球体の蛇 の商品レビュー
真実なんてどうでも良くて、登場人物それぞれが思い悩みながらベストな答えを考えて生きている。結局それがうまく絡み合わなくて、それぞれが苦しい思いをしてしまう。息苦しさを感じる作品でした。
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道尾秀介さんはどんでん返しミステリのイメージが強かったのですが、本作は一味違った作品でした。 序盤の、先が気になる展開は好きでした。 しかし、2章、3章と進むにつれてだんだん重たくなっていくのが辛かったです。とはいえさすが道尾さん、ずっと先が気になる展開が続くので、だれることなく...
道尾秀介さんはどんでん返しミステリのイメージが強かったのですが、本作は一味違った作品でした。 序盤の、先が気になる展開は好きでした。 しかし、2章、3章と進むにつれてだんだん重たくなっていくのが辛かったです。とはいえさすが道尾さん、ずっと先が気になる展開が続くので、だれることなく読み進めることができました。 元気がある時に読むことをオススメします!笑
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幼なじみの死の秘密を抱えた17歳の「私」はある女性に出会い惹かれる。その時言えなかった些細な真実が誰かを傷つけるなんて考えもせずに…。 狭い世界でのたうち回る蛇のように、互いの嘘で傷つき傷つけあってしまう。最後の展開が救いだったのかはちょっと考えてしまうな。 終始釈然としない主人...
幼なじみの死の秘密を抱えた17歳の「私」はある女性に出会い惹かれる。その時言えなかった些細な真実が誰かを傷つけるなんて考えもせずに…。 狭い世界でのたうち回る蛇のように、互いの嘘で傷つき傷つけあってしまう。最後の展開が救いだったのかはちょっと考えてしまうな。 終始釈然としない主人公に苛立ちながら、妙に人間臭さも感じてしまった。
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読後、球体の蛇というタイトルに納得した。 主人公が見聞きしたものが嘘なのか、主人公が考えたことが嘘なのか、何もかもが信じられない。 曖昧なものが思いの繰り返しによって本当のようになっていく。 想像や思いの中で物語が動いていくので(回想ってことじゃない)、まさに球体に閉じ込められた...
読後、球体の蛇というタイトルに納得した。 主人公が見聞きしたものが嘘なのか、主人公が考えたことが嘘なのか、何もかもが信じられない。 曖昧なものが思いの繰り返しによって本当のようになっていく。 想像や思いの中で物語が動いていくので(回想ってことじゃない)、まさに球体に閉じ込められたようだった。 静かに進む出来事を不思議に眺めている、そんな気持ちで読み進めた。 その感覚もまた、球体を見つめているようだ。 最後の一行がとても印象的。 そもそも終盤も印象的。 奇妙な作品だったと思った。
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道尾秀介さんは定期的に読ませていただいていて、この時期の作品は暗くて哀しい物語が多い印象。もともと子どもの男の子をよく登場させるなと感じていましたが今回は少しだけ等身が上がっての17歳。嘘がテーマのようですが読後感は悪くなかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分が殺した人。 自分が殺す原因を作った、あの人。 罪なき失敗を殺人と見なし、殺してしまった自分。 そして、誰かを守るための嘘。 少し沈んだ調子で物語は進むが、読後感は爽やか。彼らの明るい未来を祈らずにはいられない。
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図書館で見かけて借りてみた。 ちょっと特殊な環境にいる主人公が、周囲の人々の言動に心乱されて、人生を歩んでいくが、大事な局面で裏にあった事実を後から知るという話。 どんでん返しとかいい意味での裏切りを期待して読んでいたが、大したことなくてがっかり。主人公の生きている世界が狭い...
図書館で見かけて借りてみた。 ちょっと特殊な環境にいる主人公が、周囲の人々の言動に心乱されて、人生を歩んでいくが、大事な局面で裏にあった事実を後から知るという話。 どんでん返しとかいい意味での裏切りを期待して読んでいたが、大したことなくてがっかり。主人公の生きている世界が狭い。ずっと暗くて重い。
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「あのころ世界には、大人と子供しかいなかった。男と女なんてなかった。両親や乙太郎さんや逸子さんは単に大人で、自分たちは単に子供だった。」
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今まで読んでいた道尾秀介さんのどんでん返し要素と少し違っていたけど、変わらず読みやすく話に入って行きやすくて好きだった! ひとりの。みんなの、人生の哀しみ
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95%読み終えるまでは割と平坦な展開だと思っていたけど、残り5%くらいのところでそういう裏があったのか、そういう嘘もあるのか、としびれさせて頂きました。タイトルの意味も最後の最後で理解し、味わい深いと感じました。
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