような痛み、心グサグサやられてしまう。毎回しんどさのメーター振り切れるんじゃないかってくらいなんだけど、これがクセになるんだっ。やめられない重痛の魅力。 主人公の床下の行動は乱歩作品みたいな変質っぷり...

さすが道尾先生というか、このもどかしさとやりきれなさから更にずぷりと沈め込まれるような痛み、心グサグサやられてしまう。毎回しんどさのメーター振り切れるんじゃないかってくらいなんだけど、これがクセになるんだっ。やめられない重痛の魅力。 主人公の床下の行動は乱歩作品みたいな変質っぷりだなぁと引いてしまいましたが(笑) タイトルへの繋がりが出てくるたびにいつも成程、と息が漏れます。こんな自分が嫌なのに、嫌だから更に上塗りしてまた嫌だなと嘆く。誤魔化しながら、言い訳しながら、欲に手を伸ばして。主人公のみならず、自分までグサグサ刺される。 重なる嘘は、どれがどこから何が嘘で真実だったのか。その明確な答えはないまま、曇天の心にずっと小さな痛みの塊を感じながらの終幕は重い余韻。 妊婦からゾウ、蛇、球体と表す流れが好き。主人公が球体の内部に感じたものに、ずっと包まれていたいか否か。やはりはっきりと答え難い。

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2022/12/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

道尾作品、12冊目の読了となりました。 悪くない、悪くはないんですが、本作の読後評価も残念ながら☆3つ。 ミステリー作品に青春物と恋愛物をMIXしたような作品に仕上がっていました。 嘘、嘘、嘘、... 大切な人の為についた嘘、その結果が他の人を苦しめることになることを、嘘をついた時には気づかない。 それぞれが嘘をつくことで抱える苦悩。 それは見事に書き切ったと思います。 本作の主人公は17歳の高校生友彦、 説明 内容紹介 あなたが殺してくれたのね あの頃、幼なじみの死の秘密を抱えた17歳の私は、ある女性に夢中だった……狡い嘘、幼い偽善、決して取り返すことのできないあやまち。矛盾と葛藤を抱えて生きる人間の悔恨と痛みを描く、人生の真実の物語。 内容(「BOOK」データベースより) 幼なじみ・サヨの死の秘密を抱えた17歳の私は、ある女性に夢中だった。白い服に身を包み自転車に乗った彼女は、どこかサヨに似ていた。想いを抑えきれなくなった私は、彼女が過ごす家の床下に夜な夜な潜り込むという悪癖を繰り返すようになったが、ある夜、運命を決定的に変える事件が起こってしまう―。幼い嘘と過ちの連鎖が、それぞれの人生を思いもよらない方向へ駆り立ててゆく。最後の一行が深い余韻を残す、傑作長編。 著者について ●道尾 秀介:1975年東京生まれ。2004年「背の眼」で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。05年『向日葵の咲かない夏』で注目を集める。07年『シャドウ』で本格ミステリ大賞、09年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞、10年『龍神の雨』で大藪春彦賞、『光媒の花』で山本周 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 道尾/秀介 1975年生まれ。2004年『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。07年『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞を受賞。09年『カラスの親指』で第62回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門を受賞。10年『龍神の雨』で第12回大藪春彦賞、『光媒の花』で第23回山本周五郎賞を受賞。11年『月と蟹』で第144回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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2022/11/18

「月光」がよぎった。 何が嘘で何が本当なのか分からないけれど、嘘だろうが真実だろうが、吐いた相手と吐かれた相手が同じ気持ちになることはないよなぁ…。 終わり方には少しだけれども安心できた。

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2022/10/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最近読んだ中小説の中で一番好みな作品。 実に美しく物語が展開され、また収束していく。 終盤ギリギリまで本当に救いようが無い息苦しさを感じさせ、最後は読者に任せる形を取っていたのも良かった。 小賢しい人間に特に刺さる傑作だと思う。

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2022/10/01

真実なんてどうでも良くて、登場人物それぞれが思い悩みながらベストな答えを考えて生きている。結局それがうまく絡み合わなくて、それぞれが苦しい思いをしてしまう。息苦しさを感じる作品でした。

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2022/09/30

道尾秀介さんはどんでん返しミステリのイメージが強かったのですが、本作は一味違った作品でした。 序盤の、先が気になる展開は好きでした。 しかし、2章、3章と進むにつれてだんだん重たくなっていくのが辛かったです。とはいえさすが道尾さん、ずっと先が気になる展開が続くので、だれることなく...

道尾秀介さんはどんでん返しミステリのイメージが強かったのですが、本作は一味違った作品でした。 序盤の、先が気になる展開は好きでした。 しかし、2章、3章と進むにつれてだんだん重たくなっていくのが辛かったです。とはいえさすが道尾さん、ずっと先が気になる展開が続くので、だれることなく読み進めることができました。 元気がある時に読むことをオススメします!笑

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